応援コメント

すべてのエピソードへの応援コメント

  • 教えていただき、覗きにまいりました。もう終わっていたのですね!残念!

    また機会があえばぜひ参加してみたいです。皆さんの過去作品読ませていただき、楽しませていただきます^^

  • アイデア素晴らしい!

  • 読み手から見ての企画でしたが素晴らしいものでした
    次回があれば参加してみたいものです

  • 遅くなってしまいましたが、素敵な企画をありがとうございました☘

    私は構想がすぐには浮かばない人なので、コメント欄の作品を読ませて頂くだけでしたが、いつかはなんらかの企画に参加出来たらなって思っています😊🌸

  • 🌱

    正直なところ、女の子の集団は昔から苦手だった。一人ずつなら大丈夫なのだが、集団になった女性ほど対応が難しいものはない。

    「ちなみに、友だちは何人?」

    表情をなるべく変えずに彼女に聞いてみる。
    後々のことを考えると、嫌がっていると思われるのは宜しくない気がしたからだ。

    「5人だよ。私も入れて仲良し6人組!」

    ろ、6人……

    『いい仕事についてるけど私より収入は下かな』
    『でも、料理は上手そうよ』
    『うん、それに真面目そうです』
    『でも服のセンスがちょっと。みんなアリ?』
    『私はいいと思うけどなぁー』

    手にした拡大鏡を使い、頭から爪先までをじっくり探る1人め。そして2人め、3人め……。
    まるでナントカ鑑定団に出品された壺か掛け軸だ。鑑定が終わり点数を付けられる。
    イチ、ジュウ、ヒャク……と1の位から発表される自分の姿を想像し身震いした。

    「おねがい」

    スマートフォンをテーブルの上に置いた彼女は両手を顔の前で合わせて首を傾げた。
    後ろでひとつに纏めた髪の毛束が、傾げた方向にトュルンと揺れる。

    なぜ今日に限ってポニーテール!
    男を擽るポニーテール!!

    こんなに可愛らしくお願いされたら断れない。

    仕方ない、覚悟しよう。

    そう気持ちを切り替えて、とりあえず情報収集だけはしておこうと思った。友だちの雰囲気を知っておけば、それなりにでも準備が出来る。

    「そのお友だちは、同級生とか?」
    「うん、高校の同級生だった子もいるよ」
    「ん?」
    「社会人になってから仲良くなった子でしょー、大学の後輩でしょー、えーと、それから」
    「ん? んん?」

    仲良し6人組と言うから、てっきり年齢や出会った時期が一緒だろうと思っていたのだが、どうやら違うらしい。

    「年も、仲良くなったタイミングも雰囲気もみんなバラバラなんだけど、みんな気が合うの!」

    雰囲気もバラバラという言葉を聞いて肩を落としてしまったのは言うまでもない。どうやら壺・掛け軸コースの想像は間違っていないようだ。
    アハ、アハ、アハハ……
    作り込んだ満面の笑みにはそぐわない乾いた笑い声が部屋中に響き渡った。

    「えーっとね、バリキャリのイチカでしょー。あっ! ニイナは離婚したばかりなんだけどー。 あとは受付嬢のシオリとー、ファッション関係のイツキにー、染めもの職人のムツミ!……と私! なかなか濃いメンバーでしょ」

    微笑む彼女の顔は凄く怖くも見える。

    「関川くんなら、みんなに気に入られるよ」

    彼女は「ふふふ」とそれはそれは楽しそうに、スマートフォンをもう一度手に取った。

    🌱

    ……はたして、このお話は『前』か『後』か、お好きな方をどうぞ。

  • 問⑩【サヨナラの時間】への応援コメント

    ♪♪♪ 一帆 ♪♪♪



    「じゃあ、サヨナラね」
    「ユキはこれからどうするんだい?」
    「え? あさっての親睦会に出て、それから大河内教授と話して……」
    「だめだ!」

     ユキの言葉を遮る。そして、ユキの手を引いて、ユキをボクの腕の中に閉じ込めた。

    『人工知能は恋をするのか』
    https://kakuyomu.jp/works/16816452219764931995


    いつもながら、出遅れています。
    問➉ サヨナラの時間を書きましたが、まだ本当の最終回までには至ってません。
    ごめんなさーい。

  • 関川様、本当に、お疲れさまでした。

    とても楽しく、企画に参加させていただきました。書くのはとても大変でしたが、すごく勉強になりました。みなさんの紡ぐ物語には、発想力の豊かさ、筆力の高さにただただ、感心してばかりいます。

    ありがとうございました。


  • 関川さん、企画運営お疲れさまでした。

    大盛況でしたね。
    KAC参加者にとっては週一はなんてことないサイクルだったかもしれませんが、私は目の前のニンジンを追いかけて走り続ける競走馬の気持ちがわかるような気がした二ヶ月間でした。笑

    なんだろう……やるならゴールまで走りきりたい性格を突かれ、「立ち止まったらもう走れない」という自己脅迫をしていたようなヽ(´エ`)ノ

    これが月イチくらいのお題出現頻度なら、興味の惹かれたお題の分だけ書くという参加の仕方もあったかもしれません。でも、今回のような怒涛の勢い(しかも番外編が挿入される 笑)で走っている人たちの中に飛び込んで部分的に並走するって、結構難しいかなあ。

    私自身はこの企画を途中で知っていたら、書く方での参加はしきらなかったでしょう。リアルタイムで関われたからこそ。だから、途中から参加してすご良い勢いで書き上げ追いついた皆様は凄すぎるし、自分のペースで展開している方たちへの尊敬が高まったわけですが……

    と、ゆうけんさんのコメントを受けて少し所感を書いてみました。


    場の雰囲気はとても温かく誰でも入りやすい雰囲気だったかと思います。
    また殆どがこの企画を通じて知り合った方ですし、皆様からいただいたコメントの数々も、読者視点の目の付け所はそこかあ、などと良い勉強になりました。

    また、枝分かれして様々な道筋に展開した話を堪能できたのも、この企画の素晴らしさじゃないでしょうか。まさにこの企画の味。途中まで(前半部分が)同じなのに、話の続きが色とりどりで。これは本当に読んでいて楽しめました。

    またこんな機会があると嬉しいですね。でも「じゃあ来月早速始めますね」と言われたら……(,,゚Д゚) タイミングにもよりますが、二週に一度くらいがいいな……(^_^;)

    名残惜しい気持ちを持ちつつ、予感を匂わせる「連載中」のままのこの作品にニヤニヤしております。

  • とても良い企画になりましたね☆
    参加者みなさんのお人柄や関川さんの柔軟な進行が結果として出たと思いました。

    裏の黒幕として語りますと……

    大成功ではないと思っていました。
    間違いなく成功した企画ですが、私が思い描く企画という意味では及第点だと思っていたんです。

    「気軽に楽しく」
    このテーマを主軸に思考錯誤しました。
    ですが、単発での参加者よりも完走する方が予想以上に多かった。私の予想は一回だけ参加をする方が4割。全て回答する方1割。所々に参加が5割。
    実際には一回だけ参加は1割。全て参加は5割。所々に参加が4割。(何でもエクセルなどで数値化する癖があります。データ厨なんでw)
    なんというか、熱量が予想以上に高い。これは関川さんの人望によるところでしょう。ですが、この割合だと義務感や強制感が湧いてくるのではないだろうか。
    自分の参加したいお題だけ気軽に。この空気が非常に難しいのだと思いました。

    連作に挑戦される強者も多く、向上心の高さを軽視していた点もあります。ストイックな状況に自ら飛び込む精神。カクヨムには猛者が沢山いますね。これも予想外。

    お題の終着点。途中から全10回という目標が出来ました。これは関川さんの素早い柔軟な対応です。私はお題は3つあれば十分で、続けたいと思う人がお題を提供し、その燃料が続くかぎり話数が増えていけば良いと思ってました。私自身が第3回目の回答を取り下げたりと、気軽さをアピールしたつもりだったり、自分のペースで回答を書いて良いんだよ。という想いを込めて回答に参加しなかったりと小細工をしていましたが、いらなかったですね。

    次にお題の回数を決めた点です。
    連作を始めた猛者達に考慮する形で関川さんは目標第10話目を最終地点に定めたのだと思います。柔軟で英断です。
    企画後のお祭り感も最終回があってこそ。ですから関川さんの見事な手腕によって本企画が成功したのです。
    私の野望「気軽に楽しく」に極振りした企画であったら、この達成感は無かったでしょう。自然消滅する感じに近いメリハリのない企画になったと思います。

    ま、そもそもカクヨムというサイト自体が「気軽に楽しく」を体現しているわけで、私が何か画策する必要は無かったと。そんな当たり前の事に気付いた本企画でした。

    そして、私はサプライズ企画と路線を大幅に修正するのでした。
    (更なる裏話は関川さんのノートの方で)

    関川さんをはじめ参加者の皆さん。
    読み専だった方々。
    関わってくれた皆んなに感謝を申し上げます!

    改め。結果、大成功!!って事ですね!

  • 問⑩【サヨナラの時間】への応援コメント

    🌰🌰🌰🌰🌰 🌰🌰🌰🌰🌰

    彼女との毎日も、光り輝いていたはずだった。
     でもあのとき、僕は選択を間違えた。

    ………

    続きはこちら〜
    https://kakuyomu.jp/works/16816452219874986703

    最終回にふさわしく、いつもより大ボリュームです!
    関川くんと二子ちゃんが迎えるエンディングをぜひお確かめください♡

    長い間、ありがとうございました!

  • ついに終わってしまった…!!

    本当に、貴重な経験をさせていただきました。
    毎回みなさまの作品の面白さに頭をぶん殴られるような衝撃をいただきつつも、お題の続きを書くのが楽しかったです!!
    もう、脳がお題に飢えております。お題が無いと生きられないカラダに……

    何か企画が立ち上がった際にはお誘いいただけたら嬉しいです。もちろん、どんな内容であっても馳せ参ずる所存です。

    ありがとうございました!!!

  • 問⑩【サヨナラの時間】への応援コメント

    🍻

    「サヨナラ」
     ボクは彼女の目を見つめ、その手を握った。

     彼女は深く微笑んで手を握り返すと、そっと離した。くるりと背を向け、振り返ることなく扉の向こうへと進む。音も無くゆっくりと閉じてゆく扉が清らかな光を放ち、彼女の後ろ姿を飲み込んだ。光が消えた後には扉ごとかき消え、何も残っていなかった。

     ボクは彼女のぬくもりを確かめるように拳を握り、胸にその拳を押し付けた。これまでのことが走馬灯のように頭の中を駆け巡る。出会ってからボクらは、ずっと一緒だった。手を携えて彼女の望むミッションをこなし、一緒に新人を世話し、時には揃って下界に降りて影ながら人助けをし……いろいろなことを乗り越え《《徳》》を積んできた。

     そうして彼女は今日、ついに生まれ変わるための|T《天国》ポイント集めを達成し、新たな人生を送るために出産されるのを待つ身となった。

     ちなみに、|T《天国》ポイントとは|T《徳》ポイントとも呼ばれ、生前に積んだ善行と死後に働いた仕事量をポイント換算し、好きなことに降り当てられる天界システムのことだ。
     ある者は現世に残してきた家族の守護にポイントを使い、ある者は自分自身が生まれ変わるためにポイントを使う。天国でお洒落をするために素敵な服を買う者もいれば、下界に降りて家族の夢枕に立ったり、人にイタズラをするために使う物好きな者までいる。

     ボクは顔を上げ、彼女の消えた空間をじっと見つめた。彼女の言う通りだ。彼女には彼女の幸せがある。そして何が幸せなのかを決めるのは、彼女自身だ。

     だから同様に、僕の幸せはボク自身で決める。ボクは心を決め、その一歩を踏み出した。



     優しいガーゼの肌触り。部屋いっぱいに広がる芳しく甘い香り。柔らかな光と、清浄な空気。
     ボクは精一杯右手を伸ばした。その手に触れてくるのは……彼女だ。

    「せ、関川くん………あなたなの?」
    「そうだよ。君を追ってきたんだ。それが、ボクの決めたボクの幸せだから」
    「関川くん……」
     彼女の目が潤む。ボクは彼女に笑いかけた。

    「ボクはもう、関川という名前ではないよ。キミだって、そうだろ?」
    「本当だ。いやね、私ったら……恥ずかしいわ」
    「恥ずかしがることはないさ。じゃあ、改めて……初めまして」
    「うふふ。こちらこそ、初めまして」
     彼女は不器用な手で涙を拭い、微笑んだ。
     ボクらはまた、こうして巡り会えたのだ。

    🍻

    続きはこちらでお願いします。
    https://kakuyomu.jp/works/16816452220246177194/episodes/16816452220951475497

    素晴らしい企画に参加させていただき、誠にありがとうございました。
    皆さまの作品を読むのが毎回ほんとうに楽しみでしたし、色々と勉強させていただきました。
    また、たくさんの素敵な作家さまとその作品群に出会えたことも、大きな収穫となりました。この企画は終わってしまうけれど、皆さまの作品を追いかけて読むという楽しみを貰えました。(べつにストーカーじゃありませんからね!)
    主催の関川さまとゆうけんさま、そしてこの企画に携わったみなさまに、心からの感謝を捧げます。

  • 直接続きを書くことはしませんでしたが、毎週どんなお題が出るのか楽しみにしていました。
    半分だけ提示された物語の続きを考えるのはとても楽しかったです。
    またこのような企画があれば覗きに来ますし、余裕があれば参加させていただくかもしれません。

  • こんにちは。
    素晴らしい趣旨、素晴らしい企画だなと思いながら、いくつかの作品を読ませていただいていました。企画の成功、おめでとうございます!
    今回私は参戦できませんでしたが、こういう交流もいいですね。またなにかしらの企画を楽しみにしています。


  • 編集済

    毎週出されるお題で妄想しつつ笑、十人十色のアンサー編をこっそり楽しみに拝読しておりました。
    次回があれば参戦しちゃおうかな٩( ''ω'' )و
    お疲れ様でした!

  • ありがとうございます。(´;ω;`)(´;ω;`)。
    多くを語れないのですが、感謝の意を込めて、イエーイ(イエス)!
    と言うか、何某かのお絵描きの時間となりました。
    題して、「I0 オエカキの時間」。
    本当か!
    お疲れ様でした。
    いすみん🌸

  • 次回は全部参加できるような頭作っておきます!!
    それはそうとして、沢山の物語が読めて幸せでした!

  • 問⑩【サヨナラの時間】への応援コメント

    🍏🍏🍏
     ボクは彼女の手を取った。
    「サヨナラだ」
     これまでのボクにとって、彼女の居るここが楽園だった。二人で作り上げてきたこの舞台は、かけがえのないものだ。二択を提示してその物語の続きを募集し、集まった脚本を元に、ボク達二人が中心となって演じてきた。結果は大盛況。
     そんな風にして続けてきた芝居も、今回の十番目のお題が一応のフィナーレ。でも、ボクの中ではアンコールに応えたり、第二幕の心づもりも……。
     つまりこの時間がずっと続けば良いのにって思ってた。
    「やっぱり引き際が大事だと思うのよね。桜は一番美しい時に散るものでしょ」
     花を咲かせるために準備してきた時間の長さを思えば、ボク達がステージで舞っていたのはほんの一時。瞬く間だった。彼女はその栄光に縋りたくないと言いたいのだ。でもボクは、その言葉の根底にあるずっと温めてきた想いに気付いていた。
    「ボクも降りるよ。役者人生はこれで終いだ」
    「でも! 関川くんは人気俳優だし、まだまだ……」
     最後までは言わせない。
     重ねた唇と引き寄せた腰をようやく解放し、まっすぐに彼女を見据えた。
    「これからは演技ではなく、ボク自身としてキミと一緒に居たいんだ」
    「それって……」
     これ以上の言葉は必要ない。
     ボク達は手を取り合ったまま、清水の舞台から飛び降りた。勿論、最期の最後まで、世阿弥の『風姿花伝』に記された<離見の見>を意識して。
     その先にあるのが本当の楽園なのだと信じて、ボク達はどこまでも堕ち、二人だけの時間を溶け合った。深い深い海の藻屑となるまで。


    タイトル『堕天使・関川君の失楽園』
    🍏🍏🍏

    話の全貌は『無二の朝飯前にて』
    https://kakuyomu.jp/works/16816452219567055907/episodes/16816452220333140799

    『二つの道を尋ねて』完結

  • 関川さん、ありがとうです!

    面白い企画で、毎週、楽しかったです!


    字数制限が無い企画への参加は初めてでしたが、
    毎週、やりたい放題に楽しめました!

