謎解き+異世界ファンタジー=傑作

やっとの思いで倒した魔王。だがそれが、主人公クードたちを待ち受ける苦難の始まりだとは――というところから物語はスタートする。

倒した魔王が死に際に主人公を含む勇者パーティの誰かに知らず知らずに内に転生した事で、仲間はお互いに疑心暗鬼しながら転生した魔王の正体を探っていく。
物語はシリアスな内容だが、軽い調子の主人公クードの軽快な一人称の語り口のおかげで、とても良い塩梅に物語が進行していく。

くすりと笑える場面と、手に汗握る戦闘パートの描写が心地よく、ページをめくる手が止まらないだろう。
一体誰が魔王なのか、そして物語の結末は――ぜひともそれは、読者自らの手で読み解き、推理し、楽しんでほしい。


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