作詞の鬼才が小説を書くとこうなる

 実に懐かしくも好きな歌がまさかのご本人による小説化。

 説明するまでもないほどの有名ボカロPですがとにかく尋常でないほどに異色を放つ表現を盛り込みながらそれを綺麗にまとめてしまう鬼才。 数多の曲を発表していますが中でも特に好きなこの曲の小説化には思わず狂喜乱舞してしまいます。

 頭のおかしい作者様の描く頭のおかしい主人公(褒め言葉)。 歌よりも詳細に描かれるそれに第一話から思わず笑わせてもらい、ただ結末や背景については歌で知っているため、切ない気持ちにもなります。

 記憶を全て失ってもそれだけは残るほどに重い気持ち。 失っているものが記憶だけでないことを知る由もなく、自分に残されたただ一つのものにすがりつきポエムを書き続ける。 そして、記憶が戻った時に再び味わう喪失感。

 今からラストが楽しみで仕方ありません。 ぜひご一読を!

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