概要
その結末がそうだったのだろう。
「ごめん、ヒデちゃん。もう限界」
八回休憩したら夜にすると決めてあった。そして、これは今日八度目の僕の休憩宣言だった。隣を歩くヒデちゃんは足を止め、首を回して辺りを観察した。
八回休憩したら夜にすると決めてあった。そして、これは今日八度目の僕の休憩宣言だった。隣を歩くヒデちゃんは足を止め、首を回して辺りを観察した。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!読み終えて知る「明日もまた」の意味
ちょっと奇妙な状況下、延々と徒歩でどこかの目的地を目指す、幼なじみ同士の中年男性ふたりのお話。
いわゆる「すこし不思議」な現代もののお話です。普通ではあり得ない超常的な状況、という意味で、現代ファンタジーともSFとも言えそうな物語。
おかげで導入からもう魅力的というか、「(時間の経過ではなく)自分で夜にするかどうかを決める」という普通ではあり得ない状況に、見事に惹きつけられてしまいました。
どういうことなのか気になってもりもり読まされちゃう。
この「すこし不思議」に関して、「何が起こっているのか」は読めば理解できるものの、それ以上の細かい設定が一切ないところが好きです。
気…続きを読む