問⑤【この服を着ろと?】への応援コメント
☆☆☆ 愛宕 ☆☆☆
僕とジェーンは、デート先で見つけた写真館と呼ばれるところにいた。
一番の売りは、外国人観光客が日本の文化を着込んで記念撮影をするサービスなのだが、その他にもパスポートなどの身分証明に七五三、そしてウェディング関係の撮影サービスなど幅広く手掛けている店だった――。
『二択探偵フタヒロ』
(https://kakuyomu.jp/works/16816452219638120621/episodes/16816452220209257271)
問⑤【この服を着ろと?】への応援コメント
💐涼月💐
投稿しました。よろしくお願いいたします。
ブルーのロングドレス、チューリップ袖はふんわりとして、胸元にはひらひらとしたレースが幾重にも折り重なっている。
彼女が似合うと絶賛する姿は、まるでシンデレラ姫のような服装だった。
似合うだって? 一体柚子ちゃんはどういうつもりなんだろう?
僕の頭はプチパニック状態。
確かに、今夜は仮装パーティーをやろうとサークルの部長が言っていた。
だから、夜は一緒にパーティに参加することになっていたのだ。
でも、これは無い! 断固拒否する!
続きはこちらへお願いいたします
↓
https://kakuyomu.jp/works/16816452219634382982/episodes/16816452220274712972
問⑤【この服を着ろと?】への応援コメント
🌰🌰🌰🌰🌰
僕の体型に合わせてビシッと仕立てられたスーツ。
鏡の前で動いてみても、決して僕の動きを妨げない。ジャストフィットだ。
二子ちゃんの言うとおり、確かに僕に似合う。
「二子ちゃん、やっぱり無理だよ、僕には……」
🌰🌰🌰🌰🌰
↓続きはこちら♬
https://kakuyomu.jp/works/16816452219874986703
自分でお題出しておきながら、今までで一番難産&長くなっちゃいました。
あと5題、完走目指します…!!
問④【今日は何の記念日?】への応援コメント
お邪魔します!
僕は彼女の性格はよく分かっている。
下手に誤魔化せば、彼女を余計に怒らせてしまう。
僕は正直に覚えていないことを謝った。
「フフ。そう、覚えていないのね? あなたらしいといえば、あなたらしいのかしら?」
彼女はいたずらっぽく笑い、もう一言付け加えた。
「今日のデートが終わるまでに思い出してね?」
・・・・・・・・・
続きはこちらです。
https://kakuyomu.jp/my/works/16816452220144105798
問⑤【この服を着ろと?】への応援コメント
🍻
これは、ムリだ。たとえ愛しい彼女の望みであっても、さすがにムリだ。
「だってこれ、着衣の 新 崎 人 生 じゃん!」
鏡の中の、全身に墨字でお経が書かれている白い道着を着た自分の姿を見て、叫んだ。ご丁寧に、合掌ポーズまで取らされたまま。
ご存知ない方には申し訳ない。新崎人生とは、みちのくプロレス所属のプロレスラーだ。
かつて、鍛え抜かれた裸の上半身にお経を書き連ね、念仏を唱えながら入場してくるという不気味なパフォーマンスで有名だった選手。見た目は「闘う耳なし芳一」を想像していただければ、ほぼ間違いない。
「うん、そうだよ?」
……はい?
思わず、耳を疑う。
そりゃ、この服だって正気の沙汰じゃないけれど。わざと……だと?
「関川くん、スタイルいいからやっぱり似合う! さすがに外で上半身裸は恥ずかしいから、道着上下にお経を書き込んでみました〜♪」
趣味全開に走って、やっぱり長くなりました。続きはこちらです。なんかごめんなさい。よろしくお願いします。
https://kakuyomu.jp/works/16816452220246177194/episodes/16816452220286978338
編集済
問⑤【この服を着ろと?】への応援コメント
🌸前回までのあらすじ🌸
過去のことは覚えていない――
https://kakuyomu.jp/works/16816452219170939051
問⑤【この服を着ろと?】への応援コメント
書きました~。
https://kakuyomu.jp/works/16816452219783275874
よろしくお願いします~。
編集済
問⑤【この服を着ろと?】への応援コメント
🍬🍬🍬
双子ならぬ姉妹コーデでお出かけって、やる相手を間違えてるよ、とりちゃん。
ダンディなおれにはあいつみたいなことはできないんだ。
どうせならピンヒールで踏ま……、おっと失礼。続きはパブリックイメージから開放される3人だけの時間で。
「トリオリズム」叶 恭子/ゴメンナサイこれは読んでません(汗)
🍬🍬🍬
今回も二本立てです。
読んで頂けたら嬉しいです♪
https://kakuyomu.jp/works/16816452219850544840
編集済
問⑤【この服を着ろと?】への応援コメント
🍏🍏🍏
「まさか、こんなことになるなんて」
駅までの近道だから、と横切った神社の赤い鳥居前。ボクは呆然と立ち尽くすしかなかった。あの噂、聞いてはいたけれど、そこまで本気にしていなかった。
ボクも、彼女も。
突如切り裂かれた空間。
鳥居の中で一つ目の黒々とした瞳が開いたようだった。そこからウネウネと伸び迫る無数の手。気付いた時には、彼女の四肢が絡め取られ、瞳の奥の闇に引きずり込まれようとしていた。
もちろんボクは彼女を取り戻そうと必死に手を伸ばした。うまい具合に縁にひっかかり、あと少しというところで……彼女はボクの手をすり抜けてしまった。おまけにボクは吐き出されるようにして追い出され、彼女だけを取り込んだ闇の瞳は、固く閉ざされた。
あれから、どれくらい経ったろう。ボクはその場から動けずにいた。
辺りには街灯もなく、ただ暗い。
彼女が見繕ったこの格好。これがボクたちを引き裂くことになるだなんて。
今日のボクのスタイルは、いわゆるアズーロ・エ・マローネ。イタリア伊達男のファッショナブル方程式。絶妙な配色。それは良いんだけれど……
ツヤツヤに磨かれたブラウンの革靴。そしてロイヤルブルーの全身タイツ。
グリーンを基調とした扇形の飾りを尻から生やし、背に孔雀の如く大仰に広げている。極めつけはボクの顔中に施された特殊メイク。孔雀の飾り羽に負けないくらいの百目が、焦げ茶色の凹凸の中でギラついている。
それが彼女と一緒に見た、鏡の中のボクの姿だった。
この飾り羽が縁に引っかかったことで、ボクはあの狭間に入れなかった。ボクだけ置いてけぼり。どうせなら、ボクも……
繋ぎ止められなかった彼女に対する喪失感と、一人取り残されたやるせなさ。この暗闇から出て、一人街灯に照らされる勇気がない。でも、夜が明けるのはもっと怖い。許される今宵のうちに……
「ハロウィンなんて、嫌いだ」
タイトル『バイバイ、ハッピーエンド』
🍏🍏🍏
全貌は『無二の朝飯前』で
https://kakuyomu.jp/works/16816452219567055907
編集済
問⑤【この服を着ろと?】への応援コメント
🐻🐻🐻
ボクはカッと目を見開いた。
バカな!? こんな薄っぺらいだけの布が●万円だと!? 白金やレアメタルなんて特殊な素材でも使われているのか! いや、どうやって使うんだそれ。って、タグは『綿100%』とだけ書いてあるし。そうか、幻の蚕でも使っているというわけか。いや、落ち着けボク。蚕はシルクか? くそ、わからん。なんだ幻の蚕って。ボクはバカか!?
この間わずか3秒。ボクは思考の大河を泳いでいき、彼岸をクイックターンで戻ってきた。久方ぶりの此岸の空気は重い。
「いやあ、これはちょっと予算オーバーかな……」
なんてナイスな発言なんだ、ボク! この常識的な判断で買えないということになれば、この服を着なくて済むじゃないか! ボクは天才か!?
「大丈夫! ボーナス出たから、私に任せて!」
「そー……なんだー」
魂が抜けそうになる。だが、ここで負けてはいけない。どうにか根性で魂を手繰り寄せながら、ボクは彼女の肩を掴む。
「でも、こういうのはちゃんと買わせてくれ。キミとちゃんと歩けるように、お金を貯めるから! は、半年! いや、一年待ってくれないか!」
「関川君……私……」
彼女が真面目な顔で続ける。身も心も凍りつく真顔だ。
「甲斐性がない人、無理なの」
ごめんなさい! と言われたところで、ボクは魂を解放して、意識を失った。
――でもだって 無理なんだもの メイドコス
🐻🐻🐻
編集済
問⑤【この服を着ろと?】への応援コメント
🐰🐰いすみ 静江🐰🐰
『Iカップひなぎくの育児にぱにっと』
https://kakuyomu.jp/works/16816452219720071974
「I06 この服を着ろと」
https://kakuyomu.jp/works/16816452219720071974/episodes/16816452220275082042
目の前で、愛しいひなぎくが微笑んでいる。
お互いに狭いタイルの中で膝を折って。
「あなた、今夜もよろしくお願いいたしますわ」
「ああ、静花ちゃんな。おむつでもミルクでも楽しみで眠れないさ」
こんなに幸せなことはない。
涙を通り過ぎて、口髭が濡れそうじゃもん。
お互いに時間が合わなくて、ちゃぷこんのひとときを持てなかった。
やっとできた二人だけの時間を大切にしよう。
「先に髪を洗わせてくださいね」
「おう、遠慮するな」
湯けむりの向こうで、妻が満面の笑みで見つめてくれている。
老眼だが、それ位分からいでか。
揺れるIカップのためなら、何でもしてあげたい。
やましいようだが、心からそう思える。
誓ってもいい。
「さあ、温泉お風呂から上がりましょう。あなたも綺麗になったわ」
ついさっきまでは、そう思っていた。
けれども、これは危険だ。
「すまない。やっぱり無理じゃもん……」
「似合うわ! とても似合うわよ、あなた」
ひなぎくが太鼓判を押して俺に着せた服。
俺もその気か、脱衣所の鏡に向かう。
言われるがままにそのポージングをしてはみた。
でも、駄目なんだ。
これだけは、愛妻の願いを叶えられそうにもない。
「これを着て、一緒におねんねしましょうね」
むむむむ、とびきりの笑顔がまた可愛い。
この笑顔を曇らせるなんて想像するのも嫌だ。
嫌だけれども、この格好だけは我慢ならない。
「ああ! 俺は一体どうするのじゃもん?」
◇◇◇
「結婚したら、夢だったの。お揃いのパジャマ」
ひなぎくに着せられたのは、まあ、大したことはない。
お揃いが怖くて、六人の父親を老眼でやれるか。
ただ、ひなぎくのセンスを疑いたい。
それで、博物館学芸員なのか。
本当に芸術を愛している者なのか。
「ひなぎく……」
「なあに? 可愛いでしょう?」
もう、着てしまったものは、致し方ないのかも知れない。
「これから、ひなぎくは、すやすやと眠るんじゃよ」
「ええ、あなたのお陰だわ。だからね、感謝の意味を込めて、昨日ミュージアムショップで求めて来たの」
お出掛けしていると、温泉お風呂の時間が減るんじゃもん。
悔しくてパジャマの裾を引き、柄をピッと出す。
俺は、両頬に左右の手を当てる。
そりゃあ、驚くわな。
「それでかー」
「どうしてかしら。幾つもある名画よ」
天使の微笑みは、天然だって忘れておったわい。
ポリッと頭を掻く。
あー、アラフィフ哀しいかな。
「ムンクが呼んでいるようじゃよ」
カッポーン。
俺の叫びが響き渡った。
編集済
問⑤【この服を着ろと?】への応援コメント
💕💕💕💕💕
結局買ってしまったこのTシャツ。背中に
「ラブコメの ノリで逃げるな 関川君」
と七五調で書いてある。
これ、最近流行りのアニメタイトルなんだけど、そして確かにボクも「関川君」なわけだけど、だからといってこれを着るのはメチャクチャ恥ずかしい。というかいい歳の大人として、やって良いことと悪いことの区別くらいはつく!
……だが、断れなかった。アリとかナシとかってレベルではないこのシャツを着て次回デートすることになってしまったのだ。しかもすでにハイアットの最上階レストランにランチの予約を入れてしまった。ドレスコードに引っ掛からないかどうかの心配からスタートだ。
ただ、その前に気になることがある。ボクが彼女のセンスに困惑したのは今回が初めてだった。というのも普段の彼女は割と慎ましく清楚な感じで、人目は引かないものの、逆に好感度高めというか、完成されているというか、とにかく服装に関する違和感はまったくなかった。むしろボクの方がファッションセンスに自信がなく、引け目を感じていたのだ。だから少なくとも彼女はボクよりもセンスがあると信じていたし、もし仮に彼女と結婚する事ができたら、服は彼女に全部任せたい、そう直感していた程だったのだ。
だから合点がいかなかった。何か理由があるのではないか?
もしかすると彼女には身内にコーディネーターがいて、その指示でこれまでデート用の服を選んでいたとか? ……いや、違う。今回の彼女のごり押しは相当自信に満ち溢れていた。そんな彼女が他人に頼るはずがない。
そう思ったボクは、もう一度彼女に買わされたTシャツを手に取ってみた。
相変わらず背中に赤い文字で
「ラブコメの ノリで逃げるな 関川君」
とある。確かこのアニメは、女性と上手く付き合うことができなくなった主人公が同年代の男性に救われるというBLものらしい。実際に観たことはないけど、職業柄ボクも聞きかじってはいる。ただ彼女はアニメとか観そうにないしなー。きっとあらすじも知らないだろうし。
……ん? ということは?
……まさか……ボクに対する当て付け?
いや、そうかもしれない。確かにボクはこれまで、「恋愛」についてまともに書いた事がない。作家としてはボク自身、それなりの評価を得ているし、書く事に関してこだわりはあるものの、具体的な男女の関係については避けてしまうというか、コメディ展開に逃げてしまうというか、正直、苦手意識を持っていた。実際、小説ジャンルにおける「恋愛」と「ラブコメ」は大きく違う。その内容、視点、好まれる文体などの差は天と地ほどもある。その中でボクは男として「恋愛」に踏み込むのがなんとなく恥ずかしいとか、女性作家と同じ土俵で比べられるのが嫌とか、書けない理由はいろいろあった。
……いや違う、何も執筆に限ったことじゃない。ボクは実際の彼女との関係でも逃げているところがあった。自分に自信がないボクは、これまでの彼女とのデートにおいてもコアな展開を避けてきたんだ。一緒にいられたらいい、面白ければいい、関係を壊したくないと自分をごまかしながら一線を越えようとせず、今までズルズル来てしまった。彼女の気持ちに対してボクがまともに向き合って来なかったことを見抜かれていたんだ。
だからこの服のメッセージはきっと、そんなボクに対する彼女からのエール、なんだと思う。確信は無いけど。だけどこれが彼女の本音なら、ボクは応える必要がある。もう逃げてはいられない。
そう思ったボクは意を決して、このシャツを着てデートに臨む事にした。そして彼女の真意を確かめたい、そう思ったんだ。
※ ※ ※
「せっ、関川君……何? その服……」
「えっ? 前回買ったやつだよ? 『次回これ着て来てね』ってトリ子ちゃんが言ってた――」
「まさか! 私がそんなこと言うわけないじゃない!」
「いやいや、絶対ボクに似合うからってポーズまで決めさせて――」
「そんな記憶なんてないから! だいたいどうすんのよ? 今日はハイアットの最上階レストランに予約取ってるんじゃないの? そのカッコじゃドレスコードで断られるに決まってるじゃない! 私がどれだけ楽しみにしてたかわかってるの?」
「???」
「もういい! 帰る! さよなら!!!」
――この日からボクは、女性不信に陥った。
(続く)
作品タイトル:『ラブコメのノリで逃げるな関川君』
主人公:関川 二尋
ヒロイン:ゆうけん
『ラブコメのノリで逃げるな関川君』エンディングテーマ「Alone」
https://m.youtube.com/watch?v=ZNy1sYAytg0
(前奏 28秒)
目醒めに刺さる 夕陽の斜光
泣き腫らした顔に映る窓影
おぼろに響く 別れの後の言葉
悔やみ切れぬ一言 あの一言
(バイバイ)怒りは哀しみに
(変わり)たちまち昇華して 香りだけ
(残し消えて記憶刻む)
暗がりの中 毛布の中で
息殺したまま心も殺そうと
どこに行こうと どこまで行こうとも
ずっとついて来るのはただ 孤独のみ
(ごめん)まだ許せぬ心
(ここまで)ボクを苦しめる 自分で 自分に 「バカが……」
二つの部屋一人きり 月下の尋問
暗がり沁みる絶望 濡れてる白い靴下 抱え震える夜
問③【優しくするのはキミにだけ?】への応援コメント
これは多分大事な二択。
いや、違う。
多分ではなく、最も大事な二択だ。
ボクは一呼吸して、どうしてこうなっているのか記憶をたぐった。
ボクはあることがきっかけで、この世界に勇者として転生した。
その時に、ボクがこの世界の存亡をかけて魔王と戦う勇者だということをこの国の王様から教えられた。
突然そんな事を言われても、ボクはやる気がなかったので断ろうとした。
しかし、隣りにいた大臣や取り巻きの貴族たちの説得、いや、口車に軽く乗せられ、結局ボクは冒険の旅に出た。
ボクは、この人生は選択を間違えないと心に誓ったのだが、早くも選択を誤っていた。
だが、この時のボクはまだ知る由もないことだった。
・・・・・・・・・
続きはこちらです。
https://kakuyomu.jp/my/works/16816452220144105798/episodes/16816452220231092860
問④【今日は何の記念日?】への応援コメント
コメント欄の皆さま、はじめまして。霧野と申します。
途中からの参加となりますが、どうぞよろしくお願い致します!