  • 問⑩【サヨナラの時間】への応援コメント

    書きました~。

    https://kakuyomu.jp/works/16816452219783275874

    こんなのです~。

  • 関川様、本当に企画の主催お疲れさまでした!
    ゆうけん様も、ファンアートに感涙です。

    このような素敵な企画に途中で参加できたこと感無量です!

    また出会える日を楽しみにしています!

  • 関川さんには感謝の言葉もありません。
    ゆうけんさんのファンアートはこちらの皆さまのコメントで知りました。この後に伺いますが、今からドキドキしています。

    続けての企画物に参加するのは初めてでした。初めてのことで至らない部分があったかと思うのですが、皆さまのお人柄なのでしょう、楽しく過ごさせて頂きました。
    書くとキリがなくなりそうですので……、
    皆さま、本当にありがとうございました!!
    感謝を込めて♡♡♡

  • お疲れさまでした!
    皆様と楽しい企画に参加できたこと、感謝いたします。
    また逢える日を楽しみに。

  • まだ最終分書けてませんが、先にこちらにごあいさつ~。

    関川さん、それからゆうけんさんも他の皆さまも、お疲れさまでした!
    こういった企画には初めて参加しましたが、とても楽しく有意義な時間を過ごすことができました。
    企画内容も、ペースも、すべて「ちょうどよかった」と思っています。

    何より関川さんをはじめとする皆様の素晴らしき作品と、素晴らしきお人柄ですね♡
    私は関川さんといすみさん以外は初めましての方ばかりだったのですが、おかげさまで嬉しい出会いがたくさんありました(^▽^)
    みなさまの近況ノートまではなかなか回れませんでしたが、作品を読むことはとても好きですので、引き続きみなさまの作品にお伺いできたら嬉しいです。

    次回はどんな企画が飛び出すのか、またまた楽しみです。
    もちろん、参加の方向で!♬

  • 遅筆&アイディア不足のため途中から書くことができませんでしたが、他の方々のおは、楽しく拝見させてもらいました。

    土曜の夜の楽しみを、ありがとうございます(#^^#)

  • 関川 二尋様

     関川さん、素敵な企画を運営してくださり、本当にありがとうございました。
     そして、お疲れ様でした。
     毎週、みなさんのアイデア、筆力溢れる作品を読むことができて、そして自分が四苦八苦して編み出した作品を読んで感想を書いていただけて、幸せな時間と新しい出会いに感謝の気持ちでいっぱいです。
     参加させていただいて、本当に良かったです。
     そしてゆうけん様、素敵なファンアートをありがとうございました。
     あまりにも素敵なサプライズで感激いたしました。
     そして、参加されたすべての皆様、本当にありがとうございました。
     最後の二択は、もちろんイエスです。
     
     

  • 関川さん、本当にお疲れ様でした。
    お誘いいただきとても嬉しかったです♪
    色々な思いを抱いて企画運営してくださったことを知ることが出来て、改めて感謝の気持ちを捧げると共に大天使フタヒロの異名はやはり真名だったのだと思いました。
    これは完全に言い訳ですが私自身はKACから走りっぱなしだったので息切れしてしまいました。ですが、企画問⑩まで全て答えたいと思っています。まだ。まだ終わらんよ!

    最後の二択の答え。
    そんなの聞くまでも無く、強制参加だよね☆

  • お疲れ様でした(*´▽`)

    時間がなくて少ししか続きは書けませんでしたけど、色んな人の描く物語は、読んでいて楽しかったです。

    素敵な企画を、ありがとうございました!(^^)!

  • 問⑩【サヨナラの時間】への応援コメント

    ☆☆☆ 愛宕 ☆☆☆

     とうとうこの時が来てしまった。
     考えたくはなかったけど、僕はどこかでこの時を覚悟していたような気がする。


    『二択探偵フタヒロ』
    (https://kakuyomu.jp/works/16816452219638120621/episodes/16816452220945201404)
    *今回はお題からアレンジしています。
     最後までお付き合いいただき、誠にありがとうございました!

  • 関川さま、ゆうけんさま、ハーフ&ハーフに関わりのある全ての皆さま。
    本当にありがとうございました。
    おかげさまで楽しめました。
    ここに集う人たちは一癖も二癖もあるツワモノばかり。
    そんな中、自分も揉まれて多少は成長できたようです。

    そうだ、最後の二択を答えねば。
    🍜🍜🍜🍜🍜
    もう疲れていてクタクタだった。
    ここは申し訳ないが「いいえ」と答えるべきだろう。
    たしかにそう入力したのに後で見直すと「はい」なんて入力して投稿してある。
    これは潜在意識が勝手にやったのだろうか?
    それとも運命? 因果律?
    僕は運命に身を委ねることにした。
    いずれにせよボールは向こう側にある。
    それにまさか来週から企画が始まるなんてことはいくらなんでも……。
    それまではゆっくりと休養しよう。
    日本縦断旨いもの食べ歩きなんかをして英気を養えば企画に参加する気力も湧くと信じている。
    🍜🍜🍜🍜🍜

  • 問⑩【サヨナラの時間】への応援コメント

    💐涼月💐


    💐「別れないよ!」

     僕は真っすぐに柚子ちゃんを見返して言った。
     差し出した右手を取る気はさらさらないんだからな。

    続きはこちらは ↓
    https://kakuyomu.jp/works/16816452219634382982/episodes/16816452220932186036

     この度は大変お世話になりました。
     主催者の関川様、参加者の皆様、読者の皆様、ありがとうございました。 

  • 先導役、ラストまでお疲れさまでした!
    一人では限界が見えることを大いに見せつけられた企画でした。こうして、参加者全員がアイデアを出し合って進めていく企画って、書き手にとってはとてもプラスになることだと思いました。

    参加するか、しないかの二択?

    聞くだけ野暮でしょう(笑)
    本当にありがとうございました。これからも、先生のパブリックイメージが爆上がりしていくことを祈っています★★★

  • 関川さま、ゆうけんさま
    そしてハーフ&ハーフすべてに参加された方々お疲れ様でした。(あれ、ノートに書くべきかコレ)
    本当にありがとうございました。

    参加するの一択ですね!(*´ー`*)

  • 関川さん、運営お疲れ様でした。
    そしてゆうけんさん、ファンアートありがとうございました!
    (不覚にもこのタイミングで泣きそうになりました)

    そしてそして、ご参加下さった全ての皆様に厚く御礼申し上げます。皆様に続いていただける安心感がなければ、私も最後まで走り切ることはできなかったと思っております。

  • 問⑩【サヨナラの時間】への応援コメント

    🍬🍬🍬🍬

    右手を差し出されたからといって、その手でなければいけないわけではない。
    左手だっていいはすだ。
    どちらも彼女の手であることに変わりはないのだから。

    そう。
    この2曲が全く違うタイトルなのにも関わらず、歌詞もメロディも同じなように。

    「セーラー服と機関銃」薬師丸ひろ子 ✕ 「夢の途中」来生たかお 


    「とりかへばや物語」作者不詳

    🍬🍬🍬🍬

    ⑩まで全て、ちょい長版との二本立てで書くことができました♪
    https://kakuyomu.jp/works/16816452219850544840

  • 問⑩【サヨナラの時間】への応援コメント

    🍷🍷🍷

     僕は差し出された彼女の、運命の女神の手を見つめたまま言葉を発した。

    「……これまでの全ての問は、この時のためだったのか?」

     僕は静かに問いかけた。
     運命の女神は肩をすくめ、妖艶に笑った。

    「フフ。そうね。これまでの全ての問は、あたしが運命の糸を操ってきた結果なのよ」
    「そういう、こと、か」

     僕は全てを思い出した。
     何度も転生を繰り返し、今の関川二尋という存在になっていることを。

    🍷🍷🍷

    続きはこちらです。

    https://kakuyomu.jp/my/works/16816452220144105798/episodes/16816452221052665717

    これで、この楽しかった企画も最後になりましたね。
    途中参加でも受け入れてくださった企画主の関川二尋様、ありがとうございます。皆様、本当にありがとうございました。

  • 問⑩【サヨナラの時間】への応援コメント

    🐻🐻🐻

    僕たちの関係は終わる。サヨナラ――

    https://kakuyomu.jp/works/16816452219213701927/episodes/16816452221051630048

    🐻🐻🐻


  • 編集済

    問⑩【サヨナラの時間】への応援コメント

    🍜🍜🍜🍜🍜

    ボクは力強く手を掴んだ。
    「お身体には気をつけて。グッドラック」
    それだけ言うとクルリと向きを変え歩き出した。
    何やら彼女が叫んでいたが振り返りもしなかった。

    どちらが悪いわけでもない。
    ある日突然別れが来るのだ。
    男と女の仲というものは。
    心のなかで精一杯強がってはみたが涙がこぼれてしょうがない。

    こんな日は行きつけのBARでダークラムのストレートを決め、何もかも忘れたい。
    だけどあのBARには彼女との思い出が詰まり過ぎている。

    結局はお気に入りのラーメン屋でやけ食いをする流れに。
    新中野の家系ラーメン武蔵家。
    六角家→たかさご家→武蔵家という由緒正しい家系図を持っている。

    海苔ほうれん草ラーメンの大盛りに加えてさらにチャーシューの食券を購入。
    食券と共に楕円形の黄色いプラスチックをカウンターに出すと無料でライスが食べられる。

    「お好みは?」
    「硬めで」
    店員の問いに対する答えは決まっている。
    スープの味は濃いめか普通か薄めか。
    麺の硬さは硬めか普通か柔らかめか。
    油の量は多めか普通か少なめか。
    全て客の好みで作ってくれる。
    色々試した結果、硬めと一言だけオーダーするのがベストだとわかった。
    濃いめ、多めはこの年ではツラい。
    ちなみに硬め、濃いめ、多めのオーダーは早死に三段活用と呼ばれているので有名だ。

    麺ができる前に一足早くライスが僕の目の前に。
    まずはカウンターの上にあるカッパ漬け(つまりキューリのQちゃん)をこれでもか、とばかりライス上に。
    チビチビと食べているとようやく本命のラーメンが着丼。
    生にんにくを大さじ二杯入れ、胡椒もまんべんなくふりかける。
    海苔をスープにヒタヒタと浸してからカッパ漬けごとライスを巻いて食べる。
    うんめぇ~!
    次は生にんにくを溶かしたスープをすする。
    このにんにぐのライブ感!
    そして酒井製麺製の中太麺がスープによく絡む。
    たまんねぇ~!

    それからは一心不乱に心のおもむくまま好きなようにラーメンとライスを堪能した。
    ふう、満足満足、満腹満腹。
    失恋の悲しみはすでにどこか遠くへ消え去っていた。
    店を出る時には明日への活力がみなぎっていて矢でも鉄砲でも持ってこい、という気分。

    しかし、また腹が空いてきた。
    よし、返す刀で今度はCoCo壱に行こう。
    そこでチキン三昧カレーの500グラムで2辛。
    ほうれん草とチーズのトッピング。
    思い浮かべただけでヨダレが出てくる。

    食べることイコール生きること。
    もし次に付き合うとしたら食の細い女性は駄目だ。
    ボクと一緒に食べ歩きができる人じゃないと。

    通りを歩いているとスピーカーからはフェリーニの8 1/2のテーマが。
    世界の何もかもがバカらしく何もかもが愛おしい。
    人生はジョークだ。
    人生は祭りだ。
    だから踊ろう。
    体が勝手に踊りだす。
    言葉が勝手に溢れ出す。

    女と別れたってエエじゃないか。
    エンゲル係数が高くったってエエじゃないか。
    体重が3桁を超えたってエエじゃないか。
    糖尿になったってエエじゃないか。

    周りの人が僕を指差し笑っている。
    だが構うもんか。
    そのうち、僕の後ろについて踊り始める者まで出てきた。
    今宵限りの同志たちよ、友よ。
    心にためた不平不満は今こそきれいサッパリぶちまけようじゃないか。

    会社を辞めたってエエじゃないか。
    上司をぶん殴ったってエエじゃないか。
    お局をはらませたってエエじゃないか。
    国民年金が未納でもエエじゃないか。
    失業保険の受給資格がなくなったってエエじゃないか。

    いいぞ、みんな僕に続け。
    行列の先頭に立つ僕はさながらハーメルンの笛吹き男。
    ボクは人生の不平不満を吐露させるおかしくも哀れな道化師でござい。
    この集団的狂騒状態は誰にも止められない。

    カクヨムコンに落ちたってエエじゃないか。
    リワードがたった815しかなくたってエエじゃないか。
    なかなか作品が完成しなくったってエエじゃないか。
    ハーフ&ハーフが終了したってエエじゃないか。

    お巡りに囲まれたってエエじゃないか。
    公務執行妨害の現行犯で逮捕されたってエエじゃないか。

    次の日、冷静になって落ち着くとボクは留置所の中。
    あの狂ったような乱痴気騒ぎは何だったのだろうか。
    流石に逮捕されるのは「エエじゃないか」では済まないことに気づいた。
    しかし気づいた時にはもう遅かった。

    <了>

    🍜🍜🍜🍜🍜


  • 編集済

    問⑩【サヨナラの時間】への応援コメント

    小高い丘に建てられた豪邸。
    そこから少し歩くと海を見渡せる場所に辿り着く。

    ▶続きはこちらから
    https://kakuyomu.jp/works/16816452219170939051/episodes/16816452220776949087

    最後まで滞りなく企画が進行し、企画主様及び共に戦った参加者様各位に感謝致します。

  • 問⑩【サヨナラの時間】への応援コメント

    🐰🐰いすみ 静江🐰🐰

    『Iカップひなぎくの育児にぱにっと』
    https://kakuyomu.jp/works/16816452219720071974

     その日、静花ちゃんがバウンサーでゆらゆらといつものように遊んでいるように見えた。
     広縁から落ちた陽が眩しそうだ。
     静かになったので、俺が抱っこする。
     息を呑む間もなかった。
     衝撃が走る――。

     *この続きは、下記からお楽しみいただけます。

    「I11 サヨウナラの時間」
    https://kakuyomu.jp/works/16816452219720071974/episodes/16816452220945533371

    「I12 エピローグ」
    https://kakuyomu.jp/works/16816452219720071974/episodes/16816452220993731908

    「ラストメッセージ」

     こんばんは。m(__)m
     ラスト二話となりました。
     これにて、『Iカップひなぎくの育児にぱにっと』は幕といたします。
     よろしければ、お立ち寄りください。
     ある意味、私自身の物語ともなりました。
     拙いながらも紡いで行けたことは、喜びとなっております。
     そして、皆様と触れ合えた縁にとても心あたたまる思いです。

     また、完結までお付き合いいただき、誠にありがとうございました。
     皆様とのご縁に感謝いたします。
     ひなぎくさん、黒樹悠さん、様々なことがありました。
     これからは、黒樹家の新しい明日が始まります。
     また、何処かでお会いできるのを楽しみにしております。

     いすみ 静江 ぺこり_(._.)_🌸

    🐰🐰Fin.🐰🐰

  • 問⑩【サヨナラの時間】への応援コメント

    💕💕💕💕💕

    「神の感覚」を持つ彼女の手を、ボクは握る。

     その途端、彼女の目から涙が溢れ出した。

    「じゃあ……ね……」

     そう言って去る彼女の背中を見ながら、ボクは激しく後悔した。


     親父が言わせたのかッ!


