終末がおとなと僕の境界を溶かす。

昨日ときょうの境が曖昧なように、子供と大人の境だって曖昧だ。
ゆるやかに終末に向かう世界で、人々は自らの曖昧な輪郭を見つけるように、自らの役割を全うしようとする。
けれど大人と子供がそうあるように、世界はじんわり溶けて、ひとつの曖昧なものになっていく。
そこに残るものが、「僕」のような一握の純粋さであればと祈らずにはいられない。