〜〜〜〜〜
「ちょっとだけ、ここで待ってて。すぐ戻る」
僕は彼女をベンチに座らせると、猛ダッシュした。目当ての店はすぐそこだ。
飛び込むように花屋に入店すると、エプロン姿の店員に急いでオーダーする。ベテランらしき店員はテキパキと作業し、ものの5分もしないうちに素敵な花束を作り上げた。
息を切らして戻った僕は、彼女の隣に座り背中に回した手を差し出した。
手の中には、淡い水色の小さな紙袋。袋の中には、彼女の春色のワンピースによく似合う、小さなブーケ。
彼女は驚いた様子でそれを見つめ、すぐに蕾がほころぶような笑顔を見せてくれた……かと思うと一転、吹き出した。
呆気にとられて、僕は声を殺して笑う彼女を見つめていた。僕、そんな面白いことしただろうか……?
彼女はなんとか笑いを鎮めると、涙を拭いて僕に向き直りブーケを受け取ってくれた。
「いきなり笑っちゃって、ごめんなさい」
……いや、いいんだけど。
「あのね、もし違ってたら、言ってください」
僕は大人しく頷いた。ここは彼女の流れに乗るしかない。
「さっき私が『関川さんとの特別な日』って言ったでしょ? それで関川さん、なんの特別な日なのか、わからなかったんでしょ」
「うっ……はい」
思わず項垂れた。「正直に言う」ことも「会話しつつ探る」ことも選べなかった僕は、「とりあえず機嫌を取る」ことにしたのだった。
〜〜〜〜〜
長くなってしまいましたので、続きはこちらに。
https://kakuyomu.jp/works/16816452220246177194/episodes/16816452220247371080
拙い作品ですが、もしお時間がありましたらお立ち寄りいただけると嬉しいです。
問④【今日は何の記念日?】への応援コメント
💐涼月💐
誕生日は来月だしな……僕は頭をフル回転させた。
でも、わからない。
こういうときは下手にしらばっくれると絶対ボロがでる。
僕は早々に考えることをあきらめて、謝ることにした。
続きはこちらへ↓
https://kakuyomu.jp/works/16816452219634382982/episodes/16816452220194112797
よろしくお願いいたします。
問④【今日は何の記念日?】への応援コメント
♪♪♪ 一帆 ♪♪♪
記憶というものは実体のない幽霊だ。いくら覚えていようと思っていてもそのうちあわふやになって泡のように消えてしまう。
昔、忘れることも大切だ。もう戻らない過去をいつまでも思い出したところで、つらいだけだから、そういって悲しく笑った女性がいた。
『人工知能は恋をするのか』
https://kakuyomu.jp/works/16816452219764931995
今回は問題文が提示してある回から読んでくださるとうれしいです。問題文の回にかなりの情報をつっこんでいます。
問④【今日は何の記念日?】への応援コメント
☆☆☆ 愛宕 ☆☆☆
僕は、ひとまず探りを入れることにした。
記念日らしきものは思いつかなかった。マリアの誕生日は、とりあえず七月の「海の日」にしてある。これは、彼女自身も産まれた日を知らなかったからだ。ついでに言えば、彼女の歳も具体的にはわからない――。
『二択探偵フタヒロ』
(https://kakuyomu.jp/works/16816452219638120621/episodes/16816452220076094436)
編集済
問①【あたしと仕事、どっちが大事?】への応援コメント
やれやれ、彼女もこういう面倒くさいタイプなのか?
せっかく理想の彼女に出会えたと思ったのに。
僕はこれまでの人生、夢を叶えようと脇目も振らずに真っ直ぐに突き進んできた。
僕がしている今の仕事は将来の夢の下働き、人生をかけた仕事の修行だ。
その僕が仕事を選ぶことは揺るぎない。
ならば、彼女は遠回しに別れを切り出しているのだろうか?
……いや、違うな。
彼女は僕を試しているのだ。
彼女は僕が夢の実現のために必死に生きてきたことを知っている。
彼女との出会いだって、僕の原点であるフランスで出会った。
僕が何を求めて、何をしているのかよく理解してくれている。
僕が修行のために、アメリカのオレゴンに飛んだ時も笑って見送ってくれた。
地球の反対側のチリに半年飛んだ時だってそうだ。
僕が彼女を大切に想い、夢を叶えるための最愛のパートナーだって感じている。
僕はそんな彼女と別れたくなんかない。
その彼女がなぜ、こんな無理難題を吹っかけてきたのだろうか?
・・・・・・・・・
出っぱなしという者です。
タイトル
『関川さんと一緒』に収録しました。
https://kakuyomu.jp/works/16816452220144105798
遅ればせながら企画参加します。
よろしくお願いします。
編集済
問④【今日は何の記念日?】への応援コメント
🍏🍏🍏
「君と会える日は、僕にとって特別な日なんだけどな。いつも」
「そう、いうことじゃ……」
いいから、と僕はその手をとって歩き始めた。さっさと行動しないと折角立てたスケジュールが水の泡じゃないか。それはそうと……
「気になってたんだけどさ、なんで今日はそんなコテコテの恰好なのかな? なんだかヒラヒラしているし、顔はキラキラしているし、どうも風変わりな香りがプンプンする」
そもそもこの時計塔の下で、僕が来る日も来る日もジーンズ・ウォッチングを繰り返し、1000の検体の中からようやく見つけたミス・ジーンズだったのに。
「ねえ関川サン、似合って……ないかな?」
「ようやく気付いたようだね。やっぱり彼女を引き立てるには、シンプルが一番」
「だって今日は、初めて……」
「初めて、は一年前の5月9日であって、それは今日ではない」
ダメだ。どうも興ざめしてしまった。僕はおもむろに彼女を引き寄せ、腕の中に丸め込んだ。今日こそ水族館で彼女にウミヘビを見せてあげたかったのに。
「関川サン、私、もう一度……」
「もういいよ、君は用済みだ」
丸まっていた彼女をほどき、来た時同様、自分の首に掛けた。ジーンズに白いTシャツ。肩の位置は地上1.5m。それがちょうど一年前、僕が見出した彼女の為の最高の止り木だった。まあいいさ、また1000検体くらいウォッチングすれば見つかるだろ。何度でもやり直せばいいんだ。
タイトル『僕の彼女はボールパイソン』
🍏🍏🍏
この話の全貌は『無二の朝飯前』にて
https://kakuyomu.jp/works/16816452219567055907
問④【今日は何の記念日?】への応援コメント
🌰🌰🌰🌰🌰
「今日は関川くんとの特別な日だからね、気合い入れちゃった!」
「そうだね。特別な日だもんね」
返答まで約一秒。
うわあ、言っちゃった言っちゃったよ! わかってないくせに知ったかぶりッ!
「それでいつもとちょっと雰囲気違うんだ? いつも可愛いけど、今日もすっごく可愛いよ」
この男なに言っちゃってんの!? 可愛いのは事実だけど普段んなこと言わねーじゃん! キャラ崩壊はなはだしいわ! ほら彼女だって不審がって……
「わかってくれたんだ、嬉しい……」
🌰🌰🌰🌰🌰
続きはこちら〜♬
https://kakuyomu.jp/works/16816452219874986703
編集済
問④【今日は何の記念日?】への応援コメント
🌸
なぜなら帝国軍の奇襲部隊が目前に迫っていたからだ。
https://kakuyomu.jp/works/16816452219170939051
問④【今日は何の記念日?】への応援コメント
🍬🍬🍬
「……ごめん。とりちゃんが可愛すぎて、言葉が失くなった」
それだけ言うと、ぼくはとりちゃんをじっと見つめた。
ここから先はだんまり比べ。買っても負けても「生もちチョコアイス」は買わなくっちゃね?
「言葉のない世界 ~帰途」田村隆一/今来た風を装う関川くん
「だんまりくらべ」日本昔話
🍬🍬🍬
性懲りもなくまたちょい長版との二本立てです♪
よろしくお願いします♡
https://kakuyomu.jp/works/16816452219850544840
編集済
問④【今日は何の記念日?】への応援コメント
🐻🐻🐻
僕はカッと目を見開いた。
「ああ……そうか」
左手の腕時計をもう一度見る。十時四十五分を指したまま動かない針。中央改札の時計塔はすでに十一時を過ぎているというのに。行き交うたくさんの人たちは、まるで無関心に通り過ぎていく。
でも、可愛いらしい彼女だけ、視線を奪っている。いや――可愛いからではなく、時計塔に向かって話しかけているから。
「僕は今年も出てしまったんだね」
あの日、僕は急いで駅に向かっていた。身体に痛みを感じながら、それでも最後に彼女に会いたかったから。早めにランチして、近場の水族館に行ってって、完璧なデートプランがあったから。
ジーンズ姿のラフな格好の君が僕を時計塔の下で見つけた時には、もう救急隊員に運ばれるところで。
僕は意識を手放したんだ。
それから毎年、僕はこの時計塔の下に現れる。彼女との待ち合わせのために。
「関川サンが助けた子、元気に学校に通ってるみたいですよ」
「うん」
「そんな彼氏がいたことが、私の誇りです」
彼女は瞳を潤ませて伏し目がちに言う。それがとても――
「とてもきれいだね」
「……ありがとうございます」
春色のワンピースで、メイクをしている君はいつもより大人びていて。何回、僕のいない春を過ごしたのだろうか。彼女はさらに俯く。光の筋を頬が伝う。
「……今日は関川サンとの特別な日ですから」
おそらく、彼女にだけ見えている僕は、彼女をぎゅっと抱きしめる。温もりは届かないけれど彼女を思う気持ちだけは届いて欲しくて。
「もう行かないといけない……さようなら。ありがとう」
今日は彼女との久しぶりのデートの日だった。
🐻🐻🐻
問④【今日は何の記念日?】への応援コメント
大体ヤバ女の話を書いています。
🐟
https://kakuyomu.jp/works/1177354054934722897/episodes/16816452220164338305
編集済
問④【今日は何の記念日?】への応援コメント
このお題は難敵で、これから投稿するお話も難産でした。
ダラダラと長くなってしまいスミマセン。
しかも穴だらけなので軽く読み飛ばしてくれると助かります。
🍜🍜🍜
「まずは腹ごしらえをしようか。この近くでとても良さげなパスタ屋を見つけたんだ」
「わあ! とても楽しみです」
喜ぶ彼女。
なんとか誤魔化した。
さあ、今のうちに思い出せ。
しかし、本っ当にわからん。
手をつないで桜並木を歩くと花びらが降り注いでくる。
「素敵! 桜吹雪も特別な日を祝福してくれるみたい!」
「あ、ああ。そうだね」
相槌を打つが、まだわからない。
少し探りをいれるとしよう。
「早いものだね。僕たちが付き合いだしてもう3ヶ月になるね」
「ええ、クリスマス・イブに私が関川くんに告白して。って恥ずかしい。うふふ」
今日は4月2日。
高校の時はそんなに話したこともない存在。
3年になって一緒に図書委員をやった程度。
役目上、連絡先は交換していたけど。
去年の今ごろ、東京を案内してほしいなんて連絡が来てGWにおしゃれスポットを二人であちこち巡った。
その後もなんやかんや連絡を取り続けていたらとうとうイブに告白されて交際が始まった次第。
ちなみに彼女とは未だ結ばれず、キスさえもまだしていない。
今日こそ関係を進めるチャンスではある。
しかし高校時代はむしろ他の女子とよく遊んでいた。
付き合うまでには至らなかったがクラスのマドンナのK井K子とは特に三年通して親しかった。
よくみんなから冷やかされたが、満更でもなかったのは確かだ。
卒業し上京してから正式に会って告白するつもりだったが電話をかけても無視されメッセージには既読すらつかなかった。
美人だったし、新しく彼氏でもできたのだろう。
他のみんなはどうしているのかな。
疎遠になってしまったが今の生活が充実しているのでそんな気にはならない。
「あ、見えてきた。あのお店だよ」
「わあ、洒落ているのね」
いかにもな外見のお店はカップルで賑わっている。
窓際の席に案内されてオーダーを済ませた。
高校での思い出やクラスメイトのその後の様子。
大学での近況。
パスタが出来るまで会話を楽しんだ。
「今度、私が同窓会の幹事をやることになりました。エヘヘ。関川サンは?」
「もちろん出席。みんなの返事はどうなの?」
「一人を除いて全員出席」
「その一人って?」
「K井K子さん」
彼女は不機嫌そうに吐き捨てた。
詳細を聞こうとしたら、ちょうどウエイトレスがパスタを持ってきた。
僕はカルボナーラ。
彼女はトマトスープパスタ。
なんと美味しそう。
「で、さっきの続きだけど。なんでK井K子は来れないの?」
「知らないんですか? 去年の春から消息不明になっているのを」
「えっ!?」
思わずフォークが止まる。
対する彼女は無表情でパスタを口に運んでいる。
「警察も未だに手がかりは掴んでないっていうからマヌケですよね。ご両親は懸賞金を出したり探偵を雇ったりしているようですけど。無駄なのに」
「……。」
彼女の口ぶり、何かがおかしい。
こんなキャラだったっけ!?
「私はてっきり関川さんとK井さんが付き合うものだと思っていました」
「いや実は今だから言うけど、上京して落ち着いたら直接会って告白しようと思っていたけど僕からの着信やメッセージが無視されて……。そうか、あの時から」
「ふう、やっぱり。間に合ってよかったです。やっぱりタイミングって大事ですよね」
彼女はニコニコ笑っている。
喋っている内容もイマイチずれているし、そもそも笑うような場面ではない。
「それより関川サンのカルボナーラ、美味しそうですね。もしよかったら私のと交換してもらえますか? 私のトマトスープパスタはあまりにも赤が強すぎて……血のようで……アノ情景を思い出しちゃいました」
最後の一言は聞かないふりをした。
K井K子の事が気になるが今はデートに集中せねば。
おかしな雰囲気になったがなんとか盛り返したい。
やはり特別な日に気付いてないことがばれたのだろうか。
ここは潔く謝ろう。
店を出て水族館に行くまでが勝負。
「ねえ、せっかく君がオシャレしてきたのに僕はジーンズとロスインゴベルナブレスデハポンのパーカーなんかでゴメン。僕との特別な日っていうのを忘れていたんだ。正直何の日だっけ?」
「クスッ」
彼女は突然吹き出した。
さっきまでの変な雰囲気を吹き飛ばすような可愛さに僕は安心した。
「ああ、あれはより正確に言うと『私と関川サンとの仲が確定した日』なんですよ。2人だけの世界への第一歩。邪魔する者は誰もいない。でもこれは私しか知らないことだし、関川サンは知らなくって当たり前。なんだか私だけ浮かれてバカみたいですね」
彼女は相変わらず天使のように微笑んでいる。
何がなんだかわからないけど、山を一つ越えたようで安心した。
いい雰囲気で水族館に到着。
真っ先にイルカを見たいという彼女。
イルカショーをたっぷり堪能。
水族館の展示コーナーではサメの歯やイルカとクジラの脳みそや心臓など珍しい物に心を奪われた。
「サメの歯は便利だなあ。虫歯になってもベルトコンベアのように次の歯に入れ替わるなら歯医者に行かなくっていいのはうらやましい」
知識としては知っていたが実際に見ると迫力が違う。
「クジラの心臓って大きい! 胸から取り出すのはさぞかし大変だったでしょうね。経験上、人間のですら結構な手間がかかったのだから」
子どもに戻ったかのように彼女は無邪気だ。
「ん? 経験上?」
「あっ!? ほっ、ほら、私は法学部でしょ。法医学の実習教室で、ね」
何気ない質問に彼女は不自然なほど動揺した。
なるほど、と思いそれからは話題を変えクラゲの動きを堪能した。
水族館の中はあらかた回ったので、駅前にてディナーにふさわしいお店を探すことに。
駅前に出るためさっきの桜並木をもう一度歩くと、おや!?
さっきは気づかなかったけど捜索願いのポスターが桜の木に巻かれている。
『探しています K井K子 18歳 令和2年4月2日 午後8時 駅の時計塔でクラスメイトと待ち合わせをすると言って家を出てから消息を断つ。心当たりのある方は……』
見覚えのあるK井K子の写真がポスターに。
もっとよく確認しようと近づいたら彼女が強引に僕の顔を両手でつかんで首が強制的に半回転。
「今は私だけを見て、お願い」
と言うやいなや突然のキッス。
道行く人たちも僕らを指差して笑っている。
しかし構うもんか。
舞い散る桜吹雪も僕たちを祝福してくれている。
これから4月2日は“はじめてのチュウ”記念日だ!
