禍々しい作品、と五行目くらいを読んだときに思いました。でも、最後まで読んでも確かに禍々しいんだけど、同時にひどく優しい話でもあるんだよね。 主人公はとても悲惨な境遇にある、おそらくはかなり重い知的障害を抱えた女性で、なんだけど、同時に、とても優しい男性が彼を守ろうとしてやれる限りのことを精いっぱいやっている、そういう話。これは神の物語ではなく人の物語だろうとは思いますが、であるがゆえにこそ、ある種の聖性、ある種の神性のようなものを感じさせられました。けっこう、悪くなかったです。
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