すべてのロリ好きが涙する……かもね。

タイトルの意味が気になる本作。

物語は、大学生のリョージが、友人の誘いで、半ば強引に渡米することになる場面から始まります。この友人が女性です。女子大生。強引だけど元気でかわいいかんじの女子です。女子と二人旅、INアメリカ、ですよ。なんだよ、リア充かよ、って。しかしそう楽しい旅でもなさそうで……。

で。このリョージくんはですね。なんだかんだの旅の末に、この強引女子といい雰囲気になってカップル成立か、そうなんだろ? とゲス予想してたら、あんた。

彼女持ちだと発覚するんですよ。

貴様、腐れ外道か、と思うんですが、いやべつにね、浮気旅行じぇねーから、行きたくてついて来たわけじゃねーから、親御さんにご挨拶じゃねーっからっ、てなもんで、やましい気持ちは微塵もありません。本人はそう言い訳してます(疑いの目で読み続ける読者)。

そしてなんやかやあって、物語の舞台は遡りまして中学時代です。
視点がリョージから友人に移動します。幼馴染です。

女子です。この子も明るく真面目な雰囲気の少女です。
で。またこのリョージは腐れ外道……なのは他にいるんですが、モテてやがります。こいつは無自覚たらしなんでしょうね。

で。さらに物語は進み、リョージは社会人になっています。
彼女持ちです。ドライブデートしてます。うまくやってますよ、彼は。
しかしそこでまたこいつは、幼馴染と連絡をとり、都会の垢ぬけた女性になった彼女とカフェで会うんですよ。

腐れ外道が……は、やっぱりまたべつにいるんですが、無自覚ハーレムを形成しており、舞台は再びアメリカへ……。

さて。本作はシリアスです。

鬼シリアス、略して鬼シリ。節分にちなんだんじゃありませんよ、タグにありますから。作者公認ですから、鬼シリ。そう、鬼シリなんです、本作は。

しかしなぜかリョージに対して「お前、結局誰が好きなんだよぉぉぉぉ」という視線が抜けない読者がここにいたんですが。……いたんですが!!

エピローグ。もう全部持ってかれました。
リョージ。お前、いい奴やん。泣ける。その選択、最高です。

あ。だからって結末から読んではいけません。この感動はやっぱ最初から読んできた積み重ねなのですから。ロリに泣く。そんな日が来ます。

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