隣人A

６年前に街を襲った台風は、倫也（ともや）と佳菜子（かなこ）の最愛の娘の命を奪った。悲しみを乗り越え、とある田舎に引っ越すことにした二人。近所の人たちが温かく迎え入れてくれる中、倫也は隣人の男、神崎（かんざき）が気になっていた。人目を気にするようにそこに暮らしている神崎を奇妙に思う倫也。やがて、神崎の家に小さい靴があるのを見つける。それはあの台風の日、娘が履いていた靴のもう片方だった。