第3話 大学生になって
4月はあっという間に過ぎて、上京、入学、授業、サークル、5月も中旬になると毎日をこなしていくことに慣れ始めた。親に決められた大学も二浪してやっと入ったものの楽しいわけではない。授業もそこそこに、サークルやバイト中心の生活になった。バイト先には同世代の子もいて、大人っぽい先輩もいて、そういう生活で高校の時とは違う、大学生になったんだと感じる。
飲み会も増えていった。初めてのお酒は苦くて、気持ち悪くて、みんなの声がより一層不快になる。
「大丈夫?、あんまり無理しなくていいよ」
先輩が優しくて、水を飲ませようとしてくれる。けどそれも飲めなくてトイレに駆け込む。気づけば酔いは醒めていた。席に戻ると、送ろうか?という先輩に醒めたことを伝えた。けど先輩は
「〇〇ちゃん酔ったみたいだから、家まで送るわ」
と言って私の腕を引っ張った。気づけば私は先輩のベットの上にいて、先輩も私も裸になっていた。昼間とは雰囲気も違う先輩が隣で寝ていた。眠れもしなくてお腹もすいた。キッチンに行って口をゆすぐ。手を濡らして髪をまとめる。服を探して皺を伸ばす。一気にふうっと着る。香水をふる。玄関から出る。靴の中で靴下がよれていたけど、カバンの中はぐちゃぐちゃだけど、服の皺はの伸びきらないけど、香水は嫌にきつくかおるけど、何も気にならなかった。
月が綺麗だと思う日には BUNPUG @BUNPUG
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