飯画像だけを淡々と上げ続けるSNSアカウントというと、「ファルコン・ランチ」でおなじみの飯テロアカウントが思い浮かびますが、なんとなくそれに似た雰囲気を感じますね。
そしてお皿と料理がちぐはぐな感じ、実に微笑ましいですね。
「THE 男の作った家庭飯」な感じがして、とても好きです。
映え意識? 知らんそんなもん。
飯を食うことに最も楽しさを感じる国民性であり、そしてまたその国にある飯もうまいもの尽くしという国、日本だからこそ、このような美味しそうな府に気に包まれた作品が生まれるのだと思います。
500円握りしめて食いに行きたいですね。
仕事でくたくたになって帰る一人暮らしの社会人にとって、手の込んだご飯を作る気力はなし。コンビニで済ませる人も少なくないでしょう。
27歳の会社員・幸路もタイムラインに流れてきた投稿を見つけなければ、食への関心がそこまで上がりませんでした。
毎週金曜日に投稿される、晩ご飯の写真と飯のお誘い。
食べたいと名乗りを上げることはしなくても、その投稿を見るのが楽しみになっていったのです。しかし、新しく投稿されることがなくなってしまい――
DMが繋ぐ二人のやりとりや美味しそうなご飯の描写にほっこりさせられます。
おかわり(続編)希望の方が続出かも。
この作品はBLのはずなんですが、そこまで辿り着かないで完結するらしいです。だって短編だから……。
でも、カクヨムネクスト賞に応募されているので、読者の想いが届けば長編になるかも!?
っていう前置きはあれにしておいて、この作品は飯テロ作品です。
ある日主人公はSNSで『俺んちメシ』というアカウントを見付けます。
そのアカウントは、毎週金曜日に『俺の飯を食いに来るか?』みたいな誘い文句と料理の画像を投稿しています。
それに惹かれてそのアカウントをフォローした主人公。
しかし、『俺んちメシ』氏はあるきっかけで投稿をやめてしまいますが、主人公はメシ氏を忘れられずある行動を起こすのです。
いやもう、出て来る料理が家庭的で美味しそう。
文章からも美味しい香りが漂ってくるかのようです。
「あぁ、作者の宇部松清様は普段からこんなクリーンな食事をなさっているのだろうな」
と、私は思うのです。
メシ氏に触発されて自炊を始める主人公にも好感が持てます。
もうこれはまだ見ぬメシ氏に恋しているでしょう。ほら、BL要素が散らばっている!
この作品がどう進展して本格的なBL作品になるのか見届けたいです。
なので、何としてでも連載を勝ち取ってもらってだなぁ……。
個人的には、ネクストで連載されたら課金してでも読みたい一作ですね!
あ、この短編ではBL要素は濃くないみたいで、ほぼほぼそういう関係にならずに終わるらしいので、ふつーに飯テロ作品としても読めますよ!
BL飯テロ作品でとても有名なものがありますが、この作品は次世代BL飯テロ作品になる予感がします♬