🍜🍜🍜
お知らせ。
現在、新作を完成させるためハーフ&ハーフへの
投稿はしばらくお休みします。
拙作に目を通してくださりありがとうございました。
編集済
問④【今日は何の記念日?】への応援コメント
🐰🐰いすみ 静江🐰🐰
『Iカップひなぎくの育児にぱにっと』
https://kakuyomu.jp/works/16816452219720071974
「I05 特別な日のかわし方とは」
https://kakuyomu.jp/works/16816452219720071974/episodes/16816452220065098757
――プロフェッサー黒樹とひなぎくさんが出会ったパリでのこと。
憧れのあのピチピチギャルとは、三か月振りのデートになる日だ。
昨日は、わくわくして寝不足になってしまった。
待ち合わせは、パリのリヨン駅にある時計塔にした。
だって、ここは大きな駅だからいつも人出が多いけれども、ここなら間違うことはないから。
彼女との約束の時間は午前十一時。
懐中時計とその時計塔の時刻はぴったりだ。
今はその十五分前なので俺も一安心する。
これから一緒に早めのランチにして、それから、ふにゃふにゃ。
アクアリウム・ド・パリ・シネアクアに行くデートプランがある。
何と言ってもエッフェル塔の裾野にあるから、盛り上がること間違いなしだろう。
「リヨンまで待ち合わせて、どうなさったのかしら。プロフェッサー黒樹」
ほどなくして彼女がやってきた。
いつもはジーンズが基本のラフな格好なのだが、今日はお熱があるようだ。
明度の高い桜色に花びらの刺繍が綺麗な春ワンピとは!
どきんこ、どきんこ。
ワンピなどと、ギャル語を使ってしまうぞ。
普段はほんのりリップクリームしかまとわないのに、何てこったい、マドモアゼル。
薄化粧も似合っているのじゃもん。
「か、かわいい……」
俺は、ぶほっと吹いてしまった。
あまり見つめ過ぎてしまったのだろう。
ひなぎくちゃんは、頬にチークをあしらったようだ。
「あ、やはり気付かれました?」
え!
何に?
ワンピと薄化粧のことかな。
その他は、何も気が付かなかったけれども。
「今日はプロフェッサー黒樹との特別な日ですわ。気合いも入りましたの」
今日って何か特別な日だっけ?
何だろう。
さっぱり分からない。
男、黒樹、はっきりしないとならないな。
正直に分からないと言うべだろうか。
それとも会話しつつ探るべきか。
俺にゆっくりと考える時間はなかった――。
◇◇◇
「エッフェル塔の方に用がある。一緒に来てくれ」
さっと、駐車場へひなぎくちゃんをさらって、助手席のドアを閉めた。
何故かトヨタのカローラ1100だ。
中古じゃないのが自慢じゃもん。
シートベルトをひなぎくちゃんがする。
これで、セーヌに沈まなければ、大丈夫だろう。
「はい、プロフェッサー黒樹。いつも大学院でお世話になっております。ご用事への付き添いは、私のキュレーターとしての勉学にもなりますわ」
真面目、真摯な彼女の素の顔だ。
そこが、可愛いとも言える。
Eカップはあるであろう、ふっさふさにも興味がない訳ではないが。
先程は、身にまとうもので判断してしまい、俺も軽率だったか。
いや、でもEカップが気になるのは嘘ではないし。
「大丈夫でしょうか。ハンドルと会話していらっしゃいますわよ」
「確かにぶつぶつ言ったかも知れないな。だがしかし、俺への気配りは要らないぜよ」
俺の白い歯キラーン。
ひなぎくちゃんは、虫歯が痛むポーズで考え込んでしまった。
「ひなぎくちゃん、やわらかーく行こう」
か、かわいいので、見たらいかんな。
「あのですね――。今日は、何の日でしょう? 勿論、覚えておいでですわね」
「ああ、あたたかい春の日だな」
これでいいのか。
ああ、ひなぎくちゃんは、にっこりとしている。
大丈夫だ、男、黒樹よ。
「春と言えば、湿布ではないわよね」
「おお、そうそう。桜じゃ。日本にいたら、東京のソメイヨシノを思い出すよな」
こ、これでいいのか。
ソメイヨシノは限定的過ぎたか。
花筏とか、もっと情緒を膨らませるべきだな。
うん。
「私、サクランボが好きなんです」
「おお、そうだ。国民性からして、見て愛でるか食べて親しむかあるよな。俺は佐藤錦が大好物じゃもん。帰国したら送っておくれ」
こ、こ、これでいいのか。
「プロフェッサー黒樹、私が帰国するとでも? この間のお話、聞いていただけましたか?」
この間?
危険な香りのする方向へ向いたか。
「あれだったな、確か――」
「先程、お話ししましたわ。アトリエのことですわ」
「ああ、アトリエな」
こ、こ、こ、これでいい訳ないよな。
俺が何かの記念日を忘れていることが、そろそろバレそうだ。
「私達が日本へ行って作り上げるプランですよ」
車を路肩に寄せた。
「ほら、あそこに、エッフェル塔があるだろう。ライトアップの頃にも見るといいよ。芸術的センスが上がるかも、よ」
ひなぎくちゃんの肩に手を回そうとする。
すると、シートベルトが邪魔をする上、ひなぎく堤防が決壊した。
俺の手を叩かれてしまった。
ゴリラ並みに怖いんですけれども。
「何てついてないんだ――」
心で叫ぶ筈の言葉をその場で声にしてしまった。
「もう! お餅は何枚焼きますか! プロフェッサー黒樹」
「え? 八つ? 焼きお餅だから。ヤキモチ。ぶぶぶ……」
アラフォーの口髭が揺れる。
「冗句が真綿で首を締めることってあるらしいですよ。ひゅーどろどろ」
「あそこの水族館へ行こうか」
ひなぎくの紅潮していた頬が元の明るいオークルに戻った。
「わあ、アクアリウム・ド・パリ・シネアクアでしょうか! 一度しか行かなかったので、もっと詳しく観賞したいと思っておりましたのよ」
「おお、キュレーターに萌えとるな」
よっし、これでいいようだ。
水族館の後、無茶苦茶、カフェの梯子を楽しんだ。
ひなぎくの英名をデイジーと言う。
彼女の為に日本で俺もアトリエを開く手伝いをしよう。
そんな風に俺達は、結び付いて行った。
アトリエデイジー誕生秘話だな。
このときの話し合いで、アトリエデイジーの骨格が決まったのだから、世の中分からない。
問④【今日は何の記念日?】への応援コメント
💕💕💕💕💕
すでに彼女と手をつないで歩き出したため、こっそりスマホが取り出せないのが歯がゆい。少なくとも一年前のことなら予定表にメモが残っているはずだ。
なんだ? 昨年の今日、いったい何があった?
というか今日の予定はどこまで彼女に話したんだっけ? 早めにランチして、近場の水族館に行くつもりだったけど、もっと大事なことが無かったか?
まさか「特別な日」とか言いつつ「毎日がスペシャル」なんてオチじゃないよね? いや、真面目な彼女に限ってそんなことを言うはずがない……。
※ ※ ※
「トリ子博士、被験者の夢の中の思考の文字化に成功しました」
「ありがとうゆうけん。どれどれ? なるほど、どうやらあの一年前の記憶はしっかり消せてるようね」
白衣を羽織ったトリ子はプリンターから吐き出される関川の心の内を読みつつ、ニヤリと笑った。
研究室のベッドの上には意識を失った関川が横たわっている。脳波測定用のチューブが頭に複数取り付けられている他は全裸に白靴下という、普段の彼のスタイルだ。酷く汗ばむ様子が夢の中での心境を表しているように見えた。
「しかしなぜこの男にそんなにこだわるのですか? まさかこれがあなたの『厳しい条件をクリアした稀有な存在』だとでも?」
「やめてよ、そんなこと言われたら結果を読む前に笑っちゃうじゃない。私がワガママなだけよ」
トリ子はニヤけながら印字されたばかりのレポートを読み上げる。
――どうしよう、困ったな。うーん、困った。うーんこまった
そこまで読み、彼女は眉をひそめた。
「濁点の有無や漢字の統一性が安定しないわね。解析プログラムに問題があるのかしら?」
「聞いてるだけではわかりませんがね」
ゆうけんはあくまでクールに答える。こちらも身に一糸纏わぬ普段のスタイル(よーするに全裸)だ。
だがトリ子はメッセージに表現された僅かな違和感を見逃さなかった。
「ちょっと代わって」
そう言うやいなや、彼女はゆうけんが管理していたモニターの前に座り、情報を丹念に読み解いていく。
「あー、ここね。変な妄想が挿入されてる」
彼女が見つけたのは関川が女子生徒のロッカー室に忍び込み、好きな子のブラウスの匂いを堪能するという『想定外』の妄想シーンだった。その『好きな子』も『トリ子』に置き換えられてはいたが、徹底的に管理したい派の彼女としては気に入らなかったようだ。
「舞台は高校時代、でしょうか?」
「よくあることよ。夢では現実の時間軸は意味をなさない。整合性が無視され、現在進行形の合間に過去に戻ったりするの。あなただって今でも少年時代の夢を見ることがあるでしょう?」
「それは、まあ」
「何かのキーワードからこの妄想に遷移したのだと思う……けど、いずれにせよ悪夢ね。バッドエンドでブラックアウトしちゃったようだけど、どうつなげるのが良いかしら」
関川の妄想を削除しようとした手を止め、トリ子はしばし考え込む。彼が目覚める心配は無いようだ。
「よくよく考えたら、元のテーマが重すぎたのかも知れない。記憶が消されてるのに『特別な日』って設定をかませて気の利いたことを言え、というのはさすがに無理があるわ。この妄想を消さず、この中で私の好イメージを構築して植え付ける方が良いかも」
そう考えたトリ子は、いくつかのパターンを試すことにした。
ベンチマーク役のゆうけんは、関川のベッドで同じように仰向けになると、「塔」の高さと角度を比較検証する準備を整え、OKサインを出す。
「まずはこのブラックアウト直前の状況から。倒れた女子ロッカーの中に閉じ込められた関川さんが24時間後に私と警察官に救出される場面。ゆうけんはこのシチュエーション、どう感じる?」
「ご覧の通り、勃ってます」
「そうね。でも関川さんはしょぼくれて滝汗流してる。だからここで私が『優しく抱きしめる』と」
「やけに寛容ですね」
「実際はそんな甘くは無いけどね。で、どうかしら?」
「僕は変化無いですね」
「あなたは常に勃ってるもんね」
「彼はまだです。反応無しです」
「きっと汚物にまみれているのが恥ずかしいのよ」
「彼にとっては興奮ポイントじゃないのですかね?」
理解できない、とでも言わんばかりにゆうけんが首をかしげる。
「世の男がみんな、あなたと同じだと思わない方がいいわ。周りの目を気にして自我を抑える人だっているの」
「結果的には大して差がない気がしますが?」
「めんどくさいだけよね。で、とりあえず次の私のセリフだけど『無事で良かった、ごめんね』ってところかしら?」
「無難ですね。僕ならもっとなじってほしいですが」
そのゆうけんの言葉に、すでにエンターキーを押したトリ子が答えを返す。
「そんなことしたらまたブラックアウトじゃない。この際汚れ役でもなんでもやらなくちゃ」
「確かに今はかろうじて意識がつながっています。でもまだ思考停止してますよ、彼」
ゆうけんの言う通り、プリンターは何も吐き出さない。
「じゃあ次も私のターンってことね。ここで私から『優しくキス』」
「おや? 少しむくむくしてきました」
ゆうけんは、自分と関川の塔を目視しながらメモを取り、的確に報告を返す。当初はこの検証の重要性に疑問を抱いていた彼も、今では責任を担う一員として立派に役目を果たしている。
「ディープに舌を入れてみましょうか」
「やった! 完全に直立しました。ピンコ立ちです。もちろんまだ僕の方が高いですし、彼の思考は停止したままですが」
「他に障害になってるものがあるのかしら? お巡りさんが邪魔かな?」
「僕は他人に見られている方が興奮しますが?」
「『コホン、大丈夫なようだね。私は失礼するよ』って言って退場させる、と」
「お、ようやく思考が戻って来たようです」
トリ子の読み筋通り、プリンターが再び起動し始めた。
「これでしばらくは意識が途切れる心配はないわ。さあ、私のことしか目に入らなくなっているかしら?」
――ど、どういうつもりだ? この女、何を考えている??
「あらあら、まだ猜疑心がぬぐえていないようね。ここでの最適解は――」
「『フフフ、貴方を私の虜にしてあげる』と言いつつアゴをくいっ、ですかね?」
「いいわね。それでいきましょう」
――いやだ……やめて……怖い……
「やや傾きました。右手三時の方向。高さは僕の三分の二くらいです」
「あらら、まだ心のケアが必要なようね。一コマ戻ってセリフを挿入。『大丈夫……ほらね、怖くない。おびえていただけなんだね』」
「そこは島本ヴォイスなんですね」
「いいのよ。私も女子高生設定なんだから。『ナウシカが嫌いな男はいない理論』よ」
―― ………………
「完全に倒れました。先程までの力強さが感じられません」
「けど精神的には落ち着きを取り戻したみたいよ?」
「なかなか難しいですね。これからどうします? 私の経験ではこの状況から短期間に立ち直らせるのは容易ではないと思いますが?」
「じゃあどうすれば?」
ゆうけんは悩んだ。スネたチンアナゴの飼育員になった気分だが、それでも彼の気持ちを汲み取ろうと全集中する。
「果たして彼が再起できるのかどうかわかりません。が、トリ子博士が安心できる存在だと伝えるために、まずは博士が脱ぐ、というのはどうでしょうか?」
「上手くいくかしら?」
「やってみる価値はあると思います。今は僕たちができる手を打つしかない段階かと!」
「わかった。じゃあいくわよ〜」
――!!!!!!!!
「すごいです! すごい勢いで塔が再構築されていきます!」
「さすがJKの肌はパンチ力あるわ!」
いつもはクールなゆうけんの盛り上がりに、現場の雰囲気は最高潮だ!
「次はどうします?」
「せっかくだから彼も脱がしちゃいましょう」
――えっ? マジ? なにすんの? どうなんの?
「塔は空を向いたままですが、戸惑いが隠せないようです」
「ようやく文字化が機能し始めたわね。ここは私がリードしなきゃ。『優しく抱きしめる』と」
――オオオオオオオオオッ!!!
「やった! あんなに小さかった子が僕の倍くらいになりました!」
「胸当ててるから当然よ! だけど彼自身はまだアクション起こさないわね。典型的な据え膳食わぬタイプみたい。ここでアイテムを使いますか。まずはメス」
――違う違う違う違うそうじゃない!!
「明らかな拒否反応です。首振ってます」
「……じゃあこれかしら? ムチ?」
――YES! YES! YES! YES! YES! YES!
「おっ、僕の三倍まで伸びました」
「おまけでロウソクとか付けてみようか?」
――YES! YES! YES! YES! YES! YES!
「凄い! 10倍です! 10シーエムです!!」
「……じゃあここでもう一度メスを見せてみましょう」
――NO! NO! NO! NO! NO! NO! NO!
「ダメですね。1倍まで下がりました」
「やっぱダメかー。一つ戻って私がボンテージ着てみる?」
――GREAT‼︎ GREAT‼︎ GREAT‼︎
「さすが博士! あっという間に復活しましたよ」
「裸よりこっちが好きなんだ。ちょっと腹立ったからパンプスで背中を踏んでみましょうか」
――ノォーッ!!!
「でも嬉しいみたいです。塔が脈動しています」
「変態ね。せっかくだからパンプスの臭いを嗅いでもらいましょう」
――ぐはっ!!! うへっ!!!
「よろこんでる! 絶対よろこんでる! 僕にはわかります。あと一押しです」
「じゃあ背中にロウソクを垂らしてみましょうか」
――アッーーーーっ!
