栄治が求めし芙蓉子。美しい花からエッジが求めし者は妻の面影ではないか。

主人公、兒島栄治は、帝国陸軍中将であり、厳しい世界において、芙蓉子を妻にした。

芙蓉子は、美しい花の名によく似ている。

花の凛とした姿が、芙蓉子を表しているかのようだ。

しかし、先に逝かれてしまった。

栄治は、己の生涯を愛する妻に捧げることが、愛だと思い続ける。

後悔が甚だしい。

その折、栄治は、暗殺により命を落とす。

気が付けば、日本でもない、あの世にしては不思議な、異世界へ来ていた。

そして、自らは二十代に若返り、名を聞こえるままに、エッジとなる。

また、顔貌から、ハンブルとも呼ばれる。

この世界には、一つ目、三つ目の種族がおり、希少な二つ目はハンブルと呼ばれるからだ。

その他、様々な種族が登場して来る。

さて、サンドラを祭るロタと言う司祭長が登場する。

また、ディランドと言う皇帝もいる。

この均衡は中々難しいようだ。

この後、エッジは、同じく妻も異世界にいるのではないかと、捜すことを決意する。

陰謀が渦巻く中、栄治だった頃の帝国軍人ならではの、王手まで辿る道を知るかのような見事な戦い振りを発揮する。

だが、それだけではなく、様々な者と関わり、交流し、かけがえのないものを得、また、失うものもあった。

栄治として、妻を捜せるのだろうか。

エッジとして、新たな道を行くのだろうか。

私は、本作で、栄治と芙蓉子の浪漫に惚れました。

恋を知り、愛へ熟した後、深いやるせなさに打ちひしがれないようにしたいものだ。

これから、この世界へダイブするとき、涙を拭う物をお忘れなく。

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