怪盗はかくも紳士でありたい

　影は夜にやってくる。

　――耳を澄ませても無駄なこと。

　だって影は足音を立てないから。

　――どこかに隠れても無駄なこと。

　だって影はどこにでも現れるから。

　――捕らえようとするのは一番の無駄。

　だって影には触れない。


　夜を彷徨う黒い影……いや、「幻影」


　それは、いつのまにか綺麗に満ちた「満月」を背に不敵に笑っていた。


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マイペースで更新中です。
主人公は男性。
残酷なシーンはありません。

※この作品は、以前「序盤のあたり」だけ公開していたことのある、同名の私作品の設定を大幅に変更したものです。
　ほぼ新規に書き下ろしています。（コンセプトや登場人物の名前、一部のフレーズなどは引き継いでいます）

　この作品は、カクヨムオンリーです。