「大変です! 彼の塔が噴火しました!!」
「よしキターッ!! ……って、あれ?」
――ピー
「ブラックアウトしました……」
「え? なんで???」
「どうやら刺激が強すぎたようです」
「あちゃーっ! この人まだ童貞だったのかー!!」
作品タイトル:『無双恋愛(夢想恋愛)――我が生涯に一片の悔い無し』
主人公:関川 二尋
ヒロイン:ゆうけん
編集済
問③【優しくするのはキミにだけ?】への応援コメント
♪♪♪ 一帆 ♪♪♪
「…… テレビを遠隔操作するとは、二尋、どういうつもりだ?」
「フン」
僕はフタヒロの小言を無視すると、回線を切り替えて、意識をスーパーコンピューター那由他に戻した。
僕のメインの意識は、先端医療技術研究所の大河内教授の実験室にあるスーパーコンピューター那由他の中にある。
*****
問題③、回答ともにストーリーの中に埋め込んでしまいました。
『人工知能は恋をするのか』
https://kakuyomu.jp/works/16816452219764931995
編集済
問③【優しくするのはキミにだけ?】への応援コメント
🍸🍸🍸🍸🍸
「そう、だね。キミは、何が言いたいのかな?」
渇いて切れた唇から、やっとのことで絞り出した言葉は、緊張で少しうわずっていた。こめかみの辺りがわずかに痙攣している。
無理に引き上げた口角。僕の笑顔は、ぎこちないものだったろう。
そんな様子に気付いた彼女は、さらに僕の傍へと近づく。
🍸🍸🍸🍸🍸
長くなりましたので続きは自所作品内で発表させていただきます。
際どい描写がありますのでご注意願います。
よろしければお付き合いくださいm(_ _)m
https://kakuyomu.jp/works/16816452219578079140
問③【優しくするのはキミにだけ?】への応援コメント
🌱
僕は一呼吸してから、意外と重たい冷凍ポテトの段ボールを二箱、冷凍室へと移動させた。
冷凍室に入っていないとはいえ、冷気を浴びる位置にいる彼女は「ちゃんと聞いてないですよね」と不貞腐れながら、デザート用アイスの納品数を確めている。
真面目なのはいいけれど、制服の赤いポロシャツから伸びる腕があまりに白くて寒そうだった。
「ほら、これ着て」
「でも!」
「力仕事してるこっちの方が実は寒くないから」
「……ありがとうございます」
僕のマウンテンパーカーの襟元に照れくさそうな横顔が沈む。
彼女がこの焼肉屋でアルバイトを初めてから今日までの約一年半、気のある素振りなんて一切見せられたことがない。
一緒のシフトに入ることが多かったから、結構な時間を過ごしてきたけれど、正直、そういう目で見たことは、今の今まではなかった。
――けれど。
「後輩ちゃんにもこうやって貸しちゃうんでしょうね、関川さん優しいから」
『しゅん』の文字が彼女の頭上に浮かんでいるのが見える。
なんか……なんか……めちゃくちゃ可愛くて調子が狂った。
「ど、どーした? なんか変だぞ」
店長が煩いから、検品して片付けて早くフロアに戻らないと……と早口になる僕とは対称的に、彼女は手を止めて再び上目遣いを繰り出した。
「私、もうすぐ就活が始まるので……あんまりシフト入れられなくなるんです」
大学生の僕と違い短大生の彼女。
確かにそろそろ、そういう時期だ。
「あんまり……会えなくなるんです」
後輩に優しいとか、好みだろうとわざわざ聞いてきたことを自惚れていいならば。
『会えなくなる』
その事実が寂しいと、そう今、感じたことをそのまま素直に伝えていいならば。
彼女の前にしゃがみこみ聞いてみた。
「……本当の特別に……なってみよっか」
🌱
編集済
問③【優しくするのはキミにだけ?】への応援コメント
☆☆☆ 愛宕 ☆☆☆
僕はひとまず謝った。そして、先輩として諭すように言った。
「特別な扱いをした覚えはないよ。自分で言うのもなんだけど、僕は八方美人なところがあるんだ。勘違いはしないでくれ」
「…………ひどい言い方ですね」
「すまん。僕には上手い言葉が思いつかないよ」
「うそっ。普段はもっと優しいのに……」
『二択探偵フタヒロ』
(https://kakuyomu.jp/works/16816452219638120621/episodes/16816452219913193404)
問③【優しくするのはキミにだけ?】への応援コメント
🌰🌰🌰🌰🌰
「キミだって、ボクには特別だよ。キミは、キミにしかない素敵なものを持ってるじゃないか」
「ウソ……」
「恥ずかしいけど、正直に言うよ。キミを初めて見たとき、世の中にはこんなにキレイな子がいるのかって、驚いたんだ。その気持ちは今も変わらないよ」
「ウソ……だって関川サン、あの子のことも、いつもまぶしそうに見てるじゃない……」
「そりゃまぶしいよ。ボクの目にはどっちも光り輝いて見える。だって……」
🌰🌰🌰🌰🌰
続きはこちらです(^^)
https://kakuyomu.jp/works/16816452219874986703
問③【優しくするのはキミにだけ?】への応援コメント
--------------------------------------------------------------------
「分かった。これからボクは…全てを愛そう!
新たな後輩の彼だけでなく…キミという先だった後輩も…、
これから新たに現れる…更なる『アレ』な雄の子も…、
全てを愛すよ!」
ボクがそう言うと…この子は…、
「きゃう~んッ‼
じゃあ! ボクとも!
もっと『アレ』で! そんな事を!
もっと…もっとしてくれるんですか…ッ⁉」
目をランランと輝かせる…この子に。
「ああ…。
次は…その件くだんの子も…交まじえて…、
キミと…『アレ』で『ソゲ』な三次関数を行うよ…ッ‼」
強く断言するボクに。
「はきゅ~ん!
関川先輩が『ヤ』ってくれる上に…、
あの子も『入る』なんて…ッ‼
ボク…きゅんきゅんが止まりません…ッ‼
もう…『アレ』な『アッチ』の世界に『イ』きそうですぅ~…ッ‼
二次関数だけでも凄かったのに…ッ!
三次関数…凄過ぎですぅ~…ッッッ‼」
ボクの言葉にメロメロのこの子。
ああ……件くだんの子も…交まじえたら…!
ますます…『この世界』の…『神の祝福』は『素晴らしく』なる…‼
神様……ボク……『アレ』な『全てを愛すよ』…ッ‼
問③【優しくするのはキミにだけ?】への応援コメント
🍬🍬🍬
……良かった。この分ならまだとりちゃん先輩にはバレてない。
でも、早く何とかしないとヤバいよね。
関川先輩だってめっちゃ焦ってるし。
ほんと、なんでこんなことになっちゃったんだろ?
関川先輩の後ろついて回ってただけで
お互いの中身が入れ替わっちゃうだなんて、
マジあり得ないから!
「金魚のフン」とみさわ千夏/関川二尋⇔加納リコ
🍬🍬🍬
今回も、SS版とちょい長版の二本立てです。
https://kakuyomu.jp/works/16816452219850544840
ちょい長版「みんなの人気者」
問③【優しくするのはキミにだけ?】への応援コメント
💐涼月💐
今回は調子に乗って、二つ書いてしまいました(^^;
どちらもちょっとふざけています……
が、よろしくお願いいたします!
問三の答え☆ (危険な恋・カサノヴァ編)
https://kakuyomu.jp/works/16816452219634382982/episodes/16816452219883721776
問三の答え☆ (八方を美人に囲まれる・モテキ編)
https://kakuyomu.jp/works/16816452219634382982/episodes/16816452219927911655
問③【優しくするのはキミにだけ?】への応援コメント
🍏🍏🍏
そう、か。さっきのあの目つき。そろそろ潮時かとは思っていたが……
僕は目の前の後輩ゆうけんを抱き寄せた。やはり……間違いない。僕は素早く耳の後ろにある翳風(えいふう)と呼ばれるボタンを押した。即座にラインが繋がり、『熊手企画』と交信可能となる。僕はさり気なさを装って、ゆうけんの耳元に囁きかけた。
――『月の兄弟が満つる』
――|合点承知
『熊手企画』はいわゆる闇取引専門業者。熊の手も借りたいという案件に応じて特殊技能を持つ者を手配してくれる。事前に打ち合わせておいた先程のコードを伝えることで、愛宕11という腕利きのスナイパーが動く手筈だった。愛宕11の正体は不明だが、噂によると宇宙を構成する十一次元全てに介入できるという。狙った相手は逃さない。
「キミは特別な存在だよ」
そっとゆうけんに語りかけた。僕の偽物が居るという噂はかねがね。『関川君』を名乗るソイツに探りを入れるべく、以前よりスパイを送り込んでいたが、どういうわけか『関川君』の元にちゃんこ鍋十人前を残して逃げてきてしまったのだ。そのスパイは既に愛宕11に抹消された。
そして同時に、こちらにもスパイを差し向けられている可能性もあるわけで……僕はあの新しい後輩を疑っていた。だからこそ、いつも相手をしてきた。狙われているのは、ゆうけん……さっき確証を得た。あの殺気、そして世間話に見せかけたゆうけんの証言。極めつけはゆうけんを抱き寄せた時に、件の後輩がすぐ影に引っ込み気配を消したこと。僕の背後から狙撃の機会を窺っていた証拠だろう。
「ゆうけん」
「何ですか、関川サン」
藻掻きつつ腕から逃れたゆうけんはきょとんと僕を見つめた。
「アドリブが上手くなったな。流石は僕の後輩。これからも僕の背中を守ってくれ」
僕がキミを守ってやるから。ひとまずは愛宕11に任せておけば大丈夫だろう。
🍏🍏🍏
『無二の朝飯前』
https://kakuyomu.jp/works/16816452219567055907
この物語をここに送信してくるカラスのお話はコチラです。
(今週、新たな展開あり)
問③【優しくするのはキミにだけ?】への応援コメント
🐻🐻🐻
カッと目を見開いた。
『キミが好き』 『新入りが好き』
ピッ。
『キミが好き』◀ 『新入りが好き』
恋愛シミュレーションゲーム『LOVE四則演算』――何度も繰り返しプレイし、ついにたどり着いた最難関『後輩ちゃん』ルートの『告白』フェーズ。攻略本も読み倒したし、攻略サイトも巡りめぐったし、攻略動画も見まくったし――おっと、エンディングは見てないぜ。それは一番のお楽しみだからな!
好感度、よーし! 他の女の子とフラグ、なーし!
いくぜ! トゥルーエンディング!!
「決定!」
親指で強くボタンを押すと、画面の中の『後輩ちゃん』がボブヘアを揺らして、照れてる表情になる。この細分化されたグラフィックの変化。この上目遣いがたまらん。
神ゲーすぎるぜ! 『LOVE四則演算』!!
『関川さん、それって……信じていいんですか?』
「もちろんだよ!」
思わず、『後輩ちゃん』のセリフに被せるように答える。
『嬉しい……あたしも――』
ブツン。画面が真っ暗になる。
「んはぁっあ!!!??」
慌てて周りを見渡すと、いつの間にか彼女が俺の後ろに立っていた。テレビのリモコンを片手に、すっごく可愛く頬を膨らませている。
「ピンポン押しても反応ないし、メッセージも既読つかないし、電話も出ないし……どうしちゃったのかって心配してたら――」
「ごめんごめん、キミが来る前に終わらせるつもりだったんだけど」
「んもう、よりによってギャルゲーとか!」
「ごめんってば」
ボクは慌てて立ち上がって、彼女に近づく。彼女はボブヘアを揺らして、上目遣いでこちらを見る。『後輩ちゃん』そっくりで可愛い。
「もお……最近、こんなのばっかり」
「こんなのって?」
「今度入ってきた新人、すごく可愛いでしょ?」
「そうかな? あんまり気にしたことなかったけど」
っていうより、キミの方が断然可愛いし。
「髪型とか服装とか、君好みでしょ?」
「うーん、そんな風に思ったことはないけどなぁ」
そもそもボクの好みのタイプはキミだし。
「本当? なんか彼女、いっつも君の後ろにいるし」
「まぁこれでも先輩だからねぇ」
あるいは背後霊なのかもしれない。どちらにせよ、言い掛かりだ。どうせ背後を取られるならキミがいい。
彼女は、急にジトッと上目遣いで睨んでくる。これはなんのご褒美だろうか。
「でも彼女には、特に優しくない?」
「そうかな? キミの時も優しかったでしょ?」
キミに出会ってからずっと下心丸出しだぜ。
「……あたし、自分が特別だと勘違いしてたみたい」
「……」
いかん、『後輩ちゃん』にそっくりすぎて集中できん。愛しさに溢れて意識が途切れそうだ。
「聞いてた?」
「ん? あ、あぁ……」
確かに、キミが好きだから似ている『後輩ちゃん』を狙おうと思ったのか、『後輩ちゃん』がモロ好みだったから似ているキミを好きになったのか。これはすでにニワトリかタマゴかみたいな話になっている。
でも、シミュレーションはすでに成功している。だって――
「ボクの恋人はキミだよ。キミだけだ」
そう言ってボクはゲームのコントローラーを置いて、彼女を抱きしめた。
『後輩ちゃん』のエンディングは動画で見ればいい。
キミとのエンディングは、ボクだけのものだから。
🐻🐻🐻
編集済
問③【優しくするのはキミにだけ?】への応援コメント
🌸
腕枕をしていた彼女をさらに引き寄せ、その唇を奪った。
https://kakuyomu.jp/works/16816452219170939051
問③【優しくするのはキミにだけ?】への応援コメント
🍜🍜🍜
僕は一呼吸して――。
もう一度鼻から静かに空気を吸い込む。
肛門を締め、舌は口腔内の前歯の根元に付ける。
任脈と督脈がつながり、気海丹田に流れ込む気が体内で爆発しそう。
目を閉じると身体に脈打つ気血を鮮烈に感じる。
精神の動揺は収まった。
かつての師範の言葉が脳裏によぎる。
「いいかい関川くん。人間はね、『俺は特別! 私は特別! だから他の人より優遇されるべきだし自分は何をしても許される』なんて思った時に堕落が始まる。
そんなケースを山ほど見てきた。もはや我が道場で関川くんに敵う者はまずいないだろう。だからこそ謙虚になりなさい。常に己を戒めなさい。これが私の最後の教えだ」
と、なると。
「どうやらあたし、自分が特別だと勘違いしてたみたいです」
その言葉に対しては。
「勘違いに気づけたなんてスゴいよ! 自分は特別なんて思った時に堕落は始まるんだ。さすが僕の自慢の後輩だなあ。これからもその調子で己を戒めるように」
師範の受け売りだが堂々と褒めてあげた。
素晴らしい師範の教え、君にも伝えたい。
ああ、それなのに。
「キシャァァーッ!」
ヒス持ちの後輩は突然奇声を上げると、内ポケットから取り出した刃物(おそらくはマチェット、つまりは山刀)をブンブンと振り回してバーサーク化。
彼女の顔は真っ赤で、口からはよだれを垂らし、目はイッている。
どうやら僕は地雷を踏んだらしい。
さらには騒ぎを聞きつけた新人の後輩ちゃん、先輩ちゃん、部長ちゃんまで出てきて職場は阿鼻叫喚の地獄絵図。
このままでは危ない。
「鬼さんコチラ♪」
自分のお尻をペンペンして挑発。
怒れるレディーをなんとか人気のいない場所に誘導成功。
互いに向き合う後輩と僕。
一足一刀の間合い。
相手は刃物、僕は素手。
急所を狙う相手、無構えの僕。
「死ねえぇぇーーっ!」
雄叫びと共にマチェットを思いっきり上段に振りかぶる後輩。
だがムダな動きが大きすぎる。
一歩進んで相手の懐に入り、我が前腕で敵の手首を受けると同時に足を引き体を入れ替えると四方投げが絵に描いたように決まった。
僥倖にも師範直伝の『無刀取り』は刃物対策として十分に役立った。
怪我人も出ず、警察沙汰にもならず。
後輩は自宅療養という形に。
確かに殺されかけはしたが可愛い後輩が心配だ。
今度暇な時にお見舞いにでも行ってみよう。
新人の後輩ちゃんも一緒に連れていけばきっと誤解も解けるはず。
これは余談だが、鬼神もかくや、と思えるほどの彼女の暴れっぷりは後々までの語り草になったそうな。
ただ、英雄として讃えられるべき僕が減給処分をくらったのは今でも納得がいってない。
🍜🍜🍜
問③【優しくするのはキミにだけ?】への応援コメント
🐰🐰いすみ 静江🐰🐰
『Iカップひなぎくの育児にぱにっと』
https://kakuyomu.jp/works/16816452219720071974
「I04 優しくするのはキミにだけ」
https://kakuyomu.jp/works/16816452219720071974/episodes/16816452219936205451
「あなた。蓮花(れんか)さんが、アトリエデイジーへ研修に連れて来た大学生、とても可愛い感じね」
俺達は、アトリエの喫茶コーナーにいた。
ステンドグラスはもう夕方だと教えている。
勿論カフェオレマックスお砂糖をほっほっといただく。
聞いてきたのは、アラフィフ黒樹悠のアラサー妻、イケイケ、Iカップひなぎく。
蓮花は、俺達に憧れてかアトリエで働きたく、美大を受験するも数えてはいけない程転落している。
アトリエのお手伝いをしながら、絵の練習をしている次第だ。
俺とも血が繋がっていないと言うのに、きちんと背中を見ていてくれて、ありがたいことだ。
「かわゆいか。あまり気にしたことないな。ひなぎく一番、ひなぎく二番じゃもん」
「黒く長いポニーテールとか、白いビキニへの妄想とか。とにかく、あなたの好みよね」
ひなぎくの突っ込みはボケを凌駕している。
気まずいトンボが横切った所だった。
アトリエに電話がかかる。
「華澄美(かすみ)さん、お願いできる?」
「はい。蓮花先輩」
確かに黒く長いポニーテールは、偶然ひなぎくに似ている。
「うーん、そんな風に思ったことはない。断言できるぞ」
今日のカフェオレマックスお砂糖がほろ苦いのは、俺の心の涙のせいか。
「本当なのかしら。華澄美さん、いつもあなたや蓮花さんの後ろをついているわよね。アトリエデイジーは、私の夢だったのに」
「まあ、これでも俺はオーナーだし蓮花は先輩だからな」
急にジトッとひなぎくに上目遣いで睨まれた。
黒いマグを傾け、グイっと飲み干す。
熱いのなんの。
「でも華澄美さんには、特に優しくないかしら」
ひなぎくが俺のマグを片付けた。
気働きがいいんだよな。
「パリにいる頃、二人でアトリエデイジーについて話し合った。とことんだ。ひなぎくには、結婚前から、なるべく優しくしていたつもりだが。違うかな」
「違わないわ。どうやら私、自分が特別だと勘違いしてたみたいなの。特別病なのかしら」
黒樹は黙り込んだ。
「あなた、聞いていますか」
「んん? あ、ああ……」
これは、困ったことになったんじゃもん。
ひなぎくのお茶飲み話ではないぞ。
何かを試している。
俺は大きく息を吸った。
◇◇◇
「俺達、どうやって結婚したんだっけ」
「そんなふざけた答えあるかしら」
虫歯が痛むポーズで、おかんむりになっちゃったよ。
困ったな。
あ、俺の失言のせいか。
「ちょっと待て、その勘違いを冷静に。詠み人知らず」
「また、ふざけて。もう、母乳シーンはなしにしますよ」
ひなぎくのIカップ……!
