概要
なんで、なんで、たくよしやねん!叫んでも、どうにもならない。
初春に生まれた、私の甥。ゴールデンウィークに、初顔合わせ。義妹がもう三か月たつのに、首が座わなくて…そんな言葉が気になりつつも、かわいい、かわいい甥っ子を見つめていた。その一か月後、家の電話が鳴る。淡々と、語り始める弟に、腹が立ち怒鳴ってしまった。自分の息子の病気の説明をしている弟の話など、ほぼ覚えていない。なんで、なんで、たくよしやねん。叫んでも、叫んでも、叫び続けた。そして、その年の末、生後十か月の若さで、逝ってしまう。
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