巻き込まれ主人公達の偽りの関係は、やがて本当の愛へと変わっていく。

 ひょんなことから幻竜の卵を孵化させてしまったフィオナ。幻竜は育て方次第で善にも悪にもなる存在であり、善の聖竜にするには惜しみない愛が必要でした。
 幻竜の卵の孵化の場面に居合わせた竜騎士団長ヴィクトールと共に、国王から言い渡されたのはあまりにもムチャブリな命令でした。

 それは、仮初の夫婦を演じること。

 ヴィクトールとの偽りの夫婦生活は、ほのぼのとしながらも時折ドキドキさせられる場面も……。その度に赤面するヴィクトールは竜騎士団長なのにどこか可愛らしく、また、幻竜の為に頑張るフィオナさんの姿も愛らしいのです。
 互いを思うあまりにジレジレとした展開に、偽りから始まったふたりの恋路を応援したくなります。

 物語のラストを飾る場面は美しいの一言に尽きます。是非、ご一読ください!

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