ああ、俺は、目が覚めた思いだ。
「それは、勘弁シマウマ! なあ、よく話し合っただろう。これからも話し合って行こう」
「むうう」
コーンコーンコーンコーンコーン……。
五時になった。
閉館の時間だ。
偶々、今日のワークショップも常設展示にも誰もいないようだ。
華澄美ちゃんが、持ち場からこっちへ来る。
蓮花を置いてまで、さくさくだ。
「あの、ありがとうございました」
肩で息をしてまで急ぐのか。
「おお」
「ええ」
さっとお辞儀をされた。
どうしたのかな。
「博物館学芸員の実習は、今日で終わります。また、この地を訪れることがあったなら、遊びに来ますね」
用事はそれか。
しかも、それ程の軽い気持ちだったのか。
アトリエデイジーは、ひなぎくと俺がどれだけがんばって作り上げたか。
知りもしないのだろうな。
「ええ、そのときは、私もお仕事がんばるわ。ね、プロフェッサー黒樹」
「そうだな」
お見送りをしようとしたが、華澄美ちゃんは帰宅を急ぐ。
喫茶コーナーで、俺達と別れた。
アトリエからの坂道を彼女が振り返らずに行く。
ステンドグラスはもう薄暗くなっていた。
「ひなぎく……」
「あなた……」
――俺達も子ども達のいる家に着く。
「静花ちゃんが微笑んでいるな」
「ねー」
ぴ。
その後、母乳の出がよかったが、理由を知る者は俺だけだ。
「Iカップ万歳――!」
「いやん」
問③【優しくするのはキミにだけ?】への応援コメント
💕💕💕💕💕
「まあ、その、今日ご飯でも食べに行こうか?」
「私と二人で、ですよね?」
「うん」
「関川さんが払ってくれるんですよね?」
「え? そりゃもちろんそのつもり――」
「回る寿司は嫌ですよ。回らないやつで」
「……わかってるよ」
「ははは、冗談ですってば」
「え?」
「その代わり、その後カラオケ付き合ってくれません?」
「そりゃまあ……いいけど」
「絶対ですよ!」
※ ※ ※
寿司(結局回らないやつ)をつまみながら彼女の他愛のない話に付き合いつつ、あらためて思う。こいつは恋愛対象ではない。
控えめに言ってオレには「世の女が突き付けてくる厳しい条件をクリアした稀有な存在」だという自負がある。高学歴、高身長、語学堪能で年収3000万以上、相手に尽くすタイプ。そして何より、変態である。
そんなオレと釣り合うとでも、本気で思っているのだろうか?
正直なところ、今年の新人、満つ子の方が若くて可愛い。それにトリ子みたいに男に対して媚びるところがない。
そりゃ仕事に関してはオレもトリ子に頭が上がらない。オレが同期を出し抜いて出世コースに乗れたのは、こいつのサポートがあってこそだ。たまにやらかすうっかりミスをさりげなくフォローしてくれているのは知っている。返す刀でライバルたちを始末して回っているのも。
そういえば一度、トリ子がオレの部屋に来たことがあった。仕事の打ち合わせだったが、オレも疲れが溜まっていたせいか、酒が入った瞬間に寝てしまった。翌朝目が覚めた時、こいつもオレの隣でぐーすか寝てた。それとなく起こして帰したが……なかなか帰らなかったな。
だから今日、カラオケに誘われはしたものの、彼女が想定しているであろう定番の密室でのキス、そしてその後なし崩し的に関係を持つ展開にはなるまいと思っていた。「本命相手に尽くすタイプ」のオレとしては、キッパリと断るつもりだったのだ。
「関川さん、どうしたんですか? さっきから生返事ばかりで」
「ん? いや、そんなことないよ」
「どーせ満っちゃんのこと考えてたんでしょ!」
「違うって! やけに今日はからむなー」
「だって私、最近ほったらかされたままだもん」
そう言って助手席で膨れるトリ子。
「子供みたいなこと言うなよ」
「ブーブー」
「着いたよ。カラオケ」
「あ。ほんとだ、わーい!」
彼女の顔が明るくなるのを見てオレは安堵した。そう、彼女はトリ頭のトリ子。三歩歩く前に忘れてしまう。
だが今後、オレが満つ子と付き合うことになったらこいつ含め、社内の人間関係にヒビが入ることは間違いない。問題はそこだ。そこが悩ましい。
そんなことを考えながら車の鍵を抜いて二人で店内に入る。トリ子はオレの腕に指を絡めてきた。
早足で距離を保ちつつドアを開け、やや大きめのルームのテーブル越しにどう切り出すか悩むオレの前で
「じゃあ私から歌いますね!」
そう言ってトリ子が入れた曲、その曲の歌詞にオレは心当たりがあった。
https://m.youtube.com/watch?v=vfmolGFPgTU
🎼.•*¨*•.¸¸🎶🎼.•*¨*•.¸¸🎶
(前奏 28秒)
もうそろそろいいんじゃない? 何かあっても
こんなにも長く ふたり 一緒なのに
仲間から鬼嫁と 冷やかされても
私はあわてるのに 何そのシカト?
許せない 謎の キープ力
いつかギャフンと 言わせるから!
天使のようなその声で 言わないで
「ブブ漬食べる?」やだ、鼻血が出ちゃう
天使のようなその瞳で ボケないで
「今日出社日だっけ?」マジで 忘れんな!
(間奏 28秒)
私のカレーはもう 飽きたのかしら
部屋飲みで良いムードなのに寝るし
こだわり強いくせに 良い顔するし
パブリックイメージが そんなに大事?
いつもあなたのこと 書いてるの
毎週土曜日 書いてるの
たまには厳しく言うよ だけど
本当は嫌われたくはないんだよ
たまにはヤキモチ焼くよ 許してよ
そしてお願い名前間違えんな!
🎼.•*¨*•.¸¸🎶🎼.•*¨*•.¸¸🎶
「……書いてるって何を?」
「ふふふ。まだ催眠にかかっているようね。私、関川さんの心理カウンセラーなの」
「ん?」
「まだ私のこと思い出さない?」
どういうことだ?
「これまでのあなたの妄想上の職歴と恋愛遍歴を調べさせてもらったわ。医師だったりエリートサラリーマンだったり、素敵な彼女さんだったり」
???
「論より証拠、これを見れば記憶がはっきりよみがえるはず。ゆうけん、入って来なさい!」
「はい!」
呼ばれてドアの外からカラオケスタッフの男が入って来た。
そしてもう一人……え? 満つ子?!
「ごめんなさい関川さん。私、本当はこんな人間なの」
彼女はそう言うと、着ていたコートをはらりと落とす。そこにはボンテージコスチュームに包まれた豊満なボディが!
「女王様! お許しください!」
いつの間にか彼女のそばで全裸になっていたゆうけんがテーブルの上で土下座しながら請うと、満つ子は蔑んだ目付きで彼を一瞥し、手にしたムチを振りかざした。
――バシーンッ!!
「ああっ……」
「まったく! アンタはどうしようもない奴だねッ!」
――バシーンッ!!
「あああっ……」
「また性懲りも無く元ネタのわかりづらい駄文をッ!」
――バシーンッ!!
「いやあっ……」
「琥珀さんが困ってるだろーが!!」
――バシーンッ!!
……違う! そこにいるべきはお前じゃないゆうけん! このオレだ! オレが今まで一番、恋焦がれていたシチュエーションがまさにそれなんだよっ!!
オレは本能のおもむくまま、剥ぎ取るように服を脱ぎ捨てる。
だが、白ソックスだけになった瞬間、突然、後ろから首根っこを押さえつけられた。
「ト、トリ子?!」
「あなたのお相手はこの私よ! さあ、思い出しなさい!!」
白衣を羽織ったトリ子は、オレを後ろ手にきつく縛り上げると、ソファの上に転がし、
「これでどうかしら?」
暗い室内に彼女が手にしたメスがキラリと光る。そしてオレの臀部のどこかに激しい痛みが!
アッ――!!
思わず絶叫したが、同時にある種の快感、そしてその波動にオレの記憶は徐々に呼び起こされ始めた。
だが、その間も満つ子のアクションはオレの目を釘付けにする。ブーツのかかとでゆうけんの後頭部を踏み付けながら言うのだ。
「こんなことであそこがおっきくなっちゃうなんて、アンタマジ変態だねェ」
――バシーンッ!!
くっ! ゆうけんっ!! オレと代わるんだ!!!
目の前で繰り広げられるカオスな光景と、羞恥心でおかしくなりそうな意識の合間にトリ子の声が響く。
「どう? 本当の自分、思い出した?」
そのまま彼女はメスを握る手に力をこめた。
アッ――!!
脊髄に走る痛みに悶絶しながらも、オレは過去に愛した女たちの名前を思い出しつつあった。
(続く)
作品タイトル:『愛のトリ子』
主人公:関川 二尋
ヒロイン:愛野トリ子
編集済
問①【あたしと仕事、どっちが大事?】への応援コメント
🌱
まさか、彼女の口からそんな言葉が出てくると思ってもみなかった。
彼女は某化粧品会社で、看板商品を扱う部署のマネージャーとして、そら、もうバリバリのバリキャリなのだ。
同じ質問を彼女にしたならば、1秒もかからず、何なら食い気味で「仕事!」と答えるだろう。
そんな彼女が『仕事かあたしか』なんて、桜の下で焚き火をするくらい異質だ。
「ねぇ関川君、黙ってないで早く」
確かに今日の土曜日は、二人で早起きして出掛ける予定ではあった。何処かは聞いていなかったが、行きたい場所があると言う彼女に付き合う予定だった。
けれど、アラームのように鳴る後輩からの泣きの電話を受けて、仕事を優先させるのは仕方がないことじゃないか。
「キミらしくないよ。行きたい場所なら明日の日曜に付き合うからさ」
無茶な二択をスルーしようと代替案を出したつもりでいたのだが、彼女はフルフルと首を振ってからもう一度僕に投げかけた。
「あたしと仕事、どっちが大事?」
どっちって……。
困り果てていると、彼女はゆっくりと右手で真ん中にある塀を指差し言った。
「ここに着いてきて欲しいの」
へっ……?
ボクはゆっくりとそちらに目をやった。
毎日のように通るこの塀の前、自らに関係なかったからか、今の今まで気に留めたこともなかったのだが、その影に大きな入口があった。
かのう産科婦人科
「……明日は休診なの」
彼女は強くて、自らの気持ちも考えもいつも真っ直ぐに言える人だ。
そんな人が、今日行きたい場所すら僕に言えずにいたのは、きっと大きな不安を抱えていたのだろう。
『まだ結婚していないのに』
『これからの仕事どうしよう』
……それと、きっと。
『僕が喜んでくれるかどうか』
僕は胸元からスマホを取り出し後輩へ電話をかける。
――あ、遅くなって悪い……
それを『答え』だと勘違いした彼女は寂しげに背を向け一人きりで歩き出してしまうものだから、通話状態のままなのに思わず叫んでしまった。
「一生大事にするよ!」
弾かれたように振り返った彼女は「答えになってないよ」と笑った。
僕は彼女の手を取り、病院の扉を開けた。
🌱
問②【料理の腕前】 への応援コメント
遅くなりました!
叶氏の作品から続くお話を書いてみました。
🐕🐕🐕🐕🐕🐕🐕🐕🐕
今度こそ。
今回こそは関川君が満足する料理を作らなければ!
台所を前に決意がみなぎった。
大きなビニール袋は二つ。
とても一食分とは思えない量。前回、関川君はどんぶり一杯の◯◯◯カレー(あれをカレーと言うかは謎)を余裕で食べた。食後に見せた苦悶の表情は素敵だった。
愛情は前回確認できたから、今回はちゃんとした料理を披露してあげないと。
私には後がないのだ。
面白いからと言って、ゲテモノを出すわけにはいかない。前回は愛情確認という大義名分があった。逆に言えば、その大義名分が足枷になったようにも思えたが……
そもそも参考資料として持って来ていた料理小説『美味ちん◯』の中身が『イソギン』とすり替えられていた。
それに原因はそれだけではない。
たった一冊の料理本の真似をしただけでは駄目なのだと私は気づいたのだ!
あれから一週間。数々の料理本を読み参考にしてみた。
・出来る漢が好きな料理と排泄物 著者:叶良辰(経済評論家)
・世界を燻製に(煮込めば天国編) 著者:tolico(燻製YouTuber)
・具材を無茶苦茶セクロスしてみた 著者:殺月丸(美少女アイドル)
・遥かなる料理は宇宙の先 著者: green emerald(芸術家)
・情熱と冷静の間にスパイスを 著者:ウロヘイク(愛の伝道師)
それらの書物は料理と関係あったかは分からない。
また間違った結果を出してしまいそうな気もするが……まぁ、いい。
「戦いは数だよ兄貴!」って、どっかの中将が言っていたし、今回は量も辛さも愛情も三倍。これで勝てる!年収3000万!
ーー30分経過ーー
具材が煮詰まるのを待つばかり。
真っ赤なカレーはゴポゴポと音を立て、それは地獄を彷彿させた。擦り下ろした野菜は完全に液状化し混ざり合っている。そして、ゆうけんに貰った北乃ガラナさんのモツ煮込みを更に投入した。
(注:原材料にガラナさんを使っているわけではありません)
「さぁ、召し上がれ。今回はちゃんとした意味で愛情たっぷりよ!」
関川君は困惑した表情で私と料理を見比べる。
「今日のカレーはスパイシーな匂いがするね」
「うん。先週のカレーとは原材料自体が違うから!」
少しビクッとする関川君。可愛い。
「いただきます」
丁寧に両手を合わせ、真っ赤なカレーを口に運んだ。
しばし、目を瞑る関川君。
……大丈夫かな。少し辛かったかな。でも、アレをどんぶり一杯食べられた彼なら、この程度の辛さは無いも同然。
「美味しいよ! この辛さは堪らないね! 口から火が出そうだけど、とっても良いよ!」
やった!
この反応も嬉しい!
味覚の中で「辛さ」は痛覚なの。
つまり関川君は「痛い」のがとっても良いと言っている。
そう、それでこそ私の彼氏♬
これでハードな調教もイケるわね!
作品タイトル:『続・どんぶり三杯関川君』
主人公:関川 二尋
ヒロイン:tolici
注:本作は勝手に続編なので色々とご了承下さい。あと、辛味は味覚ではなく痛覚ですので、お気をつけて下さい。
問②【料理の腕前】 への応援コメント
どうぞよろしくお願いいたします。
♪♪♪ 一帆 ♪♪♪
「二尋、今日はユキがくる」
二尋と呼びかけられて、パソコン画面に人型のシルエットが浮かび上がる。そのシルエットは赤くなったり青くなったり、色を目まぐるしく変えた。今、画面に映された人型のシルエットは仮想現実にいる二尋。ボクのパソコンからは、直接、関川二尋にコンタクトをとることができるのだ。まあ、このパソコンのスペックでは、仮想現実世界にいる二尋の姿はシルエットでしか見ることができないが。
「……ソウカ……」
「手料理を振舞いたいんだそうだ。それにしても、興味深いね。WEB上には、料理に関する情報が溢れかえっている」
「……」
「これなんか、どうだい?」
ボクは、さっきまで閲覧してたWEBページが載っているスマホ画面をパソコンに見せる。そこには、「料理の腕前」と題された情報が載せられていた。
そこには、彼女は料理が下手で食べられないものを作るとあった。そして、彼氏はそれを食べるか拒否するか選択を迫られると。
『人工知能は恋をするのか』
https://kakuyomu.jp/works/16816452219764931995
問②【料理の腕前】 への応援コメント
🍸🍸🍸🍸🍸
のろのろと台所へ行くと、彼女がエプロンをして手を洗っているところだった。
ボクはそろりとした足取りでテーブルに乗せてあるレジ袋に近づいた。
無茶だとは思うが、このまま材料を持ち去ってしまおうか。そう考えていると彼女が振り向きボクに気付いた。
「あ、ダーメ関川君。大人しく待っててね。手伝ってくれようとしたのは嬉しいけど、関川君は料理出来ないでしょ?」
ぴっと人差し指を立てて笑顔の口元に持って行く仕草が可愛い。
そしてボクが手を伸ばそうとしていたレジ袋は、さっとキッチン台の方へ移されてしまった。
彼女の言うことはその通りなので仕方が無い。覚悟を決めて、料理している姿でも眺めながら言われた通り大人しく待つとしよう。
ボクが傍に腰を落ち着けると、彼女はレジ袋から様々な食材を取り出して並べていった。
人参、グリンピース、大根、椎茸、鶏のササミ。
「関川君、最近太ってきたからカロリーは控えめにするよ」
むう。ボクは鶏ならモモ肉が良いなぁ。しっとり柔らかく、脂が乗っててもちっとした食感のモモ肉。
それにぷるっとして歯応えのある皮も欲しいんだけど。
まだまだ出てくる。ブロッコリーにさつまいも、カッテージチーズ。
チーズは大好物!
でもそのチーズはちょっと味気ないんだよね。もっと濃厚なやつが食べたいなぁ。
カサコソと袋に手を突っ込む彼女。
ごろっと玉ねぎが転がり出たところで、ボクはやや怪訝な表情になる。
そんなボクの様子に気付いた彼女は、玉ねぎを手に取ってお手玉のようにぽんと一度放り投げた。
ボクはそれを目で追う。
「ふふ、心配しないで。玉ねぎは私の方にしか使わないから。関川君は食べられないもんね〜」
そうですよ。その通り。よく分かってる彼女。流石だね。
そして彼女の料理が始まった。
皮を剥き、綺麗に洗った野菜たち。
大根、人参は小さなサイコロに。さつまいもも皮を削いでサイコロ切り。グリンピースは鞘から外して、ブロッコリーは小房に切って。
極少量の塩を入れて茹でたらさっと水に取り、色鮮やかに仕上がった。
野菜を取り出したら、小さく切った椎茸とササミも茹でられる。
お肉と椎茸の良い匂いが刺激して、ボクのお腹が空腹を主張した。
やがて茹で上がった野菜たちと、崩したササミとが皿に盛られ、カッテージチーズがちょこんと添えられる。
茹で汁を上から少し回しかけて、それは僕の前に差し出された。
週に一度の食べ慣れない食事。僕はその皿を見つめて考える。
うっかり手を引っ掛けたフリして中身をぶちまけてしまおうか?
