閑話

微メタ回。





「……なぁ、ハルくん。そろそろ怒ってもええと思うねんか、この状況」


「え、えっ?俺、なんかした?」


「や、ハルくんにやないんよ。ごめん……この話作っとるクソボケ作者のことなんよね」


「あぁー…」


最後の更新が2023年?ふざけとるんか???うわぁ、ないわぁ。いくら中学生やったからって責任感ないわぁ……


「こない時間あけて、小説の書き方も変わっとるし。もう俺ら、その……忘れられたり見捨てられたりしたんちゃうかって」


「……そんなことねぇよ、多分。今でもお前のことを見てくれる読んでくれる人たちはいるんだし。いくらあのクソボケでも……」


「まぁ、信じるしかないんやけどね。ところで……ここ、どこなんやろ」


「えっ?──あっ、どこだここ!?」


あまりにも自然に会話しとったから、俺も全然気づかんかったけど…ここ、ほんまにどこ?ぱっと見はただの部屋なんやけど。


「出入り口みたいな扉もあらへんし、こんな家具見たことない……やんなぁ」


「ほんとだ。机から椅子から棚からベッドから、何から何まで知らねえやつだ」


「つまり……監禁……っ?」


「……蓮、怖いこと言わないでくれ」


「──まぁでも、ハルくん居ってよかった。俺一人やったら寂しぅて死にたなってたかもしれんし」


「蓮。縁起でもないこと、言っちゃだめだ。蓮が死んだら悲しむ人はいっぱい居る。美幸ちゃんもあいつらも、もちろん俺も」


「わかっとる、けど」


ちょっと、こんな状況のせいで不安なってもうてん。美幸のことかて心配やし、帰りたいんやけど、……一人は嫌やから。


「大丈夫、お前は一人じゃないって。ほら、こっちこい」


「ハルくん……ありがとう」


ハルくんは、俺が寂しなったら胸に抱いてくれるようになった。ちょっと恥ずかしいんやけど、嬉しいし、安心するから、満更でもなかったり。


いつもこの心臓の音に助けられとる気ぃする。あったかいし、なんか……ドキドキする、いい意味で。


──ぱさり。


「ん?なんか、紙が降ってきた」


「えぇ?天井に穴……とか、ないな」


「どういうことだ……?なんか書いてあるぞ」


裏から見た感じ、マジックペンで書かれたような、雑な文字で書かれとるっぽいけど。


「あー…つまり、心配しなくて大丈夫、だってさ」


「え?」


ぴらり、とハルくんが紙を裏返して内容を見してくる。


『この部屋はゆめみたいなもの。一時的なもの。好きにしたらいい、休めばいい。そう時間のたたないうちに、覚める』


……そやったら、まぁ、ええけど。ほんまかなぁ……


「蓮。最近、ちょっと睡眠不足気味だっただろ?薄いけど隈ができてるし、忙しかったとはいえ心配になる……休ませてくれるっつうなら、休むべきだ」


「え、でも…何があるかわからへんし」


「いいからいいから。ほら、ベッドあるんだぞ?」


「うわわ」


当たり前やけど、俺の痩躯やとハルくんが軽く引っ張るんも止められへん。あっちゅうまにベッドに引き倒されてしまった。別にハルくんは嫌やないし、嬉しいんやけど……骨張ったガリガリの手がいつも嫌んなる。


「ほら。隣にいるから、寝ちまえ」


「ん、ありがとう……」


「はは」


意識しとらへんかったけど、たしかに横なったらめっちゃ眠ぅなってきた。体の弱さのせいで、ちょっと生活崩しただけでこうやもん。情け無さがはんぱやあらへんわ……


ハルくんの腕の中はすごいあったかくて、すぐに意識が薄れていった。









「寝ちまった、か」


最近はVの仕事も波に乗ってきて、仕事も増えた。不定期だけど、公式番組も一つ任されてる。蓮の人気は俺も嬉しいけど、でも、こいつが疲れてんのは見てて嫌だ。


美しくてあどけない顔をなでる。いつも使ってるシャンプーの香りと、薄い脈動を感じて、なんだか変にくすぐったい気分だ。


蓮が痩せちまってるのはなかなか治せるもんじゃねえし、仕方ないのはわかってるんだけど……でもやっぱり時々胸がいたむ。俺が隣にいて、幸せにしてやるんだって何度も決意する。


蓮の顔を胸に寄せて、俺も寝るかと瞼を下ろした。









起きたら、ハルくんの胸の中。ハルくんも寝てもうたみたいで、むにゃむにゃって微睡む顔がなんか癒される。


ハルくん、俺の頭腕枕してて痛ないかな……血管が止まってたりしとったら、申し訳ないし。言い訳はさんで、頭の位置をハルくんの胸にすり寄せた。


呼吸でハルくんの胸が上下するん、不思議な感覚ですき。俺の薄い、あばらの浮いたような胸とは全然ちゃう、やわらかい感じ。


……一緒に寝たん、久しぶりやなぁ。最近もお泊まりはあったけど、布団は別やったし……なんか、すごい。こころふわふわする。


──いやいや、何考えとん、俺。


「うぅ…」


いい年して、また一緒に寝たいなぁとか…ほんま、恥ずかしないんか、俺。


や…だって、その、なんかあったかいんよ。温度が、やなくて、その…心?的な、それが。


「ふ、ふふ……」


「!」


「蓮、くすぐったい」


「……起こしてもうた、ごめん」


「いいって。別に、ここから出るまではのんびりしよう」


「……うん」


俺はもっかいハルくんの胸に顔を埋めた。多分顔赤なってるし、さっき思ったん察されたくあらへんかったし。


やっぱりハルくんの顔、俺にとって良すぎて逆に心臓に悪いんやわ。


「……かわいい」






いつのまにか机に置いとったカップの紅茶を嚥下するハルくんは、とっても美しかった。









ほぼ作者が未完状態でほっぽり出しているこの小説。完結する保証はまったくないです。

完全にエタっちゃった。

展開は考えていたのに、書けなくなっちゃった。ごめんなさい。

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引越して来て、4年目。何故か人気ブイ◯⚪︎ーバーになってた、なんでや? 本好コー @tyuberoom

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