概要
若くして病魔に蝕まれ、死に抗おうと最後の研究を進める彼は、禁忌に触れたとして女神の代行者――神人から処刑を言い渡される。
抗うことさえ出来ずに断罪されたグラスだったが、女神アウローラから生前の錬金術による功績を讃えられ『転生』の機会を与えられた。
本来であれば全ての記憶を抹消し、新たな生命として生まれ変わるはずのグラスは、別の女神フォルトナの独断により、記憶を保有したまま転生させられる。
グラスが転生したのは、彼の死から三百年後。
赤ちゃん(♀)として生を受けたグラスは、両親によってリーフと名付けられ、新たな人生を歩むことになった。
これは幸福が何かを知らない孤独
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!こんなに面白い異世界系小説は久しぶり
まず、私が1番嬉しかった点として分かりやすい文章である。ということがありました。伝えたい事がしっかりしているでしょう。読者が欲しい情報が書いてあります。そのうえで余計な描写をしていないため、下手っぴ物書きにありがちなくどさがありません。めちゃすごいです。そして次に賞賛したい点として、世界観がしっかりしている。というのが有ります。作中に出てくる錬金術や魔法などの学問。それらの解像度が高いです。もちろん王道な要素を沢山含んではいるのですが、その上でこんな学術があってもおかしくないと思いました。私はその実これってすごいことだと思うのです。だって、あるかもしれないということは作者様が綴った言葉の中に…続きを読む
- ★★★ Excellent!!!心が擦れてしまった天才錬金術師が送る二週目の人生
この作品は私が苦手な転生して二週目の人生を謳歌するという作品なんです。
なんですが、なんと意外な事に好きな作品でした。
内容は転生前からあまりの不幸さ加減に心が擦り切れてしまったなりに死にたくない一心で足掻いていた主人公グラス・ディメリアの描写を丁寧に重ねていき、本番である転生後のリーフ・ナーガ・リュージュナと言う名の幼女としての人生が輝くという構成になっております。
しかもカットされがちな赤ん坊パートまで入っている徹底ぶりで「おお……本当に人生を描いている……」と感じられる作品です。
どの章も中々に好印象で現在連載中の高校生編も期待十分に読ませてもらっています! - ★★★ Excellent!!!暖かい気持ちになるハートフルファンタジー
流行りの転生ファンタジーでありながら無双やチートなどの鼻に触る要素が無く、一人の人間を取り巻く環境や人間関係に焦点を置いている。
作品の展開は非常にスローテンポでひたすらじっくりゆっくりとストーリーを展開して等身大の人間の転生物語を描いている。
取り分け赤ちゃんの描写がリアルで、おそらく育児経験のある作者が書いていると思われる。
ストーリー意外で注目するべき点は作品の世界観にある。
転生前の主人公は恐らく中世ファンタジー風の異世界に住んでいたと推測できるが、転生後は300年後の未来となる。
そこでは、魔導工学と呼ばれる技術が発展し、魔法がさながら科学のような発展を見せている。魔法で動…続きを読む