彼女は怒るだろうか。それとも残念そうな顔でボクを睨むのだろうか。
しばし考えるボクの傍に彼女がやってきて、レジ袋から取り出した長方形の細長いパウチをひらひらとさせる。
「ふふふ、今日は関川君のために用意した特別ソースがあるんだよ〜♪」
そう言って彼女はその袋を切って中身を皿の料理にかけたのだった。
特製ソースをかけた途端に勢い良く料理を食べ始めた関川君。私は満足して関川君の頭を撫でた。
「おお、今日はまたえらく勢いよく食べてるね」
「あ、良辰君おはよう! 今日も関川君は良い毛並みだよ〜♪ チュールのおかげで料理も美味しく食べてくれたみたいだし」
「おはよ。ゆうけんのことまた関川君て呼んでるの? キミの好きなアイドルの名前でしょ? 俺の猫なんだけどなぁ」
「良いじゃない! 週一の私の楽しみよ。それより、今日も仕上げと味付けはお願いね!」
「へぇへぇ。仰せの通りに」
ややめんどくさそうに苦笑いしながら料理の準備を始める良辰君。エプロン姿もかっこいい。
「一流シェフに味付けで敵うわけないもんね!」
「ま、俺としても美味い料理食わしてやりたいしな」
にやりと笑いながらそう言って、彼はキッチンに立つのだった。
週に一度の私の癒し。美しい毛並みの関川君を撫でながら、彼の最高の料理を食べることは、私にとってまさに至福のひとときなのです。
【グルメ猫関川君と良辰の台所事情】——END
🍸🍸🍸🍸🍸
ゆうけんと叶さん、事後承諾になってしまいますがお名前お借りしました。
笑って許してくださると信じてます!
(๑•̀ •́)و✧
楽しんでいただけたら幸いです♪
編集済
問②【料理の腕前】 への応援コメント
🌱
「おまたせ!」
ボクは今日もかなり驚いた。
これまで、彼女の料理に何度も驚かされてきた。
外側は泥だんごのように黒くてボソボソだが、中は熟したトマトより赤いハンバーグ。
微かに醤油色をした、ジャガイモと人参だったであろう、溶け溶けの肉じゃが。
ケチャップの海で炊いたのかと思えるベチャベチャのチキンライスには、全て炭と化した具材が散りばめられ、炒り卵の欠片が追いケチャップに沈んだオムライス。
挙げればキリがないが、彼女の料理はこれまで見たことのない『あちらの世界』を感じさせてくれるほどのものばかりだった。
彼女と付き合い始めてからまだほんの数ヶ月で、こうして手料理を振る舞われた回数もまだ両手に収まる位だが、世の中に出回っている胃腸薬にはかなり詳しくなったと思う。
今日もこっそり右ポケットによく効く錠剤を隠し持って挑もうとしている。
「どうしたの? 関川君」
けれど、もしかしたら、今日が一番驚いているかもしれない。
「……ど、どうしたの、これ」
あまりの衝撃に思わず声に出してしまう。
「どうしたのって、なにが?」
彼女は首を傾げながらも、ニコッと微笑んだ。
「だって……これ……食べれ……」
言葉を無くすほどの衝撃。
これまで何度も耐えてきた。
どんなに凄いものを出されても彼女のことが好きだったから。
大好きだったから。
でも、これ……。
「驚いた?」
彼女は僕の目を覗き込む。
「……驚いた」
僕は本当に驚いた。
つやつやしたホタテの炊き込みご飯。
出汁の香りが鼻先をくすぐるお麩と三つ葉のお吸い物。
プリンのように鮮やかな黄色の茶碗蒸し。
彩り添える胡瓜とカブの浅漬け。
綺麗な衣化粧のタラの芽の天ぷら。
まるで料亭のような、見た目だけで絶対旨いと思える料理の数々に、言葉の通り、開いた口が塞がらなかった。
「今まで、酷いものばかり出してごめんね。 ……実は、離婚した理由がね、お前は料理以外なんにも魅力がないって言われたからだったの」
彼女がバツイチなのは、もちろん知っていたけれど、別れた理由を聞いたのは初めてだった。
「……関川君、いつも言ってくれたでしょ。少しずつ上手になってるよって。それに料理が苦手でも、他に素敵なところがいっぱいあるよ!って、私が寝るまで延々と褒めてくれたでしょ?」
「うん」
「嬉しかった。本当に嬉しかったの。……でも、騙すような真似して……、私のこと嫌いになっちゃった……?」
スカートを掴んだ彼女の指は微かに震えていて、ボクを覗き込む瞳の奥も不安げに揺れていた。
「……わざと酷い料理を出されてたことには、少し怒ってる」
「そうだよね。 ごめ……」
「でも!」
「ただ、好きなところが一つ増えただけだよ」
震える両手を強く握ってボクは伝えた。
彼女は泣いて、泣いて、そして笑った。
🌱
問②【料理の腕前】 への応援コメント
🌰🌰🌰🌰🌰
※雰囲気重視のため一人称が「俺」に変化しております
――やむを得まい。
今こそ俺の特殊能力を発動するときだ。
彼女が作る、地球外生命体としか思えない料理を繰り返し摂取するうちに、俺は新たな特殊能力に目覚めてしまった。
その能力とは――
🌰🌰🌰🌰🌰
私も新作として投稿することにしました。
遊びに来ていただけると嬉しいです♬
『お茶うけにこんなハーフ&ハーフはいかが?』
https://kakuyomu.jp/works/16816452219874986703
遅ればせながら。
関川さん、ゆうけんさん、①に感想コメントをありがとうございました!
( ノД`)カンドー
関川さん、ブラックペッパーくんお借りしました(^^)
編集済
問②【料理の腕前】 への応援コメント
→ここは男らしくガッツリ食べるべきだろうか?
▪
……結局ボクは、阻止できなかった。
こくこくと迫る時間。覚悟を決めても、必ず来る未来が僕の頭の中でリフレインする。
ザクザクと刻まれる野菜。ジュージュー熱されたフライパンの音。グツグツ沸騰するお鍋の音。
「さあ、お待たせー。ミートソーススパゲッティだよー」
彼女はニコニコとテーブルに乗せる。
パスタの色もミートソースの色も普通で、おかしな匂いもしない。アクセントとなった二つのミニトマトが、ちょっと可愛い。
……あれ? むしろなんだかすごく美味しそうだぞ?
前なんてパスタを茹でるだけで大火事になったり、真っ青なミートソースになったり、何故かミートソースから納豆の匂いがしたのに。
もしや彼女は、どこかで料理の修行をしたんだろうか。
とにもかくにも、ボクは喜んだ!
「うわあすごく美味しそう! いただきまー」
す。
そういった瞬間。
スパゲッティがうねうねとボクの腕を掴んだ。
盛り付けられたミニトマトは、まるで目玉のようにギョロリとこちらを睨んでくる。
「…………ねえ、これ、何?」
一気に氷点下まで下がる期待値。そして高まる謎の緊張感。
ボクの質問に、彼女がキョトンと首を傾げる。
「え、スパゲッティだけど?」
「スパゲッティは動かないよ!!?」
スパゲッティは頭足類じゃねーから!!
▪
【台所は宇宙の神秘 END】
本当は『空飛ぶスパゲッティ・モンスター教』のネタまでぶっこみそうになりましたが、宗教ネタなので自粛しました☆
初参加失礼しました!
問②【料理の腕前】 への応援コメント
「さあ、食べて食べて」
ニコニコ笑いながら、料理を出してくる彼女。いや、見た目的には、はたしてこれを料理と言っていいのかもよくわからない。
どんな見た目かって? 残念なことに、僕にはそれをきちんと表現するだけの文章力がないんだよ。
しかし、真に大事なのは見た目じゃなくて味だ。口に入れて大丈夫ならば、この際見た目なんてどうでもいい。ただしそれが、見た目以上に問題かもしれないんだよね。
震える手で箸を持ち、彼女が料理と言い張るそれをつまむと、決死の覚悟で口へと運んだ。
──と、記憶にあるのはここまでだ。次に気がついた時、なぜか僕は大きな川の前に立っていた。
川の向こう側から、ずっと昔に死んだはずのお爺ちゃんが手をふっているけど、いったいどういうことなのだろう?
問②【料理の腕前】 への応援コメント
長くなったので末尾に短編URL貼ります!
回答冒頭部分だけチラッと。
🐻🐻🐻
その時、親父の言葉が頭をよぎった。
『男は黙して喰らえ』
何があっても。仕事で飲み込めないことがあっても、人間関係で辛いことがあっても。もしくは、妻の手料理が決して美味いとは言えなくても。
男ならばグダグダ言わずに黙ってすべて喰らえ。腹におさめてしまえと。
そうだ!
ボクの選択はもちろん! 男らしくガッツリ食べること!
ボクはカッと目を見開いた。
🐻🐻🐻 つづく 🐻🐻🐻
『徒然なるままに短編を書き散らす』
https://kakuyomu.jp/works/16816452219213701927/episodes/16816452219415573943
どうぞよろしくお願いいたします🐻🖖
問②【料理の腕前】 への応援コメント
🍏🍏🍏
「関川君、上手いのね」
彼女は満足げな笑みを浮かべた。ボクにさせてほしいと彼女に甘えてみたのだ。濡れた彼女の唇から目が離せないまま、ぽつりと呟いた。
「まあ、黒胡椒先輩のおかげだけどね」
「……黒胡椒、先輩って……誰?」
彼女が置いた味見皿のコツンという音が妙に響いた。
「え? 誰って……ちょっとピリピリしがちだけど頼りになる……」
「まさか、その先輩とよく一緒に料理しているとか? 私を差し置いて」
「えっと……違いないけど、別に君を差し置いてなんか――」
ハッとした。彼女は目に涙を溜めている。どういうことだ?
「もういい! 私にだってアタゴ君が居るんだから! 関川君なんて、そのちゃんこ鍋十人前を一人で食べればいいのよ!」
彼女はバタバタと出ていってしまった。
「な、なんなんだ? 『黒胡椒先輩』って万能調味料だろ……もしかして新商品なのか? 『アタゴ君』って……ソッチのほうが好みだったとか?」
いずれにせよ、ボクを一人にしないでくれよ。五人前でもキツイのに……大体何故いつも大量に作るんだ。思わず、ため息が漏れた。
「いや、まさか……!」
ボクは急に回路が繋がったかのように閃いた。
「ヘイクロウ? あいつ! 俺の親友じゃなかったのか!?」
🍏🍏🍏
この話の全貌は『無二の朝飯前』にて
https://kakuyomu.jp/works/16816452219567055907
編集済
問②【料理の腕前】 への応援コメント
今回、もしかしたらネタがかぶるかも、なんて思っています。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
だけどボクは彼女の料理下手を非難することが出来ない。
なぜか。
恥ずかしながら自分は料理ができない。
お泊り保育の時、じゃがいもの皮をむこうとして親指をザクッと。
それ以来、料理はしないと誓った。
せめて出された料理は残さないようにしている。
また初めて彼女の手料理を食べた時。
「オゲエッ、オロロロロロロ、ハアハア、オエッ、オロロロロ」
激しく嘔吐したボクの背中を優しくさすってくれた彼女。
お気に入りの服が汚れたにもかかわらず文句一つ言わないのには改めて惚れ直した。
「料理は愛情!」
そんなことを抜かす人がいた。
だがボクの彼女は料理が下手でも十分に愛情深い。
「何か手伝おうか?」
「大丈夫。関川君はいつものようにTVでも見ながら待ってて」
野菜の皮も剥けないのでおとなしく従った。
「今日は何を作るかっていうとね、名古屋めし台湾ラーメンアメリカンチューリッヒ風って何が何だか分からない」
画面の向こうではグラハム・カーが陽気に饒舌っている。
「ニラを切っておけって言ったのにスティーブのやつ、便所に行っちまいやんの」
観客は笑っている。
「ここで溶かしバターをジャンジャラジャ~ンと景気よくぶち込むとゴッキゲンな台湾ラーメンの出来上がり」
うん、実に美味そうだ。
TVに見入っていると、
「お待たせ~。チキンと野菜のポトフドイツ風を召し上がれ」
彼女の声が響いた。
食欲をそそる匂いがする。
一口食べると、塩味が効いていて美味い。
「一体、いつの間に?」
「女子三日会わざればまさに刮目して見よ! 料理は愛情!」
ボクの疑問に彼女はドヤ顔で答えた。
ふと彼女の指を見ると傷だらけ。
陰で努力をしていたのは一目瞭然。
目から自然と涙が落ちてきてポトフの中に。
そのポトフはさらに塩味が増したが今まで食べた料理の中で一番ゴッキゲンだったのは言うまでもなかった。
問②【料理の腕前】 への応援コメント
🐰🐰いすみ 静江🐰🐰
『Iカップひなぎくの育児にぱにっと』
https://kakuyomu.jp/works/16816452219720071974
「I03 料理の腕前」
https://kakuyomu.jp/works/16816452219720071974/episodes/16816452219752703696
黒樹悠(くろきゆう)は、長男のアルバムを開いて、妻ひなぎくと広縁であたためていた。
今日は水曜日、その和(かず)の彼女ちゃんが家に遊びに来る日だ。
俺は、しじら織でどきどきしながら秋山美歩(あきやまみほ)ちゃんを待っている。
「ひなぎく、もう水でいいから持って来て欲しいんじゃもん」
「はい、あなた」
注文の品は、恐らく三十秒で置かれた。
流石は我が妻。
ごっきゅん。
水すら重く感じる。
うーむ。
和も結婚してもおかしくない歳だ。
いや、まだそれは早いか。
「ただいま。お父様、お母様」
和だ。
また、畏まって、俺達を呼びやがって。
ここは、気合を入れて行きたい。
ひなぎくの作ったモビールが玄関で揺れた。
お魚モチーフからのレモンイエローやマリンブルーを浴びた美歩ちゃんがもじもじとしていた。
両手に一杯食材が入ったエコバッグを提げているのが和よ。
お前も男じゃもん。
「皆様、お待たせいたしました。今週も美歩さんの美味しいものを沢山召し上がってください」
満面の笑みで彼女を促しながら家に上がる。
「お母様、お台所をお借りいたします」
畏まった和は直角に礼をし、彼女はまだもじもじしている。
しかし、俺の笑顔は崩壊していた。
だってさ、美歩ちゃんは絶望的な料理の腕前なんじゃもん。
台所へ吸い込まれるように二人は消えた。
このままでは、俺とひなぎく、そして可愛い子ども達が危ない。
恐ろしい紫色の料理には、ポイズンが潜んでいそうだ。
「腕によりをかけます……。期待して待っていてください……」
台所から、もじもじしながら美歩ちゃんが顔を出した。
彼女なりに張り切っているのだろうな。
その消え入りそうな声に、悪気がないのは分かる。
「美歩ちゃんの料理だが、俺が謝って止めて貰うか――。それとも、男らしくガッツリ食べるか」
どちらか一つの道を選ばなければならない。
「あなた、顔色が優れませんわ」
背中をそっと擦られた。
しじら織がシュッと音を立てる。
「ああ、ひなぎく。俺のさ、キッチンへ向かう足取りは――」
「分かりますわ。ちょこっと重いのよね」
◇◇◇
手料理には、義理の父親になるかも知れない俺を思う心が籠っている。
心の中で白い俺と黒い俺が奮闘するしかない。
「食べるさ、勿論。美歩ちゃんの料理じゃもん」
「あなた、本音は?」
ぐ、ぐぬぬぬ。
流石は、ひなぎく。
「や、やはり。健康第一とも考えたりしてな」
「ふう……。そうよね」
ひなぎくは、虫歯が痛むポーズで悩ましくなっている。
俺がこんなのではいけない。
しっかと妻の肩を抱いた。
「大丈夫、ひなぎく。奇跡は起こるんじゃもん」
「美歩ちゃんもお料理に目覚めますわ」
ぴ、ぴぎー。
「あ、子ども達にみて貰っていた静花(しずか)ちゃんが泣いているわ。お腹が空いたのね」
「離乳食はどうする」
「お粥が炊飯器で一緒に炊けているから、それとリンゴのペーストで、リンゴ粥にするわね。その後の母乳の方は、まだ、元気だわ」
俺は、母乳と聞いて、黙ってはいられなかった。
ばいーんな妻をじっと見つめる。
「Iカップじゃもん」
「いやーん、下着にっ」
「にっ?」
「いやん!」
何てからかうと、静花ちゃんがお腹を空かすから、切り上げよう。
「美歩さん、お台所に入ってもいいかしら」
ひなぎくが、まるでヒナギクのようにちょんちょんと廊下を行く。
足取りの軽さが羨ましい。
「お母様、僕が静花ちゃんの離乳食を作って置きました。じゃがいも粥です」
「まあ」
小さなピンクの容器とフィーディングスプーンをエプロン姿の和からひなぎくが受け取った。
「おお、和。気が利くな」
ぴぎー。
えっえっ。
「あら、泣き声が近付いて来たわ」
俺達と反対側から、劉樹(りゅうき)、虹花(にじか)、澄花(すみか)が、静花ちゃんを連れて来た。
男ならば、そろそろ真剣白刃取りと行くのじゃもん。
「お、おう。静花ちゃんと一緒に台所へ入ろうな」
俺達は、大きなテーブルを囲った。
ぴ。
「あーんですよ。あーん」
ひなぎくが、子ども椅子に腰掛けさせた静花ちゃんの頬を突っつく。
すると、上手にお口が開いた。
俺に似て、本気のおちょぼ口だ。
「静花ちゃんはイヤイヤもせずに芋粥をごっくんして、偉い偉いのよしよしだな」
「あなたの子ですもの」
キッチンに背を向けていた和と美歩ちゃんがこちらを向いた。
ひやっとするな。
「美歩さん、大丈夫ですか」
「ええ。皆様、前を失礼いたします……」
美歩ちゃんは、取り皿を並べたりと懸命だ。
お料理はまだ来ない。
俺は、目を瞑って気持ちの整理をしている。
白い俺で行くんじゃもん。
「お待たせしました……」
さて、我々は、もじもじ美歩ちゃんのご飯だ。
黒樹一家の魂が左右されるときが、刻々と迫って来た。
「よろしく頼む」
腹を括った。
男らしく、紫ポイズンのお料理を拝むとしよう。
眼を見開いた。
くわあっ。
「うわー!」
「ご馳走だね」
「凄い凄い」
子ども達の声が先だった。
「紫じゃないのじゃもん……?」
「お父様、お母様、皆様、いただいてください」
ぴ?
