そしていつまでも回り続ける

北部九州には遊園地が少ない。
そこに住む人々にとって、観覧車は少し特別なアトラクションだ。

ゆっくりと空を巡るアトラクションが、海に沈む。
海底に横たわるテーマパーク、その圧倒的なビジュアルが、主人公が死を想う感情に接続され、心を打つ。

そしていつまでも回り続ける観覧車は、誰かにとってのあのキーホルダーになって、いつまでもポケットに残り続けるのだろう。