たった4000字で読み手の郷愁まで掘り起こす。武蔵野からの、遠い声。

土地には、その土地に溶け込んだ血肉がある。
武蔵野には武蔵野にしかない、濃厚な存在感があります。
そこで生まれ、そこで生きてきた人にしか語れぬ物語。
読めば、行ったこともない武蔵野に対する郷愁が湧いてきます。

そしてなぜか。
自分の生まれた土地の気配までが、濃厚に立ち上がってくるのです。
たった、これだけの短編で読み手の中にある郷愁まで掘り起こす。
書き手の真摯な手練手管に。そのまま乗ってください。
読めばどうにかして、自分の匂いの残る土地に戻りたくなるでしょう。
あなたの推しを探しに。

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