あまりに静か過ぎて、静花ちゃんの声しか聞こえない。
「美味しいわね、あなた!」
第一声があった。
「お、おうおうおうおう。何と言うサラダ?」
旨い。
お寿司のようでいて、サラダのような感じだ。
カルパッチョでもないしな。
器は、真っ赤なトマトをくり抜いてある。
創作サラダだな。
個人的には、ブラックオリーブが乗ってる所が好きだな。
お楽しみはラストじゃもん。
「KAZ(かず)サラダです。俺がレシピを提供しました」
「和って和か? 長男の!」
照れまくっているな。
美歩ちゃんが作るんじゃなかったのか。
「KAZサラダとはおこがましい。実は、トマトのファルシにアレンジを加えたものです」
和が、中に入っているほんのり黄緑のアボカドを一口運ぶ。
美歩ちゃんも真似、そして、見つめ合った。
結構、似合いのカップルかもしれないな。
「台所を美歩さんだけに任せてはいけないと、僕も一緒に取り組みました。美歩さんと僕の作品です」
「むむむむむむ」
俺は、唸るしかない。
もくもくといただき、とうとう、ブラックオリーブにフォークが刺さった。
「次は、赤身が多く健康にもいいステーク・フリットです。劉樹が炊いてくれたご飯で召し上がってください」
「ポテトが山盛りね。静花ちゃんの芋粥とお揃いだわ」
賑やかな虹花もおとなしく食べている。
「あ!」
「大丈夫ですよ……」
澄花がナイフを落とすと、美歩ちゃんが新しく出して、落ちたのは洗ってくれた。
「むむむむむむ」
白い俺が唸りを上げる。
これは、これは、ただの会食ではないぞなもしもし。
「デザートは、コンポートです」
「程よい甘さが素敵だわ。赤ちゃんご飯だったら、静花ちゃんに今度あーんしたいわね」
ぴ。
「むむむむむむ」
ああ、もう俺はダメだ。
もじもじ美歩ちゃんのこさえた品の中で、こんなにも打ち震えたものがない。
「三品ですが、本日は以上です」
「お口に合いましたら嬉しいです……。和さんと一緒にキッチンに立てて楽しかったです……」
皆であっと言う間に平らげてしまった。
「お料理は、私も得意ではないわ。美歩さんの努力、素晴らしいと思うの」
「お父様は、本日の――」
皆まで言うな、和。
「美味しいんじゃもん! でれでれカップルが一組増えただけじゃもんね!」
「お父様! ほら、美歩さんも一緒にです」
「ええ」
「ありがとうございます」
「ありがとうございます」
その後、ひなぎくと和のアルバムを広縁であたためた。
今日の料理と皆の笑顔が溢れている。
エプロン姿の二人が、かしこまりながら背筋を伸ばしていた。
新しい黒樹家の顔になるのかと思うと、俺は、しみじみするしかないな。
「ひなぎく、膝枕」
「はい」
答えは三十秒も掛からなかった。
問②【料理の腕前】 への応援コメント
💕💕💕💕💕
こう見えて私、料理は得意。こないだ家族に作った「燻製カレー」は最高だった。沸き立つ匂いにスパイスのアンサンブルが絶妙で美味しかった。かあちゃんなんか最初の一口で感動のあまり悶絶してたもん。
けど今日はそれじゃ足りないんです。
彼の胃袋をがっつりと鷲掴みにする必要があるんです。
だって関川君は私の厳しい条件をクリアした稀有な存在だもの。高学歴、高身長、語学堪能で年収2000万以上、相手に尽くすタイプ。そして何より、彼でなければダメな理由が私にはある。
だから私、こっそり秘伝のレシピを用意してきたの。
それは……
ジャジャーン! 『美味◯んぽ』小説版 第18話!
目つきの悪い男が栗ちゃんを射止めるために腕にヨリをかけて作ったガラナカレー!
ところが、至高のおっさんが間髪入れずにその味を上回るガルマカレーを繰り出し「まだまだだな」とか言って栗ちゃんを持って行くという……あれ? 「坊やだからさ」だったっけ? なんか記憶があいまいだな〜。
まあどっちでもいいわ。とりあえず読めばわかることよ。
※ ※ ※
「だから僕、捨てられちゃうんだ、と思うと……」
「いや、そういうわけじゃ」
「ごめん。僕、男なのに、女々しいよな」
「…………」
「何度も言うようだけど、僕、京子にはいろいろと教えてもらって、いろいろと開発してもらって、本当に良かったって思ってる」
「…………」
「そりゃ、確かに最後のスカトロはきつかったよ。あれは今でも無理だ。トラウマになってる。どんぶり一杯食べろだなんて」
「…………」
「でも、京子には感謝しかないから……」
「ちょっと幸一、そんなところで泣かないでよ!」
※ ※ ※
……おい誰だ? 私の『美味ち◯ぽ』のカバーの中身を『イソギン』とすり替えやがったのは!? ゆうけんか? あのヤローか? いつもいつもクソみたいなネタ使って人の恋路を邪魔しやがって!!!
……いや、ちょっと待って、確かにクソみたいなネタというかクソそのものなんだけど、これで関川君に迫ってみるのも悪くないんじゃないかな? カレーに見せかけて。そういえば最近お腹はってるし丁度いいかも。これで互いの愛情を確かめ合うというかさ。
【30分後】
……えっ? 本当に全部食べてくれたの!? 凄い! やっぱり関川君は本物だわ。どんぶり一杯食べた後の苦悶の表情も素敵! けどひょっとしたら軽く二杯イケるんじゃないかしら?(マジ顔)
【翌週】
「お待たせ! 今日は関川君に美味しいものをいっぱい食べさせてあげるからね!」←イマココ
(冒頭の関川君の独白に戻る)
作品タイトル:『どんぶり三杯関川君』
主人公:関川 二尋
ヒロイン:tolici
注:作中の「イソギン」とは架空のクソ小説のタイトルという設定で、元ネタは存在しませんので絶対に探さないでください。
問①【あたしと仕事、どっちが大事?】への応援コメント
はじめまして。
くまでさん経由で、此処に来ました。
ちょい、参加させて頂きます。
☆☆本文☆☆
「だったら仕方ない。ボクは仕事を選ぶよ…。
そう言えば、キミの気が済むのだろう…?」
そう言いながら、ボクは彼女に微笑み掛け。
「今のキミを選ぶのではなく…未来のキミを選ぶ為にね…。」
彼女のツルツルになった頭部を…そっと撫でた。
「私が…。今の私が…。
ガンになった私が…。
アナタの重荷になってるのは解ってる…!
でも…もう…これ以上…無茶なヘビーワークをしないで!
治療費は莫大だから…。
それに…こんな身体だから…子供だって…。
アナタが言う…未来だって…!
だから…。もう…。
私も…。私の為の仕事も…。
もう選ばないで……ッ‼」
涙を湛えるキミに…。
その真摯で純粋な想いに…。
「ボクは幸せさ…。
キミが居てくれるだけで…。
だから…今度は…。
一緒に見よう…。ボクたちの未来を…。」
そしてボクは…彼女を強く抱きしめた…。
問①【あたしと仕事、どっちが大事?】への応援コメント
はじめまして。一帆と申します。
とても難しそうですが、参加いたします。よろしくお願いします。
♪♪♪♪ 一帆 ♪♪♪♪
「そりゃ、キミに決まっているだろう?」
ボクは、ユキの腕をとるとぎゅっと引き寄せて抱きしめた。ユキの長い髪から甘い香りがボクの鼻孔に届く。そして、髪をそっと撫ぜて、ユキの顎をそっと持ち上げ……。
タイトル「人工知能は恋をするのか」
https://kakuyomu.jp/works/16816452219764931995
問①【あたしと仕事、どっちが大事?】への応援コメント
おおー、面白い企画ですね!私も参加してみます!
◇ ◇ ◇
──どちらを選んでもダメだ。
仕事を選べば、「あたしって、仕事以下なんだ。あ、そう」と、別れを切り出されるかもしれない。
彼女を選んだとしても、彼女を幸せにするために働かなければ二人でのハピフル生活ができず、後々「あたしのために働かないってどういうこと?」ととやかく言われるかもしれない。
ボクは彼女を不幸にはしたくない。なぜなら彼女を愛しているからだ。
なら答えは簡単だろう。二つとも不正解であるならば、新しい正解を作り出す。
目の前にあるのが塀ならば乗り越え、行き止まりならばブチ破る‼︎
「ねぇ、どうなの⁉︎」
「二人でYouTuberを始めよう‼︎」
「はい⁉︎」
「カップルでYouTuberをするんだよ。今だってそういうカップルは大勢いるし、これなら様々な企画を通してデートしたりイチャイチャできる! さらに収益化までになれば、豪勢な生活だってできる!」
完璧なる回答。
そう、ボクは新たな答えを生み出したのだ。
ボクの発想力はこれだけじゃ終わらない。これからも数多の斬新な企画を発明し、二人で長者番付に載るんだ。
あぁ、夢が膨らむ──
「さぁ、一緒に始めよう!」
「いや、無理。その答えはないわ」
「……え」
こうして、ボクは一人でYouTuberを始めたのだった。
「──というわけで、現在、彼女募集中! 高評価、チャンネル登録よろしくお願いします!」
編集済
問①【あたしと仕事、どっちが大事?】への応援コメント
初めまして、くまで企画と申します。
とても素敵な企画だったので投下させていただきます。
可能でしたら明日、問題文含めて
自分の短編集にも載せさせていただきたいなと。
最初ギャグのつもりだったんですけど…
どうぞよろしくお願いいたします。
🐻・🐻以下本文🐻・🐻
ボクはカッと目を見開いた。
「あぶないっ!!!」
「キャッ――!?」
ボクは彼女に覆いかぶさるように、彼女の前で両手を大きく広げた。
そして、背中にとてつもない衝撃を受けたかのように、身体をのけぞらせて、地面に膝をつく。だが、衝撃は一度だけではない。二度、三度と続く。
「ぐあっ!」
「関川君!?」
彼女は顔面蒼白になりながら、床にうずくまるボクの肩に手を置こうとする。
「止めるんだ!」
ボクのあまりにも鋭い怒声に彼女は手を引っ込める。
「――すまない……怖がらせるつもりは、なかった。震えているのかい? ……だい、じょうぶ……どうやらスナイパーは消えたようだ」
ボクは肩で荒々しく息をしながら、彼女をできるだけ落ち着かせる。
「ボクはキミがなにより大切なんだ……そう、こうして命を狙われているキミのためなら、いくらでも身体を投げ出せるくらいに……」
「関川君……」
「どうか、幸せになってくれよ――」
そして、ボクは意識を手放した。
・・・
ボクは白い部屋の中にいる。壁もベッドも机も白い。
頑丈な扉には外から鍵が掛けられている。ボクの担当医は仕事とプライベートによるノイローゼだと話しているが、ボクにはよくわからなかった。
ボクは人生の分かれ道に立っていた。
右に曲がれば会社への道、左に曲がれば彼女の自宅。
『ねぇ、関川君、ここでハッキリさせて。あたしと仕事、どっちが大事なのよ?』
無茶な二択だ……答えはどっちも大事に決まってる。
ちなみに真ん中にあるのは塀、行き止まり。
――だった。
なのに、ボクは今、高い塀の中にいる。
🐻🖖
問①【あたしと仕事、どっちが大事?】への応援コメント
☆☆☆ 愛宕 ☆☆☆
僕は仕事を選んだ。
彼女の我儘は今に始まったことじゃない。それに、彼女は僕の仕事の大変さを十分に理解していた。だから、いつものように仕事の後で彼女の部屋へ寄れば必ず許してくれた。どんなに遅い時間でもドアを開けてリビングを覗いたら、彼女はパジャマ姿で僕を待っていてくれた――。
タイトル『二択探偵フタヒロ』
(https://kakuyomu.jp/works/16816452219638120621)
参加します。
宜しくお願いします☆
問①【あたしと仕事、どっちが大事?】への応援コメント
初参加です。よろしくお願いします。
「……ウッ、オッ、オゲェ~、ゲロロロ」
「そうだ、全部吐いちまったほうが楽になる。思いっきり吐いて楽になれ」
「グッ、グッ、ゲロゲロノゲ~」
「なあ、関川よ。女なんて星の数ほどいるって」
「酒だっ! 酒を持ってこい! この街の酒を全部飲み干したるッ!」
「ヤケを起こすなよ。フラレて良かったんだって。『あたしと仕事、どっちが大事なのよ?』なんて迫る女は面倒なだけだぞ」
「決めた! ボクはこれから仕事に生きる。そして見返してやるんだ」
「そうだよ。男は仕事だ。仕事に生きてこそ男だ。悔しさはすべて仕事にぶつけろ」
「おお、心の友よ」
以上の顛末こそ、後に“経済界の今太閤”と称せられる関川会長が好んで話す若き日のエピソードの触りの一部である。
編集済
問①【あたしと仕事、どっちが大事?】への応援コメント
🍸🍸🍸🍸🍸
「ねぇ、関川君、ここでハッキリさせて。あたしと仕事、どっちが大事なのよ?」
毅然とした態度であたしは言った。覚悟を持って。往来のど真ん中だが気にしてる場合じゃない。これは関川君とあたしのためなのだ。
まだ薄暗い早朝の往来には人が疎らで、目立つあたしたちを横目に避けて通り過ぎる姿が目端に映った。
「もちろんキミに決まってるさ、でもね……」
「でも、はナシ。よく考えて答えてよね、返答次第じゃあたしにも考えがあるから」
即答してくれる優しい関川君。分かってる。貴方ならそう答えるよね。仕事だって大事だわ、それは分かってるの。
あたしだって本当はこんな質問ナンセンスだと思ってる。
そもそも恋人と仕事を天秤にかけるのがおかしい。自分で言ったことだけど、間違ってるでしょ。比べるものじゃ無い。
そうは思うけど、デートの度に仕事が入ってキャンセル。そんな事を何回も繰り返していればそんなセリフだって出て来る。
仕事だから仕方ない、年上の私がしっかり支えてあげなくちゃ。我儘を言ったって困らせるだけ。私から告白したんだし、そう思って何度も自分を抑えてきた。
でも、付き合って半年、こうも毎回仕事に邪魔されると我慢の限界。
もうあたしは譲らない。白い壁を背に立つ関川君をじっと見据える。腕組みして関川君の答えを待つのだ。指先で二の腕をトントン叩き、苛立ちも演出してみせる。
あたしの威圧感に身じろぐ関川君が可愛い。心苦しくはある。けど、仕方ないのよ。
「さぁ、関川君。仕事とあたし、どっちを選ぶの?」
ダメ押しで迫ってみる。さあ、どうするの? 早く決めてちょうだい!
沈黙の時間が流れる。
ふぅっと溜息を吐く関川君。緊張するあたし。
「もういいよ、分かった。終わりにしよう」
そう言って関川君は右の道、会社へと歩き出す。
緊張の糸は切れた。
あたしはそれに従い黙ってついて行く。
ぶつぶつと何事かを呟きながら進む関川君。
やがてそびえ立つビルが見えてくる。
そして関川君とあたしはその建物へと入った。
入り口を通り抜け上階に上がると、個別に間仕切られたテーブルと椅子が並ぶフロアに到着する。
その一角に関川君は座った。自販機でコーヒーを二つ買い、あたしは関川君の向かいに座りコーヒーを差し出しながら口を開く。
「いやあ、やっぱりあのセリフは無いわね。一度は言ってみたかったセリフではあるけど、やっぱり仕事と恋人比べさせちゃダメだって思う。比べた時点で自分が惨めになるし、相当我慢の限界で切迫した状況に追い詰められないと出ないセリフだと思うの。そうなる前に話し合いするべきだし、言いたい事ははっきりと言わないとダメだと思うわ」
「うん。キミの意見には概ね賛成だ。でも、もしもどうしても話し合ったり出来なくてそういう状況に陥った場合のサンプルは必要だと思うんだ。求められているのは、そこからどうやって面白い展開に持っていくかだからね。時間、場所、性格設定など無数にパターンはある。今回はしっかり者でちょっと重たい系年上ツンデレ彼女というシュチュエーションだったから、次はヤンデレ妹系年下彼女でやってみよう。サンプルは多いほど良い」
彼が描くのは『恋愛シュチュエーション研究所』という漫画。
あたしは彼の担当編集者にして十年来のパートナーだ。作品のための取材や資料集め、実際に演じての構図や状況検証など、より良いものにするための協力は惜しまない。
あたしは彼の作品を含めて、彼の全てを愛している。
「……本当、関川君て研究熱心よね」
あたしと付き合っててそんな心配は無いんだけどね。
そう思ったものの、彼との100回目の検証に付き合った頃には、あのセリフが本気で喉から出そうになったのだった。
やはり、比べるまでもなく、無条件で仕事より恋人であって欲しい。
現実でそこからの面白い展開なんて、求めてないから。
【編集長、これでいいですか?】——END
🍸🍸🍸🍸🍸
参加させていただきます、よろしくお願いします。
迷いましたが全文載せることにしました。
自分の方でも【関川さんと遊ぼう】という作品で公開致しました。
一言下さるという方がいらっしゃいましたら遊びに来て頂けると嬉しいです。
問①【あたしと仕事、どっちが大事?】への応援コメント
いよいよ始動ですね!参加させて頂きます!
