企画入賞レビュー「諦めない、投げ出さない、信じぬく、それが真の男」
- ★★★ Excellent!!!
本当にカッコいい。生き方は不器用で見た目も今一つなんだけど……家族を想いどこまでも誠と愛を貫くその姿勢は、今の時代だと考えられないほど貴重で美しいものです。
突然再婚した母。家にやってきた新しいお父さん。母の不在時に二人っきりとなる娘と父。
つい先日まで赤の他人だったのだから当然仲良くやれるはずもなく。
どんなに努力しても、不器用でイケてなければ受け入れてもらえない。それが現実です。
でも、このお父さんはそこで諦めなかった。
不貞腐れなかった。なぜなら自分はお父さんであり、相手は家族なのだから。
娘の拒絶すらも受け入れ、それが我が家なのだと語れる強さ。
どんなに嫌われても好かれる努力を止めない揺るがぬ信念。
これぞまさにお父さんの理想というべき姿と言えるでしょう!
本当の愛というものは痛みを伴うもので、綺麗ごとだけで全てが片付くわけではありません。良い所も悪い所も全てを受け入れて、時に喧嘩したり反発したり、そうやって思い出というのは築かれていくものですよね。
この作品の凄い所は「好き」ではなく「嫌い」で愛を語っている所です。
人間関係の酸いも甘いも嚙み分けていないとなかなかこうは出来ません。
これぞ人情物の妙技。
本当の愛とは何か? 家族の絆とは何か?
知りたい方は是非!