「普通」に生きることに疲れた人への処方箋。

 主人公の女性は、日夜もがいていた。会社も普段の生活も、全部苦しい。いっそ全てを終わらせてしまいたいと思った。電車が来たところに飛び込もうとした時、主人公の腕を引いたのは、隻腕の青年だった。
 青年は主人公を慰め、いろいろな場所に連れて行ってくれた。それはすなわち、主人公の視野を広げることだった。今まで生きることに疲れていた主人公も、休みになれば青年に会えることで、息を吹き返していく。
 しかし主人公は「普通」に仕事ができないことに、まだ悩んでいた。青年からの助言で会社を辞めることを決意する主人公だったが……。

 「普通」ではないことは、「特別」と言うことだ。
 そんな強いメッセージが伝わってくる一作。

 是非、御一読下さい。