概要
私には、母親の才能もない。
大手消費財メーカーのマーケティング部のマネージャーの地位を実力で勝ち取ったゆりは、企画部の、無から有を生み出す才能のある夫を裏方として支えることで、人生を“修正”しようとする。だが、生まれた“特性”ある子供のワンオペ育児にどうしても馴染めず、身体と心がずたずたになっていく。理性は感情に勝つことが出来るのか。理性の権化として生きてきたゆりの足掻きの先は‥‥‥?
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★ Very Good!!これは自分の為に自分が書く私小説の一つの姿
自主企画から読みに来ました。まだ二話しか読んでいませんが、最初の印象こそが重要かと思い、コメントを書かせていただきます。
ひとこと紹介でも書いたように、これは自分が自分の為に自分に語りけるように書かれたお話です。読んでいるとまるでその本人になってしまった様な錯覚すら抱きそうになります。書き手の方の性別は存じ上げませんが、男性の自分が読んでもそう思いました。
お話の中では、人が心の内で思いながらも、表にはださないありのままの感情を、叙述的な表現で淡々と語ってくれます。これはお話とは、たとえどんなに本物の人物をモデルにしようが、本当の話を元にしようが、全ては虚構なのだと思っている私から見ると…続きを読む