相手が君でも、躊躇わないと決めているから。

 ごくごく普通の青年である主人公は、上司の部下兼恋人兼、餌として探偵事務所に雇われている。何せ主人公の上司は吸血人種だ。エネルギードリンク代わりに主人公の血が欲しくなるのは、必然だ。仲間には驚異のPCスキルと探知能力を持つ、耳猫の少女や、龍のような体の男など、バリエーション豊かな面々が揃っている。
 そんな中、一匹の猫の捜索願を受けた。耳猫少女が探すと、何と猫がいたのは地下だった施設だった。
 また、主人公たちは、絵画盗難事件にも乗り出していた。土の中から出てきた絵画の真贋を巡っている内に、何者かに持ち出されたらしい。猫耳少女のPCスキルで画像を解析し、ある物流企業のトップの男に行きつくのだが、その男は奇妙な若作りをしていた。

 さて、別々に見えるこの二つの事件。
 一体、どこで繋がっている?
 最後の謎が解けた時、この探偵事務所員たちの切ない想いが明かされる!

 初めは濃いキャラクター設定だと思って拝読していましたが、物語がラストにさしかかった時、主人公がただの餌ではなく、ある覚悟があることに衝撃を受けました。

 是非、御一読下さい!

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