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関川君は目の前にある塀を見つめている……ふりをしているが、実際はニューロンと呼ばれる神経細胞が電子回路のようなネットワーク情報の伝達を始めている。
ここで言う電子回路は、ニューロン同士を接続するシナプスのことだ。経験したり学習したりすることで、変化し続けるという特性だ。
感情は約20種類の脳内麻薬で決まってしまう。ドーパミン、ノルアドレナリン、セロトニン、エンドルフィンなどの内因性オピオイドが脳に作用することによって生じる。この分泌をコントロールできれば、どう返答するべきか簡単だろう。
だが、今の仮想プログラムでは処理が出来ないようだった。
「ねぇ、関川君? 聞いてる?」
私はフリーズする関川君(仮)を小突いたが、……完全に動作が止まってしまったようだ。反応が無い。
「うーん。今回もダメかぁ」
両手を胸の前で合わせ「イニシャライズ」と言った。
周囲の昭和感溢れる風景は消え去り、広く真っ白い空間が現れた。
そこには、関川君(仮)と私だけだ。
開けた白い空間は重力も無く、二人はゆっくりと中空を漂い始めた。
私は腕を組み、フリーズした関川君……もとい。自作の人型アンドロイドを尻目に思案する。
「何がいけないのかしら。この選択肢なら悩む事なく私を選ぶはずなのに」
宇宙ステーションの軌道に任せ、ふわふわと身体を寄せ合う白衣の美少女と美男子アンドロイド。
西暦2080年。
天才と言われ、来年には14才で博士号を取得する予定の宇宙生まれの少女。
自身の理想を詰め込んだアンドロイドを鋭意製作中である。
「そうだ! きっと名前が良くない!」
手をポンっと叩くと、新たな名前が閃めく。
「叶 良辰 局長のお名前をお借りしましょう」
そう。説明するまでも無いが、人類が宇宙で生活するようになり約五十年。様々な地球外生命体と接触し、友好的解決を導き続ける者。「早すぎる!人類にはまだ!」と言った非難を乗り越え、現在は外来生物管理局の最高地位に君臨する漢の中の漢!
「決まりね!名前を変更。かのう…よしたつ…っと」
入力を終えると、旧関川君(新叶良辰)は独りごとのように呟いた。
「……キャノン・グッドエレクチオン」
「え? 何?」
ボソボソと言っている内容を要約すると。
『辰⇒立⇒勃』らしい。
私はもう一度「イニシャライズ」と唱えた。
苦難の末、翌年には私が理想とするアンドロイドが完成するのであったのだが……それはまた別のお話。
END
作品タイトル:『私の彼氏はアンドロイド』
アンドロイド:???(関川&叶 アウト)
ヒロイン:天才美少女(13才)
編集済
問①【あたしと仕事、どっちが大事?】への応援コメント
そりゃあ、曲がると言えば右、右しかないだろ?
カクヨム界きってのダンディーと言われるこのオレだもの。
by「右曲がりのダンディー」/ダンディー関川
……ああ、つい、うっかり……年がバレてる……www
問①【あたしと仕事、どっちが大事?】への応援コメント
初参加です!よろしくお願いします♡
🌰🌰🌰🌰🌰
「や、やだなあ。きみに決まってるじゃないかっ!でもね」
「でもねはいらんッ!!」
あかん、二子ちゃんの言葉が雄々しさを増してきた。腕組みトントンは、彼女の中の阿修羅召喚の合図でもある。ただ今ボクのピンチ度絶賛上昇中!
「ボクにはきみが必要だけど、仕事もやっぱり必要なんだよう!
きみだって、いくらきみを愛してても無職ニート男なんて嫌だろう?
仕事がないと、ボクはきみのお荷物になってしまう…いや、ヒモだ。荷物ですらないじゃん」
「正論言うなあ!熱意の傾け方が違うっちゅーねん!!」
「きみはボクにとってのハンバーグだ!でも、ハンバーグにはライスが必要なんだよ!
わかるだろ?つまり、両方必要なんだよ!」
「私はパン派だー!しかもその言い分だと、仕事は毎日・あたしは月一くらいでいいことになっちまうだろがーッ!」
やむを得ない。刻々と迫る出社タイム。覚悟を決めるときが来たようだ。
「きみが毎日、の方がいい。きみが週七、仕事は週五。つまり、これからは僕のために、毎朝味噌汁を」
「パン派と言っとるだろがー!!
それになんかいい感じの話でまとめようとしてるけどね、関川君には、あたしよりも仕事よりも一番大事なものがあるでしょ
……その存在に、あたしが気づいていないとでも?」
「な、なに!?」「これを見るがいい」
二子ちゃんが差し出したスマホ――の画面いっぱいに、美少女のまぶしい笑顔。
「こ、これは!まさか、『ミラクルスイーツ♡栗かのこ』の限定壁紙じゃねえかっ!?円盤購入者100人にしか当たらないと伝説の…!!」
「ほう、よくご存じで。さすがハンドルネーム『かのラブ一番』を名乗るだけはあるな!」
「なぜ知っているー!!」
詰んだ。僕は両ひざを地につけてむせび泣いた。戦いに、僕は負けたんだ。
「最後に、聞かせてくれ…その壁紙は、いったい…?」
「ハンドルネーム、『関イチ』。それがあたしの二つ名だ」
「関イチ…関イチだと!かのラブを争う、ボクの最大のライバルじゃねえかー!!」
「この名に込めた、あたしの思いを見抜けなかったんだ。潔く負けを認めるがいい」
「嘘つけー!!お前の方がよっぽど沼ってるじゃねえかーッ!!」
「かのこはあたしにとっちゃ三時のおやつみたいなもんさ!一番は、とっくに決まってたのに……バカだね、あんた……」
その後、ボクと彼女は仲良く「かのラブ夫婦」としてかのラブな毎日を送ることになりました。
彼女にとっての一番はボクで、かのこは三番。二番に君臨する某乙ゲーイケメンキャラに給料を注ぎ込むことになるのは、また別のお話。
🌰🌰🌰🌰🌰
『彼女が一番・仕事は二番、三時のおやつは栗かのこ』<終>
編集済
問①【あたしと仕事、どっちが大事?】への応援コメント
🌸
僕はため息をつき、一呼吸おいてから思いの丈をぶちまけた。
https://kakuyomu.jp/works/16816452219170939051
問①【あたしと仕事、どっちが大事?】への応援コメント
「ハッ──夢か!」
なんとも返答に困る究極の二択を迫られてしまったが、夢でよかった。いや、例え困ってもいいから、一度はそんな選択を迫られてみたい。
だって俺、彼女いないからな。それに……
「いやいや。いつまでも夢のことなんて考えるのはよそう。それより、今日もハローワーク行かないと。仕事、見つかるといいな」
問①【あたしと仕事、どっちが大事?】への応援コメント
「キミだよ! よし、僕は明日から仕事を辞めてるから、代わりにキミが働いてくれ。僕を一生養ってくれよ、頼んだぞ……ぐえっ!?」
※彼女から顔面に鉄拳を食らいました(^_^;)
編集済
問①【あたしと仕事、どっちが大事?】への応援コメント
初チャレンジです! これからよろしくお願いいたします!
いやはや難しいですね(^^;
よろしければ覗いてみてください。
💐💐💐
自作『ハーフ&ハーフ参加作品集』の中で答えを掲載していく予定です。
下記URLに答えの部分だけ掲載しております。
https://kakuyomu.jp/works/16816452219634382982/episodes/16816452219634550738
番外編でもう一つ掲載しました
当初あがっていた、某ランド編の方の答えです。
https://kakuyomu.jp/works/16816452219634382982/episodes/16816452219733299063
編集済
問①【あたしと仕事、どっちが大事?】への応援コメント
🍏🍏🍏
ボクは彼女の部屋に着くなり、そっとその白い首すじに触れた。温かく滑らかな皮膚。彼女がふっとほほえんだ。もちろんボクも笑顔を返す。そして彼女を抱き寄せ、首のうしろ、その付け根にそっと触れた。身体をボクにあずけた彼女を抱いてベッドに移動する。
割れ物を扱うように寝かせて頬に触れた。先ほどの柔らかい笑みのまま眠っている。ボクの彼女はもう二度と動かない。ボクは行かなくちゃ。最期にキミに触れることができてよかった。キミは世界の一部ではなく、ボクの一部だったから。
この世界を終わらせる。それが会社からの司令だった。
「行ってきます」
またいつか。キミのぬくもりが絶えるまえに、終わらせてみせるから。
🍏🍏🍏
『無二の朝飯前』(終末SF・世界破滅の真相は指先一本の所業だった)
https://kakuyomu.jp/works/16816452219567055907
終末の朝、ショートショートを書いて、世界をショートするカラスの日常。「夜明け前」にて二つの世界の関係性を、各エピソードでカラスの所業を。
宜しければ御覧くださいませ♪
編集済
問①【あたしと仕事、どっちが大事?】への応援コメント
初めまして。初めましてがこれで大変失礼なのですが、参加させていただきました……
軽率に刃物を出してくる女の話をよく書いています。
長くなるのでURLに繋げました。
お目汚し失礼いたしました…
関川さまの小説、少しずつ楽しく読ませていただいています。これからも応援しています。
🐟
桜は中途半端に散って、僕は分かれ道に立っていた。
まっすぐ前に進めば会社へ、反対は彼女のアパートに続く。
「ね、関川くん答えて。佐奈と仕事、どっちが大事?」
簡素な部屋着姿の彼女・佐奈は、俯きがちに抑揚なく話す。
「もちろん佐奈ちゃんに決まってるよ。でもね……」
「でもはナシだよ。酷いよ関川くん……。よく考えて、ちゃんと佐奈の目を見て答えて」
プアーと気の抜けた警笛が響いた。すぐ先を曲がると西武線の駅があって、ホームに電車が滑り込む。
「……僕が働くのは佐奈ちゃんのためでもあるんだよ」
「答えになってない!!!」
彼女は急に大声で叫んで、すぐ恥じるように俯いた。左手の小指の爪を噛みはじめる。背の低や体の細さも相まって、まるで小さな子供のように見えた。
「……佐奈と仕事、どっち選ぶの…………」
染めていないロングヘアが車道を背に、青空と朝日をキラキラ弾いた。
「きっ、大事なのはきみだよ!」
僕は彼女の肩を両手で掴んで、強く抱きしめた。気づかれないようチラリと腕時計を見る。7時10分。長話をせず電車に乗れば、始業時間に間に合う。
始業前に済ますつもりだった仕事はできなくなってしまった。最悪駅から会社まではタクシーでもいい。
この時間の駅前は特に人が多い。
大人は大体見えないふりが上手いが、短パンにブレザーの制服の小学生たちは、嬉しそうに至近距離で僕らを眺めた。
結婚だ!変態だ!パジャマ女だ!など騒がしい。朝から元気だな……と一瞬現実から意識が遠ざかる。
彼女は腕の中で、ほう、と息を漏らすように吐いた。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054934722897/episodes/16816452219722030523
編集済
問①【あたしと仕事、どっちが大事?】への応援コメント
🐰🐰いすみ 静江🐰🐰
『Iカップひなぎくの育児にぱにっと』
https://kakuyomu.jp/works/16816452219720071974
「I01 プロローグ」
https://kakuyomu.jp/works/16816452219720071974/episodes/16816452219720086163
長文になるため、リンク先でご覧いただければ幸いです。
「I02 私と仕事、どっちが大事なの」
https://kakuyomu.jp/works/16816452219720071974/episodes/16816452219720123031
俺達は、黒樹(くろき)の家が見えるバス停まで来ていた。
はっと外の空気と触れると、風が夕暮れを知らせる。
その時、俺は人生の分かれ道に立っていた。
この坂を登れば、教会を改築したアトリエデイジー。
このまま、真っ直ぐ行けば、古民家を改修した我が家だ。
勿論、このバス停を突っ切れば、温泉ざぶーんだ。
アトリエは、ひなぎくの体調に合わせて午後五時には終わらせるようにしている。
だが、今日は明日の企画展のリーフレットがまだ完成していない。
明日になれば、ひなぎくは慌ててしまうだろう。
「ねえ、あなた。今、はっきりさせて欲しいわ。私とアトリエデイジーのお仕事、どっちが大切なのよ」
かー。
ひなぎくは、また無茶な二択を迫って来た。
答えは、どっちも同じ位に決まっているだろう。
けれども、ときとして女性は残酷な二択を突き付けて来る。
「勿論、ひなぎくに決まってるさ。でもね……」
「でも? いつもの言い訳は通じないわ。よく考えてね。お返事次第で私にも考えがあるわよ」
俺が働くのはひなぎくのためでもあるんだよ、という答えは門前払いだな。
彼女は腕組みして僕の選択を待っている。
指先で細い腕をトントン叩きながらだ。
僕にとってもは本当にどっちも大切だけれども、二つの道は歩けない。
できたら、妖怪だ。
ひなぎくオンリーユー。
お仕事バリバリミー。
「さあ、あなた。どっちを選ぶのかしら」
◇◇◇
俺が答えるまでもなかった。
「大好きよ! 愛しているわ……」
「おいおい……」
ひなぎくが俺の首にぶら下がって仕方がない。
「さあ、私達には待っている人がいるの」
彼女は勿論、落ち葉の少ない古民家の我が家へと足を向ける。
俺は、心を鬼にした。
まさかの、背中合わせだ。
「それを食べさせるのが、俺の仕事なんじゃもん」
右足で小石を蹴った。
ちょっと痛かったのは、アラフィフだから?
違う、違う。
「分かったわ。お夕飯ができたら呼びに行くわね。一緒にお食事はいたしましょう」
「それで……。いいのか?」
俺が蓄えた口元の髭がひやっとした。
「帰ったら、静花ちゃんへのキスはなーし」
「ええ?」
「私がするの。あなたにするの。キスは、あなただけなの」
あ、まずい。
これは、おねだりモードだ。
「そ、そうだな。それは了解した。早速、仕事をして帰宅することを約束するよ」
「まあ、素直ね」
Iカップを揺らして、手を小さく振るひなぎくを三度は、振り返った。
本当は、天使なのか魔女なのか。
少なくとも惚れ薬は作れるらしい……。
「明日もこれかよ」
問①【あたしと仕事、どっちが大事?】への応援コメント
💕💕💕💕💕
心の底ではわかってる。こんな質問はナンセンスだって。
それにもし、ここで彼を怒らせたら私、一生立ち直れないかもしれない。
だって関川君は私の厳しい条件をクリアした稀有な存在だもの。高学歴、高身長、語学堪能で年収2000万以上、相手に尽くすタイプ。そして何より、彼でなければダメな理由が私にはある。
――だけど、私の欲求はとどまることを知らない。完全に独り占めしたい。職場の若いスタッフには絶対に取られたくない。そんな不安から、思わず「残酷な二択」を口に出してしまっていた。
「あのさ、トロちゃん、落ち着いて聞いてほしいんだ。今は社運をかけたプロジェクトの正念場で――」
「でも関川君、AV男優じゃない! それも薔薇専の。収録以外に緊急性ある?」
「えーと……まあそうなんだけどさ……」
「もちろんそれも含めて関川君だということはわかってる。企画が大事だってことも。私だってあなたの作品はすべて観てきたもん。特に『二つの玉を尋ねて』は子孫に語り継ぐべき傑作だったし――」
「ちょ、ちょっとトロちゃん、声が大きいってば!」
しまった! 私としたことが、つい熱くなってしまった。けどあの作品で私はこの人が本物だと悟ったの。白く美しい背中をこわばらせ、のけぞりながら全力で愛に応える姿、そして
「あの関川君のセリフが私の心に刺さって抜けないの。甘い声で『全部、ここから全部僕の中に出しきってください』ってこうやって相手男優の玉を手にしながら――」
「ここで演じないで恥ずかしいから! 僕たち周りから変な目で見られてるから!」
しまった! つい手が勝手に! だめだ落ち着け私! 久しぶりのデートだからって舞い上がり過ぎよトロ子! 関川君に甘えちゃダメ! 優しさを自分だけに向けてほしいなんて思っちゃダメなの。
「だ、だから理解はしてる。してるけどやっぱり複雑なの! まさか他の女じゃなく男に負けるとか、しかも完敗とか、私の中では納得できなくて」
「いや、決してそんな気は……」
「私わかってるの。周りの男優さんだってゆうけんさんだってみんな、あなