「アンリ」をその戴冠式の時より愛し、そして「アンリ」と共に在った女の話

アンリ2世というと、とある予言と符合する死を遂げたフランス国王として有名である。
その「アンリ」が戴冠式のために訪れる――ランスにて、年老いた女の思い出話から、この物語は始まる。
女の語る「悦ばしき入城」とは何なのか、そして多情として知られるアンリ2世と女の関係は――

短いながらも、緩急を交え、ヴァロワ朝フランスの情景を描き切った逸品です。