伝統と革新の狭間で揺れ動き、それでもひたすらに筆を執る

明治期の画家、菱田春草の人生を綴った、史実ベースの物語です。
主人公の「ミオさん」視点で綴られる柔らかい文体からは、新たな時代の中で刺激を受け、時には戸惑いながらも、絵を描くことへのひたむきな愛情が読み取れます。
明治も最早遠くに過ぎて、登場した方々の生きた時間も遠くなってしまいましたが、後の時代になにかを残していけるのは、その人生の中で探求し続けた人々なのかもしれませんね。

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