まず、私が1番嬉しかった点として分かりやすい文章である。ということがありました。伝えたい事がしっかりしているでしょう。読者が欲しい情報が書いてあります。そのうえで余計な描写をしていないため、下手っぴ物書きにありがちなくどさがありません。めちゃすごいです。そして次に賞賛したい点として、世界観がしっかりしている。というのが有ります。作中に出てくる錬金術や魔法などの学問。それらの解像度が高いです。もちろん王道な要素を沢山含んではいるのですが、その上でこんな学術があってもおかしくないと思いました。私はその実これってすごいことだと思うのです。だって、あるかもしれないということは作者様が綴った言葉の中に確かな重みがあると言うことですから。
レビューは以上です。せっかく書くのですから他の方とは違う目線で、物書きの目線で書かせていただきました。小説初心者が図々しいとは思いましたが、本当に久々の掘り出し物にテンションが上がって気づけばできてました。この文は言うなればファンレター見たいなもんです。より一層のご活躍を願っております。
この作品は私が苦手な転生して二週目の人生を謳歌するという作品なんです。
なんですが、なんと意外な事に好きな作品でした。
内容は転生前からあまりの不幸さ加減に心が擦り切れてしまったなりに死にたくない一心で足掻いていた主人公グラス・ディメリアの描写を丁寧に重ねていき、本番である転生後のリーフ・ナーガ・リュージュナと言う名の幼女としての人生が輝くという構成になっております。
しかもカットされがちな赤ん坊パートまで入っている徹底ぶりで「おお……本当に人生を描いている……」と感じられる作品です。
どの章も中々に好印象で現在連載中の高校生編も期待十分に読ませてもらっています!
流行りの転生ファンタジーでありながら無双やチートなどの鼻に触る要素が無く、一人の人間を取り巻く環境や人間関係に焦点を置いている。
作品の展開は非常にスローテンポでひたすらじっくりゆっくりとストーリーを展開して等身大の人間の転生物語を描いている。
取り分け赤ちゃんの描写がリアルで、おそらく育児経験のある作者が書いていると思われる。
ストーリー意外で注目するべき点は作品の世界観にある。
転生前の主人公は恐らく中世ファンタジー風の異世界に住んでいたと推測できるが、転生後は300年後の未来となる。
そこでは、魔導工学と呼ばれる技術が発展し、魔法がさながら科学のような発展を見せている。魔法で動く掃除機や家電製品、更には自動車まで存在する。
これらの発明品の仕組みや開発経緯をキャラクターが受ける授業と共に学べるのも大変興味深い。
総じてクォリティが高い作品。