不器用な女の子が出会った人は。

簡潔でありながら詩的な文章、浮遊しているようで芯がある、そんな読み心地で気持ちよく物語の世界に誘われました。夜の公園の空気や中学の教室の雰囲気、そしてそこにいる主人公の心情まですっと入ってきます。
うまく自分を伝えらえないもどかしさや小さな喜びに胸を高鳴らせるところなども、等身大の中学生がそこにいるようです。
不器用な女の子が詩を通じて出会った人は、いったい何を伝えたかったのでしょうか。
思わぬ展開も、そのあとの種明かしも含めて、巧みに構成された繊細で良質な短編です。ぜひご一読ください。

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