    ※※※


     彼女は生まれつき目が見えなかった。
     激しく勝ち気な気質も天性のものだった。

     音楽一家の我が家に引き取られ、親父の指導を受けてピアノを弾き始めた彼女は、瞬く間にその才能を開花させた。

     ボクなど比べるまでもなかった。それがわかっていたからこそ、逆にボクらは仲が良かった。これまでずっと、彼女の目となってサポートしてきたんだ。コンクールで賞を総ざらいする彼女の存在が、ボクにとっての誇りだった。


     立場が逆転したのは高校生になってから。スランプから抜け出せない彼女が怒りを抑えきれずに部屋を出て行った後、一人残されたボクが何となく弾いたピアノ。彼女に戻ってきてもらいたい、その一心だった。

     それが親父の耳にとまることになるとは……。


     翌日から親父はボクに再びピアノを練習するよう命じた。彼女と交互に。今でもボクは自分が彼女に勝るとは思ってない。あの柔らかな指が奏でる世界観までたどり着けるだなんて考えたこともない。ただ、昔のように気後れする事はなくなった。弾く時はいつも、彼女のスランプ脱出のきっかけになるかどうかをイメージしていたから。

     そんなボクが弾くピアノを彼女がどう思っていたのかは、わからない。

     少なくともボクは、彼女の気持ちに寄り添うことで初めて、雑味を認識できたし、表現力も伸ばせたと思う。だからその感謝の気持ちを込めながら弾いている。ただそれだけ。彼女のテクニックを完全にコピーしたわけじゃない。やれと言われてもできないが。

     このまま二人、互いに高め合いながらやっていけたら――そんな考えは甘すぎた。いや、わかっていたはずなのだ。二人とも昔から親父に厳しく言われていたから。「舞台にピアノは一つしかないのだぞ!」って。

     彼女はその意味を十二分に理解していたのだと思う。これまで以上にボクに当たり散らすことが増えた。いくつもの選択を迫ってきた。そして、そんな彼女を受け入れるだけの包容力を、きっとボクは持ち合わせていなかったのだろう。もしくは逆に、彼女の自立心、自尊心をいたく傷つけてしまったのかもしれない。


     だけど、彼女の涙を見た瞬間、すべてを悟った。


     親父はボクを選んだのだ。そして今後、足手纏いにならないよう、ボクから彼女を遠ざける事にしたのだ。

     暗い世界しか知らない彼女から、ボクを奪ったのだ。


     ……ふざけんな


     憤りを胸に、ボクはいつもの門を叩く。



    ※※※


    「まったく、アンタって奴は毎回毎回どーしようもないヘタレだね! 一番大事なところで実の親に意見できないなんて!!」

     目の前でひざまづくボクをなじり、女王様は愛用の鞭を手に立ち上がった。


    作品タイトル:『H&H』
    主人公:関川二尋
    ヒロイン:???

    H&H エンディングテーマ「明るい週末(邦題)」
    https://m.youtube.com/watch?v=8GZr3Wxew_c

    君がいて ボクがいる そんな自然な 未来描き
    儚く美しい 大団円 見据えて
    企画と 共に成長する仲間と 留められた明日を変える
    愛と感動 満ちたストーリー フワッと広がる 眩いワード
    まだ見ぬあなたの 御心へと 届けと
    さざなみ 散らす岩 分かれた流れは 揺れ動く想いに
    苦痛な 試練を力に変えて今 受け入れる珠玉の 刻

    革鞭でしばかれて 熱い蝋を垂らされて
    かかとで踏みにじられても……屈さn……

    母さんボク たくましく 今では立派な 変態です
    輝きあふれる 刹那さのときめき
    連打を 受け過ぎて よろめくバディに 追い打ちかける霧野サマ
    苦痛の 秘部から力を抜いて今 受け入れる珠玉の 塔

    高みを 目指せ行こう 手を取り合って
    明るい終末 目指す金曜日
    (パッパララパッパララパッパララパッパ♪
     パッパララパッパララパッパララパッパ♪
     パッパララパッパララパッパララ
     ランランランランラ~ン~ラーラー♪
     パッパララパッパララパッパララパッパ♪
     パッパララパッパララパッパララパッパ♪
     パッパララパッパララパッパララ
     ランランランランラ~ン~ラーラー♪)

    ふぁ〜

  • 問⑨【苦い思い出の話】への応援コメント

    ♪♪♪ 一帆 ♪♪♪
    やっと書き上げましたー。息切れ気味ですが、間に合った?(>_<) 


     ユキがあいまいに笑う。無造作に後ろで縛っている濡れた髪、少し桃色がかった頬。ボクは思わず目をそらして外の景色を見る。目の前には、満天の星が映し出されている湖面。ボクは大きく息を吸う。


    「聞かない」
    「でも……」

    『人工知能は恋をするのか』
    https://kakuyomu.jp/works/16816452219764931995


     問⑨のエピソードに、軽めの回答を。
     問⑨の答えのエピソードは、ちょっとえっちい展開で回答を。(上の回答)


  • 問⑨【苦い思い出の話】への応援コメント

    ☆☆☆ 愛宕 ☆☆☆

     僕はマリアの話に耳を傾けることにした。

     出会いの場が事件現場だっただけに、保護をしてからのマリアとジェーンの生い立ちは簡易的だが調べてあった。その情報は外事課に保管され、目黒さんや都梨子以下捜査関係者も閲覧できるようになっている。しかし、二人の幼少時代の情報は全く蓄積されていなかった――。

    『二択探偵フタヒロ』
    (https://kakuyomu.jp/works/16816452219638120621/episodes/16816452220822479969)

  • 問⑨【苦い思い出の話】への応援コメント

    💐涼月💐

     ちょっと暗いお話です(^^; よろしくお願いいたします。

    💐「蝉の声……やっぱり懐かしいな。聞くと悲しい事思い出すのに。もう二度と帰らないって思っていたのに」

     続きはこちら ↓
    https://kakuyomu.jp/works/16816452219634382982/episodes/16816452220858392810

  • 問⑨【苦い思い出の話】への応援コメント

    🌰🌰🌰🌰🌰 🌰🌰🌰🌰

    「きみが話したいなら、僕はいつでも聞くよ。でも僕は、たとえ話してくれなくても」
    「聞きたい? 聞きたくない?」

    🌰🌰🌰🌰🌰 🌰🌰🌰🌰

    続きはこちら〜♬くりっ!
    https://kakuyomu.jp/works/16816452219874986703


  • 編集済

    問⑨【苦い思い出の話】への応援コメント

    先程まで夕焼けの眩しかった空を、厚い雲が覆い始めた。

    ▶続きはこちらから
    https://kakuyomu.jp/works/16816452219170939051/episodes/16816452220688586628

  • 問⑨【苦い思い出の話】への応援コメント

    🍷🍷🍷

     僕は彼女の、モブ子ちゃんの過去を聞いた。

     自分はいてもいなくても、世の中には何も影響しない存在でしか無いことに子供の頃に気が付いたこと。
     人畜無害の良い子ちゃん、でも、何の面白みのない女の子、それがモブ子という女の子であること。
     モブ子ちゃんは自分の中の不安を吐き出した。

     僕はそんなことはない。
     君は僕にとって大事な人なんだと、熱く語った。
     でも、その3日後、君は僕を捨てた。

     何がいけなかったのだろう?
     僕は君のことは本当に好きだった。
     本当に大事な人だと思っていた。
     でも、君にとっては、僕なんて……

    🍷🍷🍷

    続きはこちらです。

    https://kakuyomu.jp/my/works/16816452220144105798/episodes/16816452220908039077


  • 編集済

    問⑨【苦い思い出の話】への応援コメント

    🍬🍬🍬🍬


    この場合、例えばベタな展開なら、

    今とは違って幼少時は太ってたとか、
    就活前にこっそりプチ整形したとか、
    実は性転換してるとか、

    そんなあたりだろうか。

    ま、それしきのことでは動じないけどね。
    だって実はぼく、時間遡行者タイムトラベラーなんだもの。


    「時をかける青少年」筒岩ヤスカッタ

    🍬🍬🍬🍬

    ちょい長版も、SS版と合わせてご一緒にお楽しみ頂ければ♪
    https://kakuyomu.jp/works/16816452219850544840

  • 問⑨【苦い思い出の話】への応援コメント

    書きました~。

    https://kakuyomu.jp/works/16816452219783275874

    こんなのです~。

  • 問⑨【苦い思い出の話】への応援コメント


    🍻


    「今も言った通り、僕は今のキミが好きだ。キミにどんな過去があろうとも、それは変わらない。だから僕にとっては、過去の話なんてどうでもいいんだ」


     彼女は僕の目を見つめたままだ。でも、彼女の意識が、気持ちが、すっと後退したのがわかった。僕は確信した。やっぱり、そうか……


    「でも、君が話したいのならいつだって聞くよ。それが今であっても、10年後であっても」


     彼女の目が不意に潤む。短く息を飲み、顔をそらして目を閉じた。


    「ずるいのね。そうやって、私に決めさせるなんて」

    「君は、話したいんだろう? でも、話すのが怖い。違うかい?」


     彼女は揺れていたブランコを止め、空を眺めた。


    「もうすぐ、日が暮れるわ」

    「……そうだね。綺麗な夕焼けだったけど、それももう終わる」


    「そう。終わるの。今日の日暮れまでで、わたし………」


     ─── あなたが聞いてくれたなら、わたしはあなたを殺す。聞かずにいてくれたなら、わたしは何も言わずに去ろうと思った。でもあなたは、わたしに選ばせてくれた。いつもみたいに、キミの好きな方でって。 ───



    「わたしね、昔、人を刺し殺したの。そして……同時に、殺された」


    🍻

    続きはコチラでお願い致します。
    https://kakuyomu.jp/works/16816452220246177194/episodes/16816452220801461448

    ちょっと、ふざけすぎたかもしれません。ま、今更ですかね。


  • 編集済

    問⑨【苦い思い出の話】への応援コメント

    🍏🍏🍏
     蝉が鳴く季節、そろそろ頃合いだと思っていた。陽は傾けど、しっとりとした空気の中の熱は、まだ冷めやらない。

    「関川君って、どんな子供だったの?」
     私は早速切り出した。まあ、聞かなくても知ってるんだけどね。フィギュアやジオラマを組み立てたりするのが好きで、毎日学校から帰ったら一人黙々と作業していたんでしょ。それって、さぞかし充実した日々だったでしょうね。

    「わたしはね、昔の自分が好きじゃないんだよね、今も思い出すとつらくなる。今でも関川君に話せないコト、話したくないコトあるんだよね」
    「僕は今のキミが好きだよ。キミといられて幸せだと思ってる」
     ああ、またそういう綺麗事を言う。関川君ってそういう人。
     今の私は『過去の私』の集大成。別人ってわけじゃないんだから。その土台と積み重ねてきたものを知らずに、『今の私』が好きだなんて……

     そうは言っても、困ったように頬を人差し指でかく姿を眺めていると、身体が沸々と熱を帯びる。周囲の水という水が霧散したような湿気がまとわりつく。
    「でも、本当のわたしは関川君が思ってるような人じゃないかも」
     そもそも私は……
     関川君はあからさまに憐れむような顔をした。きっと私が酷い目にあった過去を抱えているのかもなんて想像しちゃってるんだろう。「キミの過去がどうであれ、僕は受け入れるつもりだ」とか、気障な台詞を考えているに違いない。

     でも、もう潮時なのだ。解っている。けれど、最後に聞いてみたかった。
    「ねぇ、関川君はわたしの昔の話を聞きたい? 聞きたくない?」
     迷った挙げ句、口を開いた関川君の言葉は、どっと湧いた蝉時雨に掻き消された。全てが暗転し、私は地に落ちたような感覚の中に取り残された。


     今年は一度も雨が降らないまま、夏が来た。


     ずっと昔、土砂降りの雨に濡れ、雷に打たれる寸前の関川君を、気まぐれに助けたことがある。それは風雷神を退けるという、私にとっては他愛のないことだった。
     泥濘んだ土を乾かし、山中で道に迷っていたらしい子供の関川君が、無事に山を下りられるように導いた。
     何も話していない。ただ先を歩き、時折振り返る。子供は不安になると高い方へ登ろうとするから。同じ人の子の姿を借りて、堂々と下る姿を見せた。それだけだ。

     里が近づいてきた頃合いを見計らって、私は一気に駆けた。慌てて追ってきた関川君は、姿をくらました私を探してキョロキョロと狼狽えていたけれど、しばらくすると、諦めたというよりは何か悟ったようにギュッと拳を握り、「ありがとう」と今下りてきた道に向かって叫んだ。
     振り返らずに里に向かって駆けていく関川君の後ろ姿が見えなくなるまで、私はずっと眺めていた。

     雨が多く、山に新しい谷川ができた年だった。

     最後に見た関川君の安堵と切なさの入り混じった顔が忘れられずに、私は濁流から清らかな流れに落ち着いたその新しい川で水浴びをした。何度も、なんども。
     でも、冷たい水に包まれても、内から湧き上がってくる熱を冷ますのに事足りることはなかった。
     だから……
     我慢できずに逢いに行ってしまったのだ。成長した関川君に。私も年の頃を同じくした姿で。逢瀬を重ねる度に雨が減り、里は乾いた。細々とした山の谷川だけが唯一の水源となってしまった。
     これ以上はダメだと思いながらも、先延ばしにした。
     関川君には生きて欲しい。だから、私が去れば……

     この堕落は当然の報いなのだろう。


     私は人が好きだ。
     だが、特定の誰かを情熱的に愛す度に、地上は酷い旱魃に見舞われる。日照りが続き、作物が育たない。池も川も干上がって、生き物が何より必要としている水を奪い尽くす。雨雲は彼方に追いやられ、その土地はカラカラに乾く。
     結果、愛した者が生きる場所を奪ってしまう。

     住む世界が違うのだと、思い知らされた。これまでに何度も。
     

    タイトル『日照りの神・|魃《バツ》の憂鬱』
    🍏🍏🍏

    話の全貌は『無二の朝飯前』にて
    https://kakuyomu.jp/works/16816452219567055907

  • 問⑨【苦い思い出の話】への応援コメント

    🐻🐻🐻

    「思い出してツラくなるようなことを、キミに話させたくないよ。でも、キミが話すことで楽になるならどんな話でも聞くし、どのような話でもキミへの想いが変わることはないよ。それだけは保証する」

     キィ……。

     ブランコの鎖が小さく鳴る。僕は音のした方を見て、目を見開いた。

    🐻🐻🐻

    長くなったのでこちらに↓↓↓
    https://kakuyomu.jp/works/16816452219213701927/episodes/16816452220902352228

    今回は、どうも不思議なお話になりました(´◉◞౪◟◉)

  • 問⑨【苦い思い出の話】への応援コメント

    🐰🐰いすみ 静江🐰🐰

    『Iカップひなぎくの育児にぱにっと』
    https://kakuyomu.jp/works/16816452219720071974

    「I10 苦い思い出の話」
    https://kakuyomu.jp/works/16816452219720071974/episodes/16816452220854711778

     ――黒樹とひなぎくは、アトリエデイジーの仕事で、再びパリに来た。
     シテ島のノートルダム大聖堂、名は聖母マリアを指す教会が焼け落ち、ひなぎくも心配していたと言うのもある。
     それを受けて、アトリエ展示物のレプリカ制作旅行となった。
     あれもこれもと回って、三日目には俺でもしんどい。
     手術後の経過は順調なようで、そこも見落としてはならない。
     ご婦人のこと、大切なこと、なるべくフォローしなければと思う。
     それから、暫くとはいえ、残して来た子ども達とも逐一スマホで連絡中だ。

    「ひなぎく、気分転換に行ってみるか」

    「あなたの行く所なら、ご一緒しますわ」

     喧騒の中、ひなぎくに手を繋がれると、危なっかしいヒヨコみたいな風船に感じる。
     手放しては駄目だとね。

    「わあ、素敵!」

     パリのビュット・ショーモン公園は中々に広い。
     随分とひなぎくと散策をして、いい写生スポットを探していた。
     ひなぎく愛用の一眼レフが、夏の眩しさに埋もれない。
     だが、もう夕暮れが迫り、虫が鳴いている。
     幸福のシンボル、蝉に似ているが、果たしてその姿は見えなかった。
     蝉シャワーを浴びながら暫く地を踏む。
     どちらからともなく切り出した。

    「そろそろ、一休みしない」

    「そろそろ、一休みしよう」

     ブランコが沢山あった筈だ。
     大きな湖を後にして、空色のポールが立ち並ぶ所へ抜け出た。

    「いつもは、親子連れで賑わっているのに」

    「おう、腰掛けようか」

     俺が右、ひなぎくが左と隣り合って座った。
     白いジーンズから細い足首を出して、ひなぎくが地を蹴る。

    「おっと」

     俺は反動で回転しそうになる。
     踏ん張ってブランコを立ち乗りした。
     二人して、揺られていた。
     ずっとこのままでもいいとさえ思う。
     だが、そうも行くまい。
     今朝からずっと、ひなぎくの様子が変だ。
     本来なら、もっと明るいのに、翳りが見える。
     だから、ビュット・ショーモン公園に彼女を誘ってみた。
     カメラ大好きだからな。

