第7話 街へ ②

ルナは本屋を探しながら歩いていたが、思ったより早く見つける事が出来た。中に入り、店内を見渡す。 


『良かった!字が読める!! 欲しい本は魔法関係の本、この国に関係ある本、植物の本。』


 店主に欲しい本のことを聞き、魔法関係の本を3冊と後各1冊ずつ選んでもらった。 ちょっと、世間話をしながらね。 そして、店主にお礼を言い、店を後にした。

 後は、肉も欲しいし調味料も見てみたい。 露店にあったオークの肉が欲しい! 運良く肉屋にオークの肉があり、その横の店で塩と砂糖が買えた。 砂糖は、とても貴重らしい。


 街の様子も確認したし、そろそろ帰ろうと思っていた時、女性の叫ぶ声が聞こえた。 


「誰か、その男を捕まえて!!」


 男が貴族らしい女性からバッグを引ったくって、こっちに向かって走ってくる。 ルナは咄嗟に避け、足を出した。 男はルナの足に引っかかり見事に転け、そこに駆けつけた衛兵達によって男は拘束された。 


「今のうちに。」

ルナは目立ちたくないので、人だかりに紛れてその場を後にした。


被害者の貴婦人と衛兵たちはフードを被った女性の姿を探したが、人だかりに阻まれて見つけることが出来なかった。 


 ルナは素早く建物の影に隠れて、息を整えた。

「ふう、、、。 何とか離れられた。 十分楽しんだから、そろそろ帰ろうかしら。 また、夜に来る用事も出来たし。」

とか考えていたら、ふっと思いついた。


『もしかしたら、転移魔法が使えるのでは、、、』


確か、一度行った事がある所を頭に思い描く、、、自分の家、、、


“ シュン ”


、、、家の前。 、、、転移魔法が使えた。 っと同時に『チャララン』と何か音がした。


「うーん、この音は何だろう? まあいいや、兎に角、家に入ろう!」


ドアを開け「ただいま!」 誰もいないけど。

キッチンに向かい、テーブルの上に食材を並べた。


「冷蔵庫がないから、どうしよう? そう言えば、収納バッグの中から食材が出て来たけど、どれも新鮮っだったよね。(いつから入っているかは分からないし)冷蔵庫がわりに、収納バッグの中に入れておいても良さそうね。 ちょっと入れてみて様子をみよう。」

そのまま、食材をバッグの中に戻した。


「まだ、日が暮れるまで時間があるから、その間、買って来た魔法の本でも読もう。 魔法の事を知りたいから、これを読んで勉強しよう。」


 魔法の本にのめり込んでしまい、気が付くと日が暮れかけていた。

慌ててキッチンで軽く夕食を済ませ、部屋でくつろいだ。


「魔法の本に書いてあることを明日試してみたいから、明日は森に探検に行こう。 今日は1日、街も見れ買い物もでき、楽しかった。 月神様、今日も1日ありがとうございました。 おやすみなさい。」

と祈り、眠りについた。




 


 

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