わたしたちの足元の、薄氷の下には。

アンダーワールドとは犯罪者たちがいる、悪の世界を指す言葉だ。

そしてそのアンダーワールドはまったく離れたところにある世界ではないってことを痛いぐらい思い知らせてくれたのはこの作品だった。

この物語には普通の警察官たちがあれよあれよとそのアンダーワールドに引き込まれる過程がつぶさに書かれていて、ハラハラドキドキ。リアリティと重厚感、そして細部まで作り込まれていて、ドラマに入り込んだような気さえした。

そんな世界の中、主人公の緒方勇刀はからっとした性格で、彼が物語にいると、光が差すような気がする。きっと市川にとってもそう見えるんじゃないだろうか。

ラストまで良かった作品なのでおすすめ!


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