    「あなたは、どんな子供時代だったのかしら」

    「どんなって。んん、よく覚えてないかな。勉強には精を出していたけれども」

     破顔一笑する。
     何だ、そんなことか。
     一つは、断言できる。
     明るくてかわいいひなぎくとは、真逆の子どもだっただろうとね。

    「私ね、特に高校生の頃を好きだとは思えないのよ。トラウマだわ」

    「俺もだ。小学生の分校で別れを知ったとき、口の中が苦くなる思いをしたよ」

     彼女のブランコが、引潮に誘われるように消えて行った。
     どうした!
     心の中で瞬時に叫んだ。

    「あなたに、話せないし、話したくないこともあるの」

     ひなぎくは、ブランコを前にこぎ出して、綺麗に降りた。
     振り向いた顔は、眉間に皺まで寄せている。
     
    「むむむ。悩みは、太陽系で言うとどれ位大きな惑星なんじゃ」

     些細な事で悩む癖があるからな。
     直径が四八八〇キロメートルの水星位だといいが。

    「俺は、今のひなぎくが……。心まで真っ白で綺麗だと思っているよ。傍にいるだけで、幸せで斃されそうだ」

    「でもね、本当の私を知らないわよね。あなたが思ってるような人か心配だわ」

     細く息を吐いたのが、隣の俺にも分かる。

    「あなたは、私の昔話を聞きたいと思うかしら。それとも、要らないとか思う?」

    「んん、Iカップばかりに目を奪われては、いないんじゃもん」

     ごまかそうとしても駄目だ。
     俺は、ひなぎくが抱えていた古傷を分かっていたのか。
     何より、幸せの最中で、探そうともしなかったのだろう。
     辛かっただろうな、ひなぎく。
     古傷を知らなくてもいいと思う自分がいる。
     過去はもう流れ過ぎたものだから。
     俺は迷っていた。
     足元には影が二つ。
     昔の傷に触れるか否か、さあ、決めるんだ――。  

     ◇◇◇

    「俺は、元妻と結婚するとき、連れ子が二人もいて、父親も二人だなんて知りもしなかった」

     ひなぎくが、息を呑んだ。

    「要は、俺自身が俺を信頼できない程軽率だった」

    「そんなことないと思うわ。誰にだって内緒にしていることがあると思うもの」

     俺もブランコから降り、軋み揺れる音を止める。
     蝉は、荒々しく対抗していた。

    「でも、よく分からないけれども、俺を父親だと思ってくれてな、そりゃあ嬉しかったもんだ」

     飛行機に乗るときは、小さなアルバムを持ち歩くことにしている。
     全ての写真に『四葉のLОVEクローバー』を刻んでだ。

    「元妻との子、劉樹、そして、虹花と澄花が産まれてからは、絆が深まったと思う程、愛おしかったよ」

    「よかったわね」

     やはり、ちとお冠だな。
     これだから、飛行機でひなぎくが眠らないと四葉は拝めない。

    「勿論、ひなぎくに授かった静花ちゃんも愛おしいさ」

     ん?
     薄っぺらい台詞に聞こえたのか。
     本気なんだがな。

    「よし、これが俺の告白だ。さて、ひなぎくの番だ」

     ◇◇◇

    「私はね、ノートルダム大聖堂で、あなたの元奥さんを見掛けたわ。それを見つめるあなたもね」

    「そのことかい」

     元妻とは関係がないが、二年前のニュースで見た大聖堂は、火災が起きて大惨事だった。
     この国の人々の心を焦がしてはいないかと思ったものだ。
     そこで、ひなぎくが再燃か。

    「うううん。昔の話は、もう少し遡らせて貰うわ」

    「無理はするなよ」

    「檸檬(れもん)画材店の上にある……。喫茶店で、その……」

     これは、大聖堂がお怒りだろうか。
     マリア様の悪戯にも感じられる。
     ひなぎくが、苦悶の表情で声を失っている。

    「駄目だ! それ以上は、語らないでくれ」

     俺は、肩を掴んで懇願した。
     いけない。
     この娘は、メンタルが弱いんだ。

    「あなた。でも、私も語らないとアンフェアだわ」

    「告白は、勝ち負けでも何でもない。何かに感謝したとき、ふと心の奥から零れ出るもの。俺はそれだけでいい」

     もう、まるっとひなぎくを抱き締めていた。
     壊れて欲しくないんだ。
     愛も情も伝える術を知らない。
     そのファインダーで俺の気持ちだけを切り取ってくれ。

    「あ、あなた……」

    「なんじゃい」

     ひなぎくの甘い香りが、最後の蝉と重なった。

    「あのね、楽しい想い出にしたいの。今度、その喫茶店に一緒に行ってくださいね」

     きゅうん。
     俺、仔犬でもいいかな。

    「お願いしますわ!」

    「お、おう。ゲラゲラ笑えよ」

     ひなぎくは、ふふふと笑った。
     折角来た公園だ。
     もう少し、ブランコに揺られてから、帰ろう。

     ◇◇◇

     ――飛行機が地面を蹴ってからまだ二時間も経っていなかった。

    「疲れていたのかい」

     毛布を掛けようとしたが、猫パンチで振り払われた。
     俺の顔面にジョーのジャブが入る。
     寝相大虎(ねぞうおおとら)め!
     彼女の寝息が俺の男を擽って仕方がない。
     可愛いって、自覚がないよな。
     無自覚も辛いんじゃもん。

    「ふう、約束が一杯になってしまったな……。白咲のご実家へのお披露目、友人のいすみ 静江さんとの面会、檸檬画材店での喫茶店デート、と」

     俺ってこんなにモテたっけ?
     とにかく、俺も長生きして、ひなぎくの傍にいなければならないということが分かった。
     支えるんだ!
     今度の愛する人こそ、軽率だったなどと悔やまないように、俺らしく大切にするんだ。
     そして、飛行機は、成田へと滑り降りた。

    「一安心だな」

     アナウンスなどもあって賑やかだったろうに、まだ眠っている。
     どんな夢を見ているのか。
     檸檬画材店の上にあった喫茶店、実は潰れていると知っているんだ。
     その代わりにレストランになったらしいぞ。

    「奮発するから、精の付くものを食べてくれ」

     牡蠣の亜鉛とかいいな。
     あ、そのまま、食べるなよ。
     ジンクホワイトとか、亜鉛の王様だからな。
     いやさ、魔王か。

    「あぷう……」

    「おう、日本だぞ!」

    「ふへえ、もう――?」

     タラップへと手を取った。
     眠っていたので、ほっほっとあたたかいのじゃもん。
     このまま、仲睦まじく……。
     一生な。


  • 編集済

    問⑨【苦い思い出の話】への応援コメント

    💕💕💕💕💕

    「いいよ話して。全部聞くから」

     僕はそう答えた。彼女にどんな過去があるにせよ、それをすべて知っておかなければ次のステップには進めない、そう直感したから。それに、こういう状況で何も話さずに胸の内にしまい込むことがどれだけ難しいことなのか、理解していたから。

    「ありがとう」

     前置きするように彼女はポツリとつぶやく。

     そしてスッと息を吸い込み、短く言った。

    「今まで隠してたけど、実は私、エルフなの」

     なんだ、そんなことか。

    「知ってたよ」

     そりゃわかるよ。耳長いし。

    「だから、これまでそれなりに歳を重ねてきてるの」
    「うん」

    「だから、本当のことを言うとあなたにドン引きされちゃうんじゃないかって」

     涙ぐむ彼女を捨ておけず、ブランコを降りて後ろからそっと抱きしめる。

    「大丈夫だよ。君の事は全部知りたい。知っておきたいんだ」

     僕の言葉で落ち着いたのか、彼女はうなずいた。

    「物心ついた頃というか初期の記憶って言うのかな? のんびり歩くマンモスとか、覚えてたりするの」
    「え?」

     まさかの氷河期!

    「だから私の過去を全部話すとなると、ざっくり二万年分」

    「それ、僕が生きてるうちに話し終わらないんじゃ?」
    「大丈夫よ、かいつまんで話すから」

     そして彼女は語り始めた。実は地球上に存在するエルフは彼女だけだということ、幼い頃の記憶も両親の記憶もなく、気がついたら自分が存在していたらしいこと、人類が近代的な生活を営むようになるまでは彼女は魔法が使えていたこと、世界のエルフ伝承の元ネタは、ほぼ彼女の事だということ、人里に住んだり森にこもったりを繰り返しながら、何人かの男と結婚し、死別してきたこと、子を宿したことはないこと、人間の事は好きでも嫌いでもないというか、自分も人間であるという認識であること、3時のおやつは欠かさない主義であること、最近ダイエットをサボってリバウンド気味であること、その他もろもろを一晩かけて語った。

    「……というわけなの」
    「つまりこのままでは人類は滅亡すると?」

    「おそらく。十数年後には」

     切長の目を伏せながら再びブランコを揺らし始める彼女。向かいの鉄柵に腰を下ろしていた僕は、明かされた衝撃的な事実と、早く帰って眠りたい欲求の間で激しく板挟みになりながらも、最善の選択を模索していた。

    「なんとか回避する方法は無いだろうか?」
    「あるとすれば、これね」

     彼女が懐から取り出したのは、手のひらほどの大きさの金属製の玉だった。

    「何これ?」
    「この世界に私が降り立った時から変わらずに存在するものなの。ここに隠された謎を解くことができれば、危機を乗り越えることができるかも知れない」

    「なぜ?」
    「さっき言った通り、私は宇宙の彼方から2万年周期の彗星に運ばれてこの地球に送り込まれたのだと思う。そして最近になって私が再び魔法を使えるようになったという事実は、その彗星の再接近の影響によるものと考えられる。これまで、他の彗星からマナを感じることはなかったから。その二点から導かれる結論としては、彗星が地球に最も近づくタイミングで私はかぐや姫のように、宇宙に連れ戻されると思うの」

    「なるほど」
    「回収された私はサンプルとして、地球におけるこれまでの自分の記憶を捧げることになるはず。私に与えられた不老不死の肉体とか探究心とかはきっと、そのためのものだと思うから」

    「その話とこの金属玉が、どう関係してくるのかな?」
    「私を送り込んだ者が情報を何に活用するのかを考えたの。彼らにとって地球が有用で価値が高いのであれば、その状態をキープしたいはず。仮にその状態が破壊されるおそれがあるならば、私がここを離れた後にその可能性を排除しようとするんじゃないかしら? もしそうなのであれば、この玉にはそういった機能があるんじゃないかなって思ったの」

    「なるほど。じゃあこれは人間だけを消滅させる爆弾みたいなものなのかな?」
    「そこまで野蛮なものでもないと思う。いきなりだと生態系を壊すリスクだってあるし。ただ、人類の歴史からも明らかなように、最終的に『先住民』が淘汰される可能性は極めて高いと考えられる。いずれにせよ手がかりは私自身とこの玉だけ。だから、この玉の謎を一番最初に解いた人――もしそんな人がいればだけど、私のところに連れてきて欲しいの」

    「一番最初でなければダメなのかい?」
    「うん。でないと大変なことに……」

    作品タイトル:『関川さんが今後書くべき恋愛展開を勝手に考えたら崖っぷちだった、の巻(第二部)』
    主人公:関川一尋
    ヒロイン:MARIKO

    挿入曲「不思議なお話を」
    https://m.youtube.com/watch?v=F2hMcsh7pnI

  • 💐涼月💐

     遅くなりました💦
     恋愛物にしたかったのですが、今回は無理でした。
     思いっきりギャグよりになっております(^^;
     よろしくお願いします。

     💐彼女の女友達に会う!
     それは僕にとってはものすごくハードルが高く感じるし、ぶちゃけ面倒くさい。

     続きはこちら↓
    https://kakuyomu.jp/works/16816452219634382982/episodes/16816452220820538523
     


  • 編集済

    🐻🐻🐻

    「会ってみようかな」
    「えっ」
     その答えは彼女の予想していたものとは大きく外れていたのだろう。彼女は目を見開いて、スマートフォンを手から落とした。その大きな瞳を潤ませている。
    「本当に……いいの?」
    「もちろんだよ。君のお陰で僕もだいぶ立ち直れたんだ」
    「関川くん」
    「今度は僕が君のために、なにかをしたい」
    「ありがとう」
     静かに泣く彼女を画面越しに撫でる。

     僕が引きこもってからもう十年近い。オンラインゲームばかりして、ギルドを作っては追い出されたり、迷惑がられたり。ネットの世界にも居場所を見失っていた去年、ゲームで出会った彼女とはなぜかすぐに仲良くなれた。
     以来、彼女とは毎日のようにPCでテレビ通話やゲームもしてきた。お互いの人となりもよく知っている。現実に会ったことはないけれど、彼女だけでいいと言い続けてきたけれど、彼女が望むなら彼女の友達《フレンド》と会ってみてもいいだろう。

     フレンドとは、ネットゲーム上の知り合いのようなものだ――彼女もまた、引きこもりなのだ。

    「だけど、僕のコミュ障は並大抵のものじゃないからね。君のフレンドに嫌な思いをさせたらゴメンよ」
    「大丈夫。いい人たちだよ」
    「たち?」
    「今度のボス狩りはやっぱり二人じゃ厳しいから――今招待OKって送ったよ」

     ピロン。フレンド申請が来た。

     ピロンピロン。さらに二人のフレンド申請が来た。

     ピロピロピロピピピピピピピピピピ――

     次々と送られてくる100件近いフレンド申請に、僕は意識が遠のいた。

    「僕、やっぱり無理かも……」

     ピピピピピピピ――僕のか細い声は通知音に掻き消された。

    🐻🐻🐻

    『タイトル:僕の彼女はコミュニケーション能力が高すぎる』

  • 🌰🌰🌰🌰🌰 🌰🌰🌰

     少し考えたあとで、僕はこう答えた。

    「人前でコスプレしたり、歌ったりしなくてもいいんなら、会うよ」

    🌰🌰🌰🌰🌰 🌰🌰🌰

    栗がどんどん増えていく…
    続きはこちら
    https://kakuyomu.jp/works/16816452219874986703

  • ☆☆☆ 愛宕 ☆☆☆

     僕は、彼女の友達と会うことにした。
     最寄りの駅を出てすぐの場所に、買い物や飲食の店が詰め込まれた大きな商業ビルがある。そこの二階の片隅に、長きにわたり信用と実績を重ねて鑑定を続けている占いの館があった。その名も『賢者の言葉』。経験豊富で当たると評判の人気占い師が複数人集まり、日替わりで館を運用していた。今日は、ジェーンの紹介する友達が、この館にいるということで一緒に来てみた――。

    『二択探偵フタヒロ』
    (https://kakuyomu.jp/works/16816452219638120621/episodes/16816452220671760127)

  • ♪♪♪ 一帆 ♪♪♪

    ごめなさーい。ユキがスマホで話しているのは後輩のお母さん。相変わらず、変化球返答になってしまいました。

    ***********


    外では、ユキがスマホをいじっている
    ボクが視界に入ると、スマホをしまって、何気なく言う。

    「次は後輩のお見舞いにサナトリウムに行く予定なんだけど、……、電話でね、後輩のお母さんと話していたら関川くんの話になってね」
    「そのお母さんに、ボクのコト話した?」
    「全部じゃないけどね」

     当たり前のようにいう彼女。
     反対に動きを止めるボク。

     もし、ユキがボクの秘密をしゃべったら、ユキの命の保証はできなくなる。研究所に有無を言わせず、連れて帰らなくてはいけない。胸ポケットにしまっている注射器がずしりと重みを増す。


     『人工知能は恋をするのか?』
    https://kakuyomu.jp/works/16816452219764931995


  • 書いてみました!

    https://kakuyomu.jp/works/16816452219783275874

    こんなのです~。

  • 🍷🍷🍷

    「そうだね……うん、いいよ、君が望むなら会いに行こう」

     僕は彼女の目を真っ直ぐに見つめてニコリと答えた。

     僕には何もやましいことなど無い。
     堂々と彼女の友達に会いに行こうじゃないか。
     僕たちは彼女の友達との待ち合わせ場所である、某駅前にある世界最大手コーヒーチェーン店に向かった。

     最近暑くなり、薄着をしているせいで、はちきれんばかりの巨乳の目立つ彼女の友達がすでにテーブル席についている。
     しかし、僕は彼女の後に続いて店内に入ったのだが、血の気が引いて足が凍りついた。
     彼女の友達が誰なのか、すぐに分かってしまったからだ。

    🍷🍷🍷

    続きはこちらになります。

    https://kakuyomu.jp/my/works/16816452220144105798/episodes/16816452220747843529


  • 編集済


    🍻

     目の前の3人は、硬い表情で座っている。
     僕の正面には、長い前髪で顔が半分隠れた華奢な女性。その隣に、既に何人か殺っていそうなコワモテの大男。彼女の正面に、キリリと髪を纏めたキツそうな美女。
     重苦しい空気の中、給仕係が一通り料理を並べ終え、一礼して個室を出て行った。

    「じゃ、まず乾杯しますか」
     桃子がひとり明るい声で、グラスを上げた。3人と僕も、それぞれにグラスを掲げる。
    「かんぱーい!」の声も終わらぬうちに、3人は一気にビールを飲み干した。

    「ッカーーーー!! たっまんなぁい!」真ん中の大男が太い腕でグラスをテーブルに叩き付ける。よく割れなかったな。
    「ごめんねえ、関川クン。アタシ、お店の人がいると緊張しちゃってぇ」

     外見と口調のギャップに、降ろしかけたグラスが空中で止まる。分厚い胸板に手を当て心臓を宥めている様子の大男は、どう見ても相手に緊張を強いるタイプだ。しかも、命の危険を感じるレベルで。

     隣の美女が、キッチリと纏めていた髪を解き放った。艶やかな黒髪がこぼれ落ち、豊かに波打って肩を覆う。同時に胸元のボタンを外すと、こちらも豊かに波打ってこぼれ落ちた。
    「はぁーーー、窮屈だったぁ。マジやってらんない」そうぼやきながら、手酌で次のビールを注ぐ。
    「あ、僕が」というのを手で制し、「いいのいいの、あたし気ぃ遣われるの苦手なんだ。関川もさ、好きにやってよ」
     速い。距離を詰める速度が超速だ。これは相当の手練と見た。何の手練かは不明だが。

     僕の正面に座る女性は俯いたまま、まだ一言も発していない。が、よく見ると口元が微かに動いている……
    「こいつかセキカワよくもあたしのモモコをこのおとこどうしてやろうかにてやいてあげてからみんちにしてぶたのえさに」
     僕は唇を読むのを止めた。知らない方が良さそうだ。

    「仲良し四人組だったの。みんな、すごくいい人なんだよ」と紹介された彼らは、いい人かどうかはともかく、すごく個性的ではあった………

    🍻

    今回は王道を目指しました。
    続きはこちらでおねがいします!
    https://kakuyomu.jp/works/16816452220246177194/episodes/16816452220691803514

  • 🍬🍬🍬🍬


    このご時世マスクは必須、帽子と眼鏡愛用者でもあるし、髪も長め、かなり怪しく見える自覚はある。
    とりちゃんの友達に会うならどうにかしないと。
    でも、とりちゃんが友達に会わせようと思っているのはこんな素のぼくではなく、仕事中のぼく、着ぐるみ姿=アンパンマン、なんだろうなあ。

    「それいけアンパンマン」やなせたかし


    🍬🍬🍬🍬

    ちょい長版もよろしくです♪
    https://kakuyomu.jp/works/16816452219850544840

  • 「い

    ▶続きはこちらからお願いいたします
    https://kakuyomu.jp/works/16816452219170939051/episodes/16816452220522037461

  • 🍏🍏🍏
    『あんたの関川くん、話を聞いているうちに興味が湧いてきちゃった』
    >そう? なら、会ってみる?
    『あんたが構わないなら』
    >じゃ、ちょっと聞いてみるね

     スマートフォンをいじりながら、私のために食事を作ってくれている関川くんに声を掛けた。
    「そうそう。こないだ友達と話してたら関川くんの話になってさ」
    「友達に僕のコト話してるの?」
    「もちろん、みんなに、じゃないけどね」
     霧ちゃんはなんでも話せる私の一番の友達で、関川くんのこともよく話していた。

     例えば、お料理が好きで、リクエストすると腕を振るってくれる上、手肌を大事にしないとって、後片付けをはじめとした水仕事は全て引き受けてくれる。荷物だって全部持ってくれるし、疲れたら身体がしっかりほぐれるまでマッサージをしてくれる。お風呂の入浴剤は私のその日の気分や体調を汲み取って、絶妙なフレーバーを選んでくれるし、毎日優しい手つきで背中を流してくれる。それに眠る前、起きた時、出かける前はいつもキスしてくれるし、私を全肯定してくれる。何より普段は物腰柔らかめの押し付けがましくない男らしさみたいなものを纏っているクセに、時々構って欲しそうに甘えてくるのが堪らない。
     大体そんな話だ。

    「でさ、そろそろ、私の友達に紹介したいんだけど……どうかな?」
     案の定、関川くんは戸惑っている。うんうん、そういう反応するってわかってた。
     私はさっきまでコロコロと寛いでいたソファからひょいと飛び起きて、コンロにフライパンを置いた関川くんに、背後から腕を回した。温かい背中がすっと伸びて、少しだけ緊張感が走ったのがわかる。こういった傍目にはわからない微妙な反応が愛おしいのだ。
    「関川くんが、そういうの苦手なのは知ってるんだけど……ダメかな?」
     腰に回した腕をそっと解かれたのは少し不満だったけれど、振り返ってこちらを見つめる黒に近い焦げ茶の瞳をまっすぐに見返した。あと一息……
    「そうだね……」
     関川くんは困ったなという顔をしながらも、そう答えてくれた。まあ、私の「お願い」を聞いてくれなかったことなんて、今まで一度もないんだけどね。
     私は嬉しさを表現するために、背伸びして半ば飛びつくようにして彼の頬に口づけた。もちろん、そうしたいからするのだけど、その後に見せる彼のはにかんだ顔を眺めるのが好きなのだ。

     本格的にキスしようとしてくる関川くんを、後でね〜と軽く|躱《かわ》して、ソファに戻る。ごろりと寝そべって、意気揚々とスマートフォンをつついた。
    >霧ちゃん! 関川くんからOK出たよ!
    『ほんと? じゃあさ、今度の土曜日にパーティがあるから、そこに来ないかな』
    >ああ、例の? 最近、仲間が増えたんだっけ?
    『そうそう。ヨシくんって呼んでるんだけどね。今となってはアレとかソレが好きな皆木くんの手解きで、どんどん開拓されてるみたい。私も腕が鳴るわ』
    >霧ちゃん、腕じゃなくて、風切り音でしょ? 笑
    『ま、そうとも言う』
    >霧ちゃんのスパイシーさは、巷で有名だからね

     私は愛しの関川くんの器が更に大きくなるであろう期待感に打ち震えた。


    タイトル『スパイシーな世界に誘われる関川くん』
    🍏🍏🍏

    話の全貌は『無二の朝飯前』にて
    https://kakuyomu.jp/works/16816452219567055907/episodes/16816452220333093816

  • 🐰🐰いすみ 静江🐰🐰

    『Iカップひなぎくの育児にぱにっと』
    https://kakuyomu.jp/works/16816452219720071974

    「I09 彼女の友達」
    https://kakuyomu.jp/works/16816452219720071974/episodes/16816452220730572072

    「話って何だい」

     俺の運転で、月曜日の朝に黒樹家を出た。
     ノアの中には、蓮花(れんか)、和(かず)、劉樹(りゅうき)、虹花(にじか)、澄花(すみか)、静花(しずか)ちゃんとその隣に愛しのひなぎくがいる。
     山道には慣れっこだが、俺の家族だけは守ろうと必死でハンドルを切った。
     ひなぎくの話に冷や冷やしなければいいが。

    「あのね。この間、九十九里(くじゅうくり)のいすみさんと話していたの」

    「ああ。それで」

     ちょっと喉がからからになったな。
     ひなぎくが気を利かせて、俺用水筒をくれた。

    「あなたの話になったのね」

     ブッ。
     カフェオレお砂糖マックスを勿体ないことに吹きそうになった。
     ひなぎくは、珍しくスマートフォンで何かを探している。
     さり気なく口説きにかかったな。
     俺の何を話すんだ。
     アラフィフは、内緒だぜ。

    「友達に俺のことを話してるのかい」

    「勿論、皆にではないけれどもね」

     当然のように言うな。
     しかし、ちょっとドキドキするもんじゃ。
     俺は、どんなふうに紹介されているのだろうか。
     これまた、ちょっと気になったりもするお年頃だ。
     それは年の差婚じゃもん。 

    「でね。そろそろ、彼女に紹介したいんだけど。どうかしら」

    「急な話だな」

     突きつけられた凸凹山道に、俺は、またまたちょっと返答に困る。

    「あなたが、お披露目が苦手なのは知っているわ。でも、ダメかしら」

     背後から俺にチクチクと、ひなぎく視線の矢文だ。
     俺って弱いぜ。 
     頭では様々な思いがグルグルと回った。
     うおお、困ったもんじゃあ。
     今はハチミツマックスお砂糖が欲しい位じゃもん!

    「そうだね……」

     ハア、ハア。
     とにかく、答えた。
     これで、よしだ。

     ◇◇◇

    「それでね、いすみさんって、元、夷隅郡岬町(いすみぐんみさきまち)に暮らしていたのよ。今は、いすみ市となったから、平仮名で呼んでよって面白いこと考えるのわよね」

    「はいはい、平仮名いすみさんね」

     俺は正面を向いて、運転に専念した。
     ここは、魔の峠もある。

    「下は転生とか何にも関係なくって、静かな長江(ちょうこう)の江、静江(しずえ)さんと言うの」

     転生?
     ひなぎくは、最近何を読み出したんじゃ。
     まあ、それはいい。

    「で、いつ行きたい?」

    「本当は海も山も夏がいいけれども、あなたが私の白い水着で鼻血を出すでしょう」

     ブッ。
     水筒の中は美味しいのだが、何故か今は塩辛い。
     棒倒しが懐かしい九十九里浜だな。

    「……よし!」

    「はい」

     俺は、固唾を呑む。
     ほれ、ドラムの音が始まった。
     ダダダダダダ……。

    「再来週だな。白咲の家から、帰るときにしよう!」

    「きゃあ、嬉しいメールで相談して置くわ」

    「その前にだ。手術、がんばって来いよな」

     ◇◇◇

     個室をお願いしてあり、子ども達と一緒だった。

    「看護師さんにスリッパを用意してと言われたけれども、これは何かしら」

    「五本指の健康に良さそうなスリッパがあったんじゃもの。しかも白いビキニばりの」

     ちょっとちょっとちょっとでも、ひなぎくの気持ちを楽にしたいのじゃもん。

    「履き難いわ」

    「俺に任せるんじゃ。縁起がいいから履いていくといい」

     俺は、背中を丸めて、ベッドに腰掛けるひなぎくの足を取った。
     細いの。
     何を苦労したら、こんなに細くなったんだ。

    「失礼いたします。黒樹ひなぎく様、お仕度ができました」

    「行って来ますね、皆。きっと元気になって来るわ」

     ひなぎくは手を振りながら歩いて出て行った。

    「お、おう」
    「行ってらっしゃい!」
    「気を付けて」
    「僕も祈るから」
    「私達も待っています」
     ぴぎ。

     子ども達にも送り出され、あっと言う間にひなぎくの手術となった。
     俺は、待っていた。
     そりゃあ、勿論――。
     笑顔満開のひなぎくしかいない。
     間違っても何かがあるだなんて、思わないことだ。
     あれで、度胸もある方だからな。
     何とかなるだろう。

    「おい、今何時だ」

    「そればっかり言って。大丈夫よ」

     いいじゃないか、蓮花。

    「おい、今何時何分だ」

    「お父さん、さっきから三分後です」

     そうですかー。
     和め。

    「落ち着こうね」

     はいはい、劉樹。

    「おい、そろそろ終わるだろう」

    「見に行ってもいいの?」
    「私も行く」

     仲良し双子ちゃんだな。

    「虹花、澄花、悪かった。ここにいてくれ」

     ぴぎゃー。

    「おむつかな。俺がやるから、お前達は静かにしていなさい」

     俺がうるさいのかも知れないな。
     ぴぴぴ。
     う、ぴ……。
     シャー。

    「はは、気持ちよかったかあ。パパのお顔はトイレじゃないぞー」

     ドアがノックされ、ガラガラと音がした。
     外したおむつを丸めながら、俺は振り向く。
     あれは、あれは……。

    「ただいま」

     笑顔満開だ!
     よかった。
     ああ、よかった……。
     くそう、アラフィフ黒樹、不覚にも胸に込み上げるものがある。

    「スリッパ、脱がせ難いって、看護師さんが仰っていたわ」

    「それか!」

     帰宅後、ひなぎくは、友達と会うのもとても楽しそうにして、眠りについた。
     もしかしたら、万が一のこともあって、名前だけでも俺に紹介したかったのかも知れんな。
     気配りの足りない者で、すまなかったなあ……。


  • 編集済

    💕💕💕💕💕

    「君と出会った頃に、一度友達を紹介されたじゃない? 確かゆうけんさん?」
    「ああ、ゆうけん。そうね。そんな事もあったわね」

     彼女の記憶を確かめ、僕は続けた。

    「彼、俳優の内藤剛志さんに似てない? 刑事物によく出てくる」
    「え? ぜんぜん似てないけど?」

    「だよね」
    「……どういうこと?」

    「いや、その時の僕の目には『彼が内藤剛志に似てるように見えた』ってだけさ」
    「そうなんだ。で、それがどうしたの?」

    「その日の夜からだよ、僕が毎晩悪夢を見るようになったのは」
    「え? どんな夢なの?」

    「毎回同じパターンさ。血相を変えたゆうけんさんに追いかけ回されるんだ」
    「つまり、あなたは『毎晩のように血相を変えた内藤剛志に追いかけ回される夢を見てる』ってこと?」

    「そういうこと」
    「なんで逃げるの?」

    「なんというか、怖いんだよ。貞操の危機を感じるというか」
    「あれから随分経つけど、その夢は今も毎日見てるの?」

    「先週、君の知り合いの熊手さんって人に会ったじゃない?」
    「うん。確かにクマちゃんにばったり会ったわね」

    「あの日の晩から僕を追っかけて来る内藤剛志が二人に増えたんだよね」
    「ま……まさか、あなたの目にはクマちゃんも『内藤剛志に見えた』って言うの?」

    「うん。だからもう夢の中にこれ以上内藤剛志を増やしたくないんだよ。もしもだよ? もし、あの顔をした10人くらいの男たちに追っかけ回されたら、僕は……逃げ切る自信がない。この気持ち……わかってくれるかな?」
    「わからなくはなくはないけど……そうね、そういう事なら仕方ないわ。だけど、私からもお願いがあるの」

    「何かな?」
    「できるだけ早く、病院で診てもらって。そのままだとあなた、きっと……つらいと思うから」

     彼女の目から涙が溢れる。僕は優しく抱きしめながら言った。

    「そうだね。そうするよ」
    「絶対よ」

     約束すると、彼女は少し落ち着いたようだ。

    「ところで、君は僕のことを友人にどう紹介しようとしてたの?」
    「どうって、そのままよ。私の好きな内藤剛志に似た人だって」


    作品タイトル:「みんな内藤剛志」

  • 問⑤【この服を着ろと?】への応援コメント

    🍸🍸🍸🍸🍸

     この蒸し暑い梅雨時季に、彼女は何でボクにこれを着せようと思ったのか。

     湿気がまとわりついて気持ち悪い。


    「もう本当に! 素敵だよ、関川君!」

     不快感を露わにするボクをよそに、彼女は悲鳴に近い歓声をあげる。

     いや、まあ喜んでくれるのはボクも嬉しいけどね。その笑顔を見たいとは思うんだ。

     少し窮屈なその服に、ボクは苦笑いで身をよじる。

    🍸🍸🍸🍸🍸

    書き込むとこ間違えてました💦
    続きは自作品内でよろしくお願いします。

    https://kakuyomu.jp/works/16816452219578079140
    編集


  • 編集済

    問⑦【良い話と悪い話】への応援コメント

    ♪♪♪ 一帆 ♪♪♪

    今回は二尋視点(かなり変化球回答)とフタヒロ視点(直球勝負・)を用意しました。よろしくお願いします。

    ****************

     ―― 良い話と悪い話。


    「良イ話モ 悪イ話モ 主観的ナ考エニ基ヅイテ 区別シタダケ ノ コトダ。僕ニトッテ利益ガアルカ 深山ニ利益ガアルカ ハ 異ナル。ツマリ、ソノ話ハ、オ前ニトッテ良イ話ト話スベキダ」
    「けちつけずに選べよ」


    人工知能は恋をするのか
    https://kakuyomu.jp/works/16816452219764931995


  • 編集済

    問⑦【良い話と悪い話】への応援コメント

    🌱

    部活がテスト前休みに入った今日、幼馴染の彼女の部屋で二人、頭を突き合わせて勉強をしていた。

    小さい頃からよく遊びに来ていたけれど、部屋に入るのは久しぶりで、さらにどちらの親もいないというのは初めてだった。
    適当に座って、と言われてから30分。
    居心地はかなり悪い。
    女っぽくなった部屋もそうだし、何より、ちょっと目線を上げただけで、小さい爪とか、額の産毛とか、ポテっとした口とかが飛び込んでくるから、ちっとも集中出来ない。

    僕は何度もグラスの麦茶を飲み干した。

    「……良い話と悪い話があるんだけどさ」

    そんな時に良い話と悪い話のどっちから聞きたいかなんて、正直どうでもいい……と思ったのはバレバレだったようだ。

    「大事な話だよ、どっちも」
    「……なに系の話?」
    「3組の加野さん系の話」
    「かの?……なんで?」
    「好きだって言ってたじゃん」

    あー。
    思い出した。

    今の学年に上がった時、同じクラスになれたかどうかが気になって掲示板をじっくり見ていたら、まさかの、真後ろに現れたこいつに『誰か同じクラスになりたい人でもいるの?』と聞かれてしまった。

    バレたくなかった僕は咄嗟に学年一人気がある加野の名前を上げたんだ。
    好きだというのは嘘なんだから、加野の話となると益々どうでもいいんだけど、この妙な空気は聞くまで続いてしまいそう。

    「じゃあ、良い話から聞くよ」
    「うん、あのね、実は、加野さんがフタヒロのこと好きだって」
    「え!? 俺!?」

    こいつの前ではカッコつけて『俺』と言うようにしていたのだけど、今は物凄く自然に出た。

    だって、3組の加野さんだぞ!?
    親友の黒須だって、剣道部のユウタだって、美術部の伊澄だって、園芸部のミツルだって、一流企業の御曹司ユウキだって、蒼い瞳の交換留学生アンバーくんだって、微笑む度に歯がキラッと星みたいに光る涼介だって、古文のテストは毎度満点のカズホだって、地元の不良をプロレス技で次々に倒した霧野だって、ヒヨコより愛くるしい癒しアイドル系の鳥越だって、無理な企画バンバン通す生徒会長の熊出だって、我が校いや高校生初のプロ俳人、平九郎だって!!

    みんな加野さんが好きなんだぞ!!!

    「……フタヒロ、声に出てる」
    「え?」
    「みんな加野さんが好きなんだね」
    「あ、全員分バレたか、あはは」

    彼女の顔は明らかに沈んでいて、ちっとも笑っていない。そんな悪い空気を打ち消そうと慌てて話をかえた。

    「あ、で、悪い話! 悪い話ってのは何だよ」
    「……えっと」
    「どうせ、全部嘘でーす!とかだろ!参ったな」

    いくらふざけて見せても彼女の表情から影は消えない。ただ、覗き込むように少し待っていると何かを伝えようと唇が動きだした。

    「加野さんに……関川くんって彼女いるのかな?って聞かれたから」
    「……聞かれたから?」
    「わたしが……か、彼女だって言っちゃった」
    「へ?」
    「……これが悪い話。ごめん」

    最後のごめんは声が掠れていた。
    でも、返事する俺の声はもっと掠れたと思う。

    「わ、悪い話が……、良い話よりもかなり良い話なんだけど」

    やっと二人の視線が重なる。
    ちゃんと聞き取れたのか、彼女は真っ赤な顔で笑っていた。


    🌱
    Special thanks お付き合い下さるみなさま♡
    (勝手にすみません!)


  • 編集済

    問⑦【良い話と悪い話】への応援コメント

    ☆☆☆ 愛宕 ☆☆☆

     僕はひとまず良い話から聞くことにした。

     この張り込みが終わった後にでも、去って行ったマリアの居場所を聞いてみようと考えていたところへ目黒さんからの伝言というのは、バッドタイミングを孕んだグッドタイミングだ。ここは、彼女の身に何か良くないことが振りかかったと考えるのが妥当だろう。しかし、良い話もあるということから、ひとまずマリアに最悪の事態が起こっている状況は無いと思う。そう思えるような確信の材料が欲しかった――。

    『二択探偵フタヒロ』
    (https://kakuyomu.jp/works/16816452219638120621/episodes/16816452220553125087)

  • 問⑦【良い話と悪い話】への応援コメント

    💐涼月💐

     同じ職場の先輩後輩の僕たちは、付き合い始めてそろそろ二年たつ。

     実はプロポーズを機に一緒に住み始めたばかりだった。

    続きこちら↓
    https://kakuyomu.jp/works/16816452219634382982/episodes/16816452220639113019

  • 問⑦【良い話と悪い話】への応援コメント

    🌰🌰🌰🌰🌰 🌰🌰

     どちらを先に聞くかは、すぐに決まった。

     終わりよければすべてよし。
     幸福な気分で締めくくるためにも、やっぱりここは

    「悪い話から先に」

    「……本当にいいの? ファイナルアンサー? ファイナルジャッジメント?」

    🌰🌰🌰🌰🌰 🌰🌰

    続きはこちら〜♬
    https://kakuyomu.jp/works/16816452219874986703

  • 問⑦【良い話と悪い話】への応援コメント

    🐻🐻🐻

    「関川くん?」
    「正直に言うと……良い話しか聞きたくない」

     覚悟を決めて言ったボクの言葉に、彼女はカッと目を見開いた。

    「そう」
    「こんな男でごめん……」

    「ううん。とても正直で良いと思う」
    「そう?」

    「うん。とっても正直だから、良い話と悪い話とおまけにヤバい話もしてあげる」
    「うん?」

    「良い話は宝くじが当たったの。100万円」
    「え!?」

    「悪い話は、借金してるの。闇金から1500万円」
    「え!? え!?」

    「ヤバい話は」
     彼女は笑顔で続ける。ボクが大好きな陽だまりのような笑顔で。
    「昨日、返済期限だったんだ」

     その時、チャイムが聞こえた気がしたが、すでにボクの意識は遠のいていた。

    「ごめんね――関川くん」

     キミに入れてもらったコーヒーは、いつもより美味しかった。

    🐻🐻🐻

    (;・∀・)<……あれ? どうしてこんな話に?


  • 編集済

    問⑦【良い話と悪い話】への応援コメント

    「飲んでからで良い?」
    「うん、いいよ」
    プシュッとプルタブを開けて、缶酎ハイを胃に流し込む彼。

    ▶続きはこちらに https://kakuyomu.jp/works/16816452219170939051/episodes/16816452220493973104

  • 問⑦【良い話と悪い話】への応援コメント

    🍷🍷🍷

     ……などと言うと思ったか?

     誰だ、貴様は?
     余を、大魔王せきかわを常しえの眠りから目覚めさせるとは、命が惜しくないのか?
     この大魔王せきかわも随分と甘く見られたものだ。

     余は漆黒の闇の中目覚めると、虚空に浮かぶ何かに殺気を放った。

    「あら? どうしたの、関川くん? 私よ、忘れたのかしら?」

    🍷🍷🍷

    続きはこちらです。

    https://kakuyomu.jp/my/works/16816452220144105798/episodes/16816452220579024613

    よろしくお願いします。
    酔っ払って書いたので、好きに罵倒してください。笑

  • 問⑦【良い話と悪い話】への応援コメント

    🍬🍬🍬


    いい話も悪い話もない。
    とりちゃんの話ならぼくは何だって聞くのだから、話したい方から話せばいいんだよ。

    それよりまずは食べないか?
    ひと月待って、ようやく予約順が回ってきたイタリアン。
    きちんと味わってから、その味次第で、甘いのが先かビターなのが先か、決めさせてほしいな。

    「謎解きはディナーのあとで」東川篤哉

    🍬🍬🍬

    ちょい長版もss版も②となにげなく繋がっています♪

  • 問⑦【良い話と悪い話】への応援コメント

    🍻

     ボクは迷った。

     イタズラ好きな彼女のことだ。
     良い話と、悪い話。うんと振り幅の大きな2択かもしれない。

     良い話を先に聞いて、後でがっかりする。でも、先に良い気分になっておけば、後の悪い話を聞いてもダメージが少ないかも。

     悪い話を先に聞いて、後でホッとする。でも、悪い話の余韻を引きずってしまい、後の良い話を聞いてもあまり喜べないかも。


     ボクは迷いに迷ったが、それは時間にすればおよそ1秒。日頃から、ショートケーキのイチゴは先に食べるタイプだ。つまりそれは、美味しいものは先に、という選択。

    「じゃあ、良い話を先に。お願いします」

     言った途端に後悔した。だってボクは、お寿司は一番好きな中トロを最後に食べるタイプであることを思い出したから。つまりそれは、好きなものは最後に、という選択。


     でも、言ってしまったものは仕方がない。ボクは彼女の言葉の続きを待った。

     彼女はニコニコしながら、可愛らしく肩をすくめて言った。

    「では、良い話から。実は私、治ったの。もうじき退院できるのよ」



     呆気にとられ、言葉が出なかった。驚きのあまり、呼吸すら止まった。

     交通事故で入院している彼女。事故当時かなりの重体で、もう5年も寝たきりになっている。


    「……ほ、ほんとうに?」

     ようやく絞り出した声は、震え、掠れていた。溢れ出した涙が頬を濡らし、零れ出る思いが喉を詰まらせる。

     彼女は笑顔で頷いた。


    「こんな嬉しい話、他に無いよ………」


     ずっとこの日を夢みていた。ずっと、彼女が目覚める日を………



     でね、と彼女は笑顔のままで続ける。

    「今度は、悪い話なんだけど」


     ボクは泣き顔のまま微笑んだ。こんな良い話の後なら、どんな悪い話だって笑って聞けるさ。


    「実はこれ、みんな夢なの」



     胸を思い切り殴られたような衝撃と共に、ボクは飛び起きた。途端に涙が口へ流れ込み、塩辛く苦い味が広がる。額に脂汗が滲み、呼吸は荒く、涙に噎せて咳き込んでしまう。

     ボクは絶望のあまり、再びベッドへと倒れこんだ。


    ……あんまりじゃないか。こんな………なんて、残酷な夢。

     夢の中でなら、何度もキミと話した。夢の中では、何もかも昔のまま。いつもの、他愛のない会話。

     虚無感に引き摺り込まれるまま、ボクはきつく目を閉じた。




     スマホの通知音が鳴って目が覚めた。ボクはショックのあまり、一時的に気絶していたらしい。

     機械的にスマホに手を伸ばす。完全に、惰性の動作だ。だがほんの一瞬、脳裏を希望に似た何かがかすめた。


    ……もしかして。

     スマホの画面に目を落とす。表示されたメッセージは……



    「どっちも良い話じゃないか!!!!」

     ボクはベッドから飛び降り、Tシャツとスウェット姿のまま家を飛び出した。今度こそ、喜びの涙を流しながら。
     そういえば、彼女はイタズラを仕掛ける時には、いつも可愛らしく肩をすくめたものだった。なんで夢の中で気付かなかったんだ。


    (全く、キミはイタズラが過ぎるぞ………!)

     ボクは迷うことなく、病院までの一本道をひたすら走った。


    🍻


    おしまい。
    ラブコメかどうかは微妙ですが、とりあえずハッピーエンドです♪

    もう一つ書きましたが、内容があんまりなのでこちらには載せず、ひっそりと自分のところで……(シー)


  • 編集済

    問⑦【良い話と悪い話】への応援コメント

    🍏🍏🍏
    「悪い話なんて聞きたくない」
    「うん。まあ、そうだよね」
     でもキミが本当に聞いて欲しいのは、その『悪い話』の方だろ? 「共感」ってやつを求めてるんだ。
    「じゃあさ、良い話から聞かせて。こっちも、心の準備ができる気がするから」
     憂いたように俯き加減でいたキミが、顔を上げてやんわりとはにかんだ。その遠慮がちな笑みにざわつく何かをかき消したくて、なんとなく居住まいを正す。

    「あの、ね。実は、好きな人ができたんだ。二組の……波里君って、知ってる?」
    「そりゃあ、もちろん……」
     物静かで派手に立ち振舞う奴じゃない。女子は近づきがたさを感じているようだが、実はオカルトに詳しくて、話が面白い。しかも何か武術を習っていて、結構強いらしい。実際に見たことはないけれど、男子の間では皆から一目置かれていて……

    「すごく優しいんだ。たぶん……誰にでも、そうなんだろうけど、そこが良いなあって…………ああ、もう恥ずかしいなあ。やっぱり言うんじゃなかった!」
     それがキミにとっての『良い話』?
     ポツリと話し始めた割に、恥ずかしさを発散するかのように声を大きくする。そんなキミの頬は朱に染まっていて、とてもじゃないけど見ていられない。

     ボクの心は……何一つ、準備できちゃいなかったんだから。
     

    タイトル 『関川くんの初恋の行方』
    🍏🍏🍏

    話の全貌は『無二の朝飯前』にて
    https://kakuyomu.jp/works/16816452219567055907/episodes/16816452220333089288

  • 問⑦【良い話と悪い話】への応援コメント

    書きました~。


    https://kakuyomu.jp/works/16816452219783275874


    URLです~。

  • 問⑦【良い話と悪い話】への応援コメント

    🐰🐰いすみ 静江🐰🐰

    『Iカップひなぎくの育児にぱにっと』
    https://kakuyomu.jp/works/16816452219720071974

    「I08 いい話と悪い話」
    https://kakuyomu.jp/works/16816452219720071974/episodes/16816452220595445571

     俺とひなぎくは、広縁で涼んでいた。
     今は、俺が静花ちゃんを抱きながらだ。
     秋の庭に虫の音がこだまする。
     二人で聞き入っていた。
     ひなぎくは、子守唄に唱歌を歌っている。
     俺って幸せだと思う。
     こういうあたたかい家族に憧れていたのかな。
     いつの間にか、静花ちゃんが寝入ってしまった。

    「もう、寝息も聞こえない位の合唱団ですわね」

     俺がしじら織で、ひなぎくがワシリー・カンディンスキーを彷彿とさせる雛菊文様の浴衣、静花ちゃんのは薄紅色の小花柄にレースをあしらったロンパースだ。
     どれもひなぎくが織った生地や編んだレースで仕立てたのだったな。
     結構器用なんだが、不器用な苦労を背負って、生き辛いだろう。

    「涼しくないですか、あなた」

     ひなぎくは、あたたかいカフェオレお砂糖マックスを持って来てくれた。
     自分のは太ったのを気にして、緑茶の猫舌バージョンと来た。

    「全然、まだまだイケる、アイアム二十歳(はたち)。キラーンじゃもん」

    「まあ! キラーンって、歯磨きしましょうね。また、歯周病になりかかっていますわよ。歯周ポケットが三とか、まだ、あるのでしょう」

    「ぐぬぬ……」

     などと、いつもの他愛ない談笑を壊すように、ひなぎくの話が突然挟まれた。 

    「あなた。……いい話と悪い話があるのよね」

     最も愛している妻、ひなぎくの笑顔から、不思議と低いトーンが届いた。

    「う、うん。なんじゃもん」

     俺は唐突に振られて、かなり困惑していた。
     それでも、表情には出さなかったと思う。
     一呼吸置いてから、彼女は静かに続ける。

    「……どちらから聞きたいかしら」

     いい話と悪い話か。
     一体、何だろうな。
     どの程度かにもよる。
     俺には予想がつかない。
     良い話、悪い話、どちらから聞くべきだろうか――。

     ◇◇◇

     俺がショックに耐えられるように、悪い方から聞くか。

    「ひなぎく、悪い方の話を先に頼む」

    「分かったわ。あのね、先日の健診で、私の赤ちゃんベッドに異常が見つかったわ」

     また、具合の悪い所が増えたのか。
     子どもを産む前、十八の頃に乳腺腫瘍(にゅうせんしゅよう)ができたりと婦人科の病にも弱いのに、俺は気付いてやれなかったのか。
     悔いても仕方がないが、何としても笑顔にしたいと願う。

    「何だって! 子宮が痛いのかい」

    「子宮内膜増殖症(しきゅうないまくぞうしょくしょう)と診断されたの」

     俺は、ショックで言葉を絞り出すのに苦心した。
     随分としかめっ面をしていただろう。

    「何……」

    「組合(くみあい)病院で、佐藤(さとう)医師と会話したときの話ね」

     ひなぎくは、エコーで検査して、診察を受けた後、中待合室から呼ばれたそうだ。

    「最悪の場合もありますから、手術が必要ですと説明を受けたわ。もう、子どもが望めなくなりますともね」

     ひなぎくは、そんな大切なことを今日まで黙っていたのか。
     辛かったろうと、髪を撫でる。
     ふんわりと甘い香りがした。
     だが、俺は彼女の本当を察しなければならない。
     パートナーだからな。

    「それでね、夫に訊いてみないと答えられないと直ぐにお話ししたら、自分の体のことだから、自分で決めるようにと言われたの」

     肩が震えているのが分かる。
     自分で決めるのが、大変だったのだろう。
     ぐっと抱き締めた。

    「その場で、二週間後に手術の予約をして来たわ」

    「それは、本当に……。辛かっただろうな。俺が付き添ってはいけないかな」

     秋の虫が鳴り止んだ。
     静謐な中、旋律を撫でるようなひなぎくの声が紡ぎ出される。

    「あなた……。よろしくお願いいたしますね」

     もう涼しいから、家に上がろうと、俺の部屋に入った。

    「お布団敷きますか? あたたまりますわよ」

    「ああ、俺がする。ひなぎくには、大人しくしていて欲しいんじゃもん」

     ぴ。

    「おっきしたか? ねんねんしていたものな」

     それから、静花ちゃんをベビーベッドに寝かせ、おむつとミルクタイムを済ませる。
     まだ、眠らないようだったから、やわらかメリーを回した。
     布団は、二組を並べて敷くと決まっている。
     ひなぎくの寝相が悪(わる)スケなので、仕方なく川の字を諦めた経緯があるのじゃもん。

    「いい方は、なんじゃろほい」

    「そうそう。静花ちゃんの首がもうしっかりと据わったわ」

     ひなぎくが、我が末娘の腕を引き、そうっと体を起こす。
     すると、あのぐねぐねだと思っていた頭を揺らさないでおっきできた。

    「おうおうう、静花ちゃん……! 俺は感動しているんじゃもん。一人前になってな」

     冗句でもなく、泣くかと思った。

    「白咲の実家へ連れて行ってもいいかしら? なんて思うのよ」

     俺は大人で首が据わっているから、ぶんぶんと縦に振った。

    「あなた、やはり優しいのね。嬉しいわ」

     先程の暗いトーンから可愛い雛菊が咲いた。
     これはいい傾向だ。
     俺だけが幸せなのは間違っている。

    「手術が終わって、体調が良ければ、白咲の家へお披露目と行くのじゃもん」

    「小菊(こぎく)ひいおばあちゃん、光流(みつる)じいじ、梓(あずさ)ばあば……。皆、喜ぶわ」

     滅多に涙を見せないひなぎくが、目元に雫をたたえた。

    「こんなに嬉しいことってないわね……」

     俺は頬にキスをいただいてしまったが、感謝をするのはこちらからだ。

     ぴ。

    「まあ、可愛い」
    「まあ、可愛い」

     ふふふ。
     あははは……。
     ぴぴ。

     そのまま、部屋の明かりを消した――。


  • 編集済

    問⑦【良い話と悪い話】への応援コメント

    💕💕💕💕💕

    「じゃあ、とりあえず良い話から」
    「……本当にそっちでいいの?」

    「ここでもったいぶるなよ」
    「じゃあ言うよ。なんと、『H&H』があと4回で終わります!」

    「ふーん」
    「あ、あれ? なんか反応薄くない?」

    「いや、知ってたし。僕はゆっくりやるって決めてるから大変じゃないし」
    「あらそうなの。まぁ私もだけど」

    「で、悪い話ってのはまさか『なんと、『H&H』があと4回で終わってしまいます!』とかじゃないよね?」
    「あ……」

    「……」
    「……」

    「で、でもさ、10回って言うのは二尋がとりあえず言ってるだけで、場合によっては続くかもよ?」
    「え? なんでよ?」

    「だって彼、お題決めるのに苦労してたじゃない? 色んな人からネタ集めてたし。だけど今回、僕がネタ出したら『次々回の問⑦はこれでいこうかと思っております!』って、割と余裕があるような言い方だったんだよ。これで⑩まで問いが埋まったかのような」
    「そうかな? まあラストは決めてそうだけど」

    「いや、自分から答え書いてるくらいだよ? 絶対彼、ヒマだから」
    「あ、そうか!」

    「で、そんな感じで答え書いてる時に限って、別の問いが頭に思い浮かんじゃったりするわけさ。そうなると自分で思いついたの使わないのはもったいなくて、『アンコールということで』みたいに続く可能性は決してゼロじゃない」
    「まさかの延長戦!?」

    「だってすでに番外編一回やってるし」
    「そうだった! マジか」

    「『いったん10で区切ると言いましたので別に強制はしませんが』みたいな言い方で続けそうな気がするんだよね〜」
    「あざとい! 二尋あざとい!」

    「で、気がついたらKACを超えるデスマーチになってると」
    「死して屍拾う者なし!」

    「勢いあまって週一だったのが毎日になったりして」
    「死ぬわ!!!」

    「まぁ参加者の疲労度は本人も気にしてるようだけどね」
    「あれ、私は逆に参加メンバーとの間合いをはかってるのかと思ってた」

    「どゆこと?」
    「早く次の企画に移りたいのかな〜って」

    「なんで?」
    「これまで積み上げてきたパブリックイメージの崩壊に耐えられなくなったとか、なんとかこの流れを食い止めたいとか」

    「それって誰のせい?」
    「そこまではわからないけども(白目)」

    作品タイトル:『二尋の大切さが分かる会話』

    主人公:ゆうけん
    ヒロイン:tolico

    エンディングテーマ「BGMの大切さが分かる動画」
    https://m.youtube.com/watch?v=scXIJ2rx00Y

  • ♪♪♪ 一帆 ♪♪♪


    ぎりぎり滑り込みセーフですよね??

    今回のお題、男性と女性を逆にしてしまいました。
     視点をユキにしたので、お題の中の関川くんがユキに、相手の女性が二尋くんになっています。話をややこしくしてごめんなさい。<m(__)m>



    『人工知能は恋をするのか』
    https://kakuyomu.jp/works/16816452219764931995

  • 💐涼月💐

     遅くなりました。なんとか書き上げました。
     よろしくお願いいたします。

    💐ファッション雑誌の編集の仕事をしている彼女は、ずっとパリ支部に行くことを希望していた。
     ココには戻らない……それは向こうで認められ成功したいと言う固い決意が込められているのだろう。

    続きはこちらへ↓
    https://kakuyomu.jp/works/16816452219634382982/episodes/16816452220466746975


  • 編集済

    ☆☆☆ 愛宕 ☆☆☆

     いつも温かいマリアの手は、この日に限って冷たかった。

     空港の出発ロビーは人の往来が多く、別れを惜しむカップルや息子の一人旅を見送る父親、仕事の出張帰りであろうスーツ姿でお土産の袋を両手に提げた女性など、ここかしこで飽くなき様々な人生模様が彩られている。

     僕は、そんな人間模様をボーっと観察しているのが好きだけど、今日は「人生を観察される側」に立っていた。

    『二択探偵フタヒロ』
    (https://kakuyomu.jp/works/16816452219638120621/episodes/16816452220379482647)

  • 🍷🍷🍷

     僕は、今ここで彼女の手を取らなければ、永遠に彼女を失ってしまうことは理解している。
     彼女が《《ここ》》に現れることはこれで最後なのだろう。
     僕は迷わず彼女の手を取った。

    「……ありがとう。これできっと……」

    🍷🍷🍷

    今回はシリアスからの……

    続きはこちらです。

    https://kakuyomu.jp/my/works/16816452220144105798/episodes/16816452220487226310

  • 🌰🌰🌰🌰🌰

    「わかったよ。僕も一緒に行く。きみといつまでも、一緒に暮らすよ」

     彼女が両手を口に当てて驚いている。

    「それって……プロポーズ?」

    🌰🌰🌰🌰🌰

    という感じで、いつもよりラブ度多めでお送りします♬

    続きはこちら
    https://kakuyomu.jp/works/16816452219874986703

  • 🌱

    あの日、彼女の手を取ることは出来なかった。
    「ごめん」
    たった三文字の一言を聞いて、彼女は全て理解した。
    「私こそ無理言ってごめん!」
    伸ばした手を背中に隠し微笑む彼女は、巨大な夕日のオレンジ色に縁取られていた。
    「今までありがとう」
    そう言って僕に見せた背中が微かに震えていることに気がついていた。

    喉の先まで声が込み上げたけれど、その声をどんな言葉にしていいのかわからない。

    「元気で」
    「うん」

    それ以上、伝えられなかった。


    二人はとても似ていた。
    仕事が大好きで、そして仕事が出来るタイプ。認められ評価されたなら、さらに仕事に夢中になるのは分かりきっていて、お互いを疎かにすることは目に見えていた。
    距離があるなら尚更だ。
    連絡手段はいくつもあるけど、気持ちがなければいつでも途切れてしまう。
    負担になる前に、嫌いになる前に。
    あの選択があの時の最善の方法だった。


    「関川さん、次の記事これでどうすか?」

    あの日から十年。
    がむしゃらに打ち込んだせいか、新聞記者として忙しくも充実した日々を送っていた。

    「なになに……日本の伝統技術を海外で、へぇー」
    「いいと思うんすよ、美人だし」

    手渡された写真を見て驚いた。
    あの日と同じ笑顔の彼女がそこに写っていたからだ。

    ただ違うのは、彼女の薬指にはめられた指輪だけ。

    名前を追うと、彼女の名前に違う国の名字が続いていて、その笑顔を支えている人はこの国の誰かじゃないこともわかった。

    「いい記事にしろよ」
    「はい!」


    キミが幸せで良かった。
    僕もまぁ、元気でやってるよ。
    あの時、口にした『ずっと待ってる』を、律儀に守っていた訳じゃない。
    もしかしたら、いつか会える日が来るかもとミリ単位程度で思っていただけだから、気にしないで。


    だからそうだな。
    うん。

    いつまでも元気で、そうやって笑ってて。

    🌱

  • 問⑤【この服を着ろと?】への応援コメント

    🌱

    ボクはセンスがない。それは彼女と出会うずっと前から何度も言われてきたことである。
    色のセンス、素材のセンス、小物のセンス。
    どれを取ってもダサいらしく、学生の頃は、クラスの女子だけじゃなく、友人にも苦い目で見られていた。
    そんなボクの彼女はなんとアパレル会社の社員というからボク自身も驚きだ。まぁ、社会人になってからはスーツという有難い制服のおかげでダサさはバレていなかったし、彼女と出会った時もいつもスーツだったから、そのあたり、ちょっと騙したことになるかもしれない。
    付き合い出してからボクのセンスのなさに気付いたのか、服は彼女が選んでくれるようになった。
    それまで、私服を周りに見せることなんて皆無だったボクの評価は、彼女が選んでくれた服を着るようになった途端、『お洒落さん』に変わった。
    彼女の選ぶ服を着ていれば間違いない、それは明らかだった。

    ……けれど、今、鏡の自分に戸惑いを隠せない。

    かろうじて上下同じ素材のセットアップだが、ミドルともショートとも言えない中途半端な丈のパンツと、サイズのあっていない小さめのジャケット。色がアッシュグレーなのはいいけど、サイドに施されたオレンジと黒のラインはなんだ?
    某野球チームのユニフォームみたい。

    中に着たシャツは鮮やかなスカイブルーに黄色い星マークが散りばめられている。
    あれ? これも某野球チームのユニフォームかな。

    「靴はこれがいいかな」

    全く心が追い付いていかないボクとは正反対に、彼女は靴を持ってきて、試着室の前にあるボクの靴の横に並べた。
    今日履いてきたボクの靴は彼女がプレゼントしてくれた上質な黒の革靴だった。

    それなのに隣に並べられた靴はどうだ。
    この店のどこから見つけてきたのかと思ってしまうほど強烈な虎柄で、よく見るとインソールには鷲がデザインされている。

    虎に鷲……やっぱり野球かな。
    ……セ・パ交流戦かな。

    もしかしたら、このコーディネートは最先端で、ダサいボクが知らないだけかもしれない。
    これをダサいと思うボクの方がよっぽどダサいのかもしれない。けれど。

    「これは着れないよ……」
    「え?」

    楽しそうな表情が一瞬で固まる。

    「ごめんね。 でもこれは無理だよ」
    「どうして?」

    固まった表情に悲しさが浮かぶ。
    そんな顔させたくなんてないんだけど、でも、ボクはさっき心の中で思った服の感想を彼女にポツポツと伝え始めた。

    「――だから、この格好はちょっと……」

    彼女の顔から笑顔はすっかり消えていた。
    言い切った達成感は少しあるけれど、それ以上に彼女を傷付けたかもしれないという後悔に飲み込まれそうだった。

    「……あ、ご、ごめん」

    そんな顔をさせてしまうなら、このセ・パ交流戦のような服も着てやろうか!そう覚悟を決めた時だった。

    「合格!!!」

    彼女が両手を広げて試着室に飛び込んでくる。思わず抱き止めたが、なにが起きた?

    「ご、合格?」
    「うん!! 関川君、もうダサくないの!」
    「ぅえっ?!」
    「確かに出会った時はダサかったよ。でも、どんどん吸収してお洒落になってるのに、いつまでも私のおかげだって言うから、気付いて欲しくて」

    自信持って! 関川君は素敵なの!

    彼女はそう言うと、今日一番の笑顔を見せた。

    結局、何も買わず店から出た二人。
    彼女は来るときよりも嬉しそうに腕を絡めて笑っている。
    「……でもさ、ボクがあの服を『お洒落だ!着ていこう!』って言ったらどうするつもりだったの?」
    そんなボクとなんてこうして歩けないか、と呟くと、彼女はもっと強く腕を絡ませてこう言った。

    「その時は同じ格好で一緒に歩いてあげる! 私が好きなのは関川君自身なんだから」

    🌱


  • 編集済

    🌱

    「と、とりあえず……店行こっか」
    「はい!」

    予約は11時半、かなり早く着いてしまうが仕方ない。食事をしながら今日が何の日なのか思い出そう。そうじゃないと今日の計画がダメになりそうだ。

    僕はジャケットの右ポケットに入れたそれをそっと指で確認した。

    彼女と出会ってから約4年。取引先の受付に座る彼女に一目惚れして、3回目の訪問で食事に誘った。
    時計塔の下で待ち合わせた初めてのデートで、釣りが趣味だと伝えたら彼女も興味があるとのことで、2度目のデートは釣りになった。3度目は買い物に付き合ってもらい、4度目はそのお礼を口実にスニーカーをプレゼントした。
    5度目のデートで気持ちを伝えたら、その場でYESをもらい、6度目のデートから手を繋ぎ始めた。

    付き合い始めて3年半、ケンカすることもあったけれど、彼女以上に素敵な人に出会ったことがない。これから先も彼女以上の人に出会うことは無いだろう。

    だから、今日この日、何度目になるかはもう把握しきれていないけど、彼女にプロポーズしようと計画を立てた。
    丁度いいことに、友人の良辰もつい最近プロポーズを成し遂げたばかりだから、指輪のお店はどこがいいか相談できた。
    寝ている彼女の薬指に携帯の充電コードをこっそり巻いてサイズを調べた。後日、コードの赤い印を見た彼女が不思議そうにしていたけれど、きっとバレてない。

    初めてのデートを水族館で思い出してもらって、街を歩いて買い物もして、いい時間になったらディナーの店に向かう。
    こちらも準備は完璧。たくさん調べた中でも特に彼女が好みそうな夜景の見えるホテルの18階。ワインや料理はもちろんだけど、最後のデザートプレートは、彼女の好きなフルーツタルトと、レアチーズケーキ。苺とブルーベリーをこれでもかというくらい飾ってもらい、プレートの余白にチョコレートで『marry me』と書いてもらうことにした。

    僕と結婚してくれますか?

    何度も練習した言葉。紙にも書いてみた。
    指輪を取り出す練習も、ハンカチを取り出す練習も。

    頭の中がそれ一色になるくらい完璧に準備してきたのに、僕は肝心な何かを忘れているようだ。

    一体、今日は何の日だ!!!!!?

    「美味しい!」と喜ぶ向かいの彼女は、相変わらず超可愛い。

    許してくれるだろうか。
    特別な日を忘れてプロポーズしようとしていた僕を。
    ……もし、特別な日を覚えていない僕とは結婚なんか出来ないと、悪い引き金を引いてしまったらどうしよう。

    う……うわわああああ!!!!

    「関川サン?! どうしたんですか?」

    せっかくセットしてきた髪を乱してしまった僕は腹を括った。

    「ごめん、今日が何の日か思い出せなくて」

    彼女はくりっとした瞳をもっとクリクリさせたあと、ぶわっと大輪の花のように微笑んだ。

    「私、関川サンのことをよーく見てるんですよ」
    「……う、うん?」
    「ふふっ」

    彼女は一旦箸を置くと、ぐいっと僕を覗き込みニヤリと笑った。

    「今日をどんな特別な日にしてくれるか楽しみにしてますね!」

    🌱

  • 🐻🐻🐻

     ゆっくりと目を閉じる。

     彼女のひんやりとした指が首を這う。交差する手に力が入っていくのを感じる。それでも僕は身体の力を抜き続ける。事の成りゆきをすべて彼女に任せて――僕はしかし、人間の生存本能というものには抗えずに目を見開く。

     視界に映る彼女の顔は慈しみに溢れていて、とても美しい。

     僕の目から零れた涙が、こめかみから耳の裏へと流れていくのを感じたところで――僕は意識を手放した。

    🐻🐻🐻

    今回も今回とてネタに走った続きはこちら~『徒然なるままに短編を書き散らす』
    https://kakuyomu.jp/works/16816452219213701927/episodes/16816452220413838977

  • 🍻

     僕は……首を傾げることになった。

     ゆっくりと差し伸べられた彼女の手には、一本の万年筆が握られていたからだ。
     これは? と問う間もなく、彼女は厳かに言った。

    「これは、世界創造のペン。あたしは世界を託されたの」

     いつもの、薄暗い小さな部屋。その部屋の空気が濃密になっていく。


    「……悲しいことは、もう嫌なの。だからあたし、別世界の話を書いたのよ。今ある世界とは、全く別の。そこには意地悪なひとも居ない。大きな争いもなく、みんながゆったりと、幸せに暮らしている」

     陶然とした表情で、彼女は万年筆を指先で撫でている。


    「ねえ関川君。あたしたち、創世者としてあの世界へ降り立つのよ。あたしが書き上げた、別の世界へ。そこであたしたちは、神になるの」

     ……別の、世界? 「遠いところ」って、そういうこと? 正気か?

    なんとも滅茶苦茶な話だが、彼女の声は平静だ。目つきにこそしずかな熱狂をはらんでいるけれど、態度は一貫して落ち着いている。動揺しているのはただ、僕の方だった。

    「一緒に来て。あたしが世界を立て直すのを、関川君に手伝って欲しいの」

     彼女は僕を見つめ、それからゆっくりと手を伸ばしてくる。


     その細い手を取り、そっとくちづけた。
     近かろうが遠かろうが、正気だろうが狂気だろうが、構うものか。彼女が狂っているのなら、僕も一緒に狂うまでだ。僕は、この手を離さない。


    「一緒に行こう。どこまででも」




     ……彼女は、狂っていなかった。
     だが、彼女が例のペンで紡ぎ出した物語は、最高にクレイジーだった……


    🍻
    遠距離って……そっち? なお話です。全文は以下で。よろしくお願いします。
    https://kakuyomu.jp/works/16816452220246177194/episodes/16816452220354074683


  • 編集済

    マイナス40℃の極寒だと 濡れた髪はすぐに折れてしまう

    https://kakuyomu.jp/works/16816452219170939051

    (コメ欄で完結してる方が少ないので、流れに乗り自サイトへ投稿しました)

  • 🍬🍬🍬


    1997年ダービー、サニーブライアンで勝った大西直宏のセリフを知ってるかい?
    「1番人気はいらないから1着だけ欲しいと思っていました」 。
    ぼくも同じさ。
    とりちゃん、きみの心の"一着"だけが欲しいんだ。
    そのためだったら、『距離の壁』なんて打ち破ってみせる。


    「重賞競走回顧録」大川慶次郎


    🍬🍬🍬

    明日の3時40分までがフレッシュなネタをもうひとつ🐎
    結果は……(・・?

  • 🍏🍏🍏
    「わかった」
     その一言を発するまでの時間が、妙に長く感じられた。ここに来るまでの長い道のりは、この時の為にあったのだろう。登って、ただひたすら登って……
     シャツが汗ばんだ背に張り付いている。ほんの少し前まで不快に感じていたけれど、今となっては実に些細なことだ。僕は彼女の手を取った。
    「君と一緒に逝くよ」
     
    タイトル 『電波塔からWe can fly !』
    🍏🍏🍏
    話の全貌は『無二の朝飯前』にて
    https://kakuyomu.jp/works/16816452219567055907/episodes/16816452220312882644

  • 長いので、URLを張ります。

    https://kakuyomu.jp/works/16816452219783275874


    相変わらず、『アレ』な話ばっかしですが。(笑)

  • 🐰🐰いすみ 静江🐰🐰

    『Iカップひなぎくの育児にぱにっと』
    https://kakuyomu.jp/works/16816452219720071974

    「I07 遠距離と近距離」
    https://kakuyomu.jp/works/16816452219720071974/episodes/16816452220424323301

     アトリエデイジーを開ける支度をしていた、八時過ぎだ。

    「あなた、お茶にいたしましょうね。お話もありますわ」

     ひなぎくが、アトリエの掃除を終え、カウンターに白と黒のマグカップを持って来た。
     俺のは黒で、勿論、カフェオレお砂糖マックスなのだが、歯茎に滲み込む。
     歯周病管理の厳しいアラフィフだもの。
     ひなぎくは、初めてのキスのときに気が付いて以来、今朝も俺の歯磨きをペングリップで優しくしてくれた。
     世話焼きじゃないの。

    「あたたかくて、美味しいわね。ふふ、あなた」

    「所で、話があるって、何じゃい」

     俺は、神経がぴりぴりとして、口髭がもじゃついた。

    「あなた、あのね。予想はしていたけれども、遠い所へ行くことになったの」

     ひなぎくが優秀だとは、当然、分かっている。
     元妻は、キッチンドランカーとして、家族を引っ掻き回した挙句、なし崩しに去ってしまった。
     そこへ、大学院に留学して来たひなぎくが、あまりにもキラキラとしていたので、俺は二十歳に見える若返りの術を使ったっけな。
     これなら対等かと思っていたが、アイツは、きちんとわきまえていたのにも擽られたものだ。
     そうこうして、ずっとひなぎくをプロフェッサーとして見つめて来た。

    「遠い所か……」

     俺は、ひなぎくの言葉に、やはり、別れの朝が来たと切なくなる。

    「どこへかいな」

    「とにかく、遠くて遠くて遠い所よ。アトリエデイジーや黒樹家から離れると思うわ」

     俺がひなぎくに惹かれた理由は、いくらでもある。
     けれども、俺のどこに惚れてくれたのかは、黒樹悠三大ミステリーだ。

    「ひなぎく、手を握ってもいいんじゃも?」

    「あらあら、大きな赤ちゃん。どうしたのかしら。大丈夫ですよ」

     ここで彼女の手を離してしまったら、俺たちの縁はここまでだと明確に理解していた。
     甘えて六十二秒かそこらだ。

    「うーん、遠距離恋愛希望か。今は、連絡手段はいくらでもあるぞ。俺は、大人の責任があるから、ここで待ってるよ。ここでずっとひなぎくの帰りを待ってる」

     すると、彼女はここで大きく息を吐いた。

    「それはあなたの為にも、私の為にもならないのよ」

    「待つのもダメなのかいな」

    「私はあなたに一緒に来て欲しいのよ。でも、あなたには古民家での生活やアトリエのお仕事があることも分かってるわ」

     俺は、もう待っているとは、返答できなくなってしまった。
     しかし、子ども達を置いて行くのは、元妻と何も変わらない。
     どちらにしろ、失うものは少なくないから。

    「ねえ、一度だけでいいわ。我儘させて欲しいの。温泉郷での全てを捨てて、私と一緒に来てくださいね」

     ひなぎくは、俺を見つめ、それからゆっくりと手を伸ばしてくる。
     もう、先程のように手を握れないと分かったのはお互いだろう。
     俺は、どうしたらいいのか。

     ◇◇◇

    「なーにー!」

    「うん。三重に行きたいわ」

     ひなぎくが、ガイドブックを持って来た。
     それから、グリーンの表紙が目立つ大きく厚いノートもだ。

    「何しに」

    「エンディングノートを書いたの」

     なーにー!
     再び、言わせたいのか。
     俺の果てしなく練習したムンクの叫びポーズで。

    「それで」

    「そこで、アワビのステーキとお刺身を食べられる老舗旅館に泊まりたいわ」

     シニセは、聞かなかったことにしよう。

    「何故、旅館。高いよ。それに、エンディングノートには早いだろうよ」

    「泊まる日は、二泊三日のOKの日にしたいわ」

     ひなぎくは、一方的に自分の妄想で走っている。
     こうしたときは、否定をしてはいけない。
     少々頷いて、事の真相を正さないと。

    「うんうん。ごくり、OKの日ということは」

    「静花ちゃんにも妹か弟を、ね?」

     やはり、思った通りだ。
     ひなぎくの口から引き出すんじゃなかったな、黒樹悠。

    「ダメだ」

    「ええ! 喜ぶと思っていましたわ」

     ひなぎくが、鈴虫より大きな声とは珍しい。
     本気だったと分かった。

    「ひなぎくは、体調が万全ではないだろう」

    「どうしてそんなことを言うの? 産める内にがんばった方がいいと思うわ」

     ああ、汗まで掻いて、妻の体に悪い。
     今朝は、きちんと一包化された薬を飲んでいた。
     ならば、ここで、あやふやな態度を取らないで、しっかりと話そう。

    「静花ちゃんは、命を授かって来たんだ。思い出してごらん、1900グラムで生まれた低体重児で、クベースに入っていたことを」

     ひなぎくが、黙りこくってしまった。
     暫くして、喉の奥から細い声を絞り出す。

    「それは……。私がいけなかったのでしょう。服薬しているのに、子どもを願ったから」

    「ああ。ごめん、ごめん。泣かすつもりはなかった」

     俺は、いままでのサポートを台無しにする所だった。
     ひなぎくの涙をみないようにがんばって来たんだ。
     それなのに、一粒のバロック真珠を零させてしまうなんて。

    「ひなぎくには、皆が力を貸しているんだ。負担を減らそうと、俺をはじめ黒樹の皆で静花ちゃんをみている」

    「そうでした。私ったら、うっかり呑気なことを考えてしまって。一人恵まれただけでも十分ですわね」

     カアー。
     今泣いたカラスが笑いますかね?

    「俺はな、子どものことで悩んでいたひなぎくに、天使が舞い降りてくれたら、ひなぎくが元気になると思っていたんだよ」

     所が、育児はストレスの塊だった。
     思い違いもいい所だ、黒樹悠。

    「ああ……。すみません」

     ひなぎくは、阿吽の顔をしている。

    「謝ることなんてない。ただ、ひなぎくは俺よりうんと若いんだ。長生きして欲しい」

     ひなぎくに、ミルクティーを渡す。
     黒樹悠がティーポットから注ぐと、この頃母乳に化けると言うのは、俺の脳内会議のみでの噂だ。
     甘党の俺好みになっている。
     こくりと飲み干すと、超難問が矢文だった。
     
    「ハッピー天使のツアー申し込みは、キャンセルしますか?」

     ぐっさっ。
     あいたたた。

    「うう……。とにかく、俺の傍にいれば、いずれ恵まれることもあるから。カモンカモン、今晩、俺の布団に入りなさい」

    「あなた――」

     うおー!
     本当に甘い香りのミルクティーじゃもん!
     俺は、長い髪を抱いた。

    「ん?」

     荷物を落とす音かいな。
     いい所なのに、誰なんじゃもん。
     アトリエを手伝いに来た蓮花か。
     
    「気まずい、気まずい。でも、チューしていたい」

    「ん、あなた……」

    「はいはい」


  • 編集済

    (一人称を「ボク」に統一しました)

    💕💕💕💕💕

    「ごめん。ボクは……ここから出られないから」

    そう言って首を振った。

    「うん。知ってた」

    彼女はボクの手を握ったまま、向こうを向く。
    その目にはきっと、雫が光っている。


    ――時のパズル


    この施設に集められた天才少年少女に与えられた課題。

    トップレベルの科学者も、研究機関も、そして最新鋭の人工知能でさえも解けなかったこの立体パズルの謎を解明する事が、ボクたちに与えられた役目だった。


    彼女ならできる。ボクには確信があった。


    優秀なのは分かっていた。
    だってずっとそばで見てきたんだから。


    そして、それは現実となった。

    彼女は今後、スターの道を歩む事になる。別世界の人間になるんだ。それこそ彼女自身が求めていたもの――


    そんなボクの考えは即座に否定された。


    「あんなの……解かなきゃよかった……」


    顔を背けたまま言った彼女の肩は、震えていた。

    かけるべき言葉が、見つからない。

    だけど一緒に行くわけにはいかない。

    ボクは……ここに残されるみんなを救わなければならないから。

    それが、人類の命運を賭けた「ボク」の運命、だから。


    自分にそう言い聞かせ、彼女の手を握る指先に少しだけ力が入った瞬間、

    「あなたみたいにっ! 大人になれたら良かったのにっ!」

    突然ボクの胸に飛び込んで来て、彼女は泣きじゃくった。



    茶番だった。
    彼女はすべて理解していた。


    そう。ずっと前からボクは、ここに残ることを決めていた。
    君よりも先に、パズルを解いてしまったあの時から。

    誰にも言わず今日まで来たけど、最後に気付かれてしまった。冷静に振る舞いすぎた。


    万感の想いを込めて抱きしめる。


    君と一緒にいたかったから、ボクはこれまで黙ってきた。
    名誉より何より、束の間の幸せを選んだんだ。

    だから君が聞きたかった言葉は痛い程分かってる。
    ボクだって一緒さ。どれほど言いたかったか。


    だけど、言えなかった。あのパズルの存在が意味するもの、それを知ってたから。

    ボクたちの運命が決して変えられないものだという事に、気づいてしまったから。


    あの立体パズルはこの世の物ではない。


    今なお進化を続ける人工知能が解析できない高度な人工物、それはつまり『未来、もしくは別の次元で作られたもの』という仮説が成り立つ。

    ギミックの特殊性、一見普通の金属に思える素材、そして何よりもそのネーミングから推測すれば、このパズルがボク達のところに届くまでにどのように分析され、どのように扱われてきたのか、そしてその謎を解明できた者が今後、どこで何に携わる事になるのか、容易に想像できた。


    そこから逆説的に導かれる結論は『今のレールの先にしか、ボクたちの未来はない』ということ。

    いつ核戦争が起きるともしれない不安定な世界情勢の中、歴史を変えるリスクを負って、すべてを失うことだけは避けたい。いや、避けなければならない。


    それに君も気づいてくれた。ボクたち二人にしか見えない世界があるということ、そして、その世界の実現のために生きなければならないということに。


    今はただ、泣くしかないんだ。
    君も、ボクも。


    挿入歌『とどいた想い』
    https://m.youtube.com/watch?v=m3bDdlXaXZE


    この 世界の中で 一人だけ
    勝てない貴方に ただ 悔しくて
    だけど 喧嘩するのも楽しくて
    戸惑いつつ 日は過ぎて

    そんな 気持ちはいつか憧れに
    大きな背中を 追いかけながら
    きっと 届くと信じてた想い
    照れて 交わす指、永久(とこしえ)に

    すべては 私の過ちから
    砕かれた 夢希望 儚(はかな)く
    お互いの未熟さ 背負(しょ)いこんだ責の重さに
    どうすれば良いのかなんて……

    戻れない 二度と 輝き 満ちた日々に
    明日(あした)を疑わない 二人に
    今は 貸して 貴方の胸
    軌跡をここに刻むから


    ♪♪
    いつも 貴方の笑顔 まぶしくて
    ほかの子に向くと イライラして
    それでも 踏み込む勇気持てなくて
    ぶっきらぼうに 謝った

    赤く 頬染めたのが 可笑しくて
    笑い合う影 二つ並べて
    だけど 素直じゃないダメな私
    こんなにも 嫌い(すき)なのに

    バカだね 何一つ見えてなくて
    一人だけじゃ 何一つできない
    でも貴方に認めて 欲しい気持ちが強過ぎて
    ただそれだけ だったの……

    ありがとう こんな 私に 想い出を
    もう 足手まといになりたくないから
    だから 今は 貴方の胸
    奇跡をここに刻ませて


    作品タイトル:『関川さんが今後書くべき恋愛展開を勝手に考えたら崖っぷちだった、の巻』

    主人公:関川 二尋
    ヒロイン:tolico

  • 問⑤【この服を着ろと?】への応援コメント

    やっと追いつけました!
    よろしくお願いします。

    ・・・・・・・・・


    いや、ちょっと待て?

    何故、世界の頂点たる大魔王せきかわが、この程度のことで悩まねばならん?
    こんなもの断固たる決意で拒否するに決まってお…る…?

    あの子、元魔王は期待に目をうるうるさせながら余を見つめている。

    続きはこちらです。
    https://kakuyomu.jp/my/works/16816452220144105798/episodes/16816452220358332517


  • 🍸🍸🍸🍸🍸

     今日は僕にとって久しぶりのデートの日だった。

     デートと言っても、それは偽物で。いつもは後輩シュチュエーションで呼んでいたイメクラデリバリーの彼女を、デートシュチュエーションに変更して呼んだのだ。

     ちなみに彼女には絶賛片想い中だ。いや、分かってる。望み薄だよな。いいんだ。

    🍸🍸🍸🍸🍸

    https://kakuyomu.jp/works/16816452219578079140

    遅くなりました。
    続きは自作品内にて、よろしくお願いします。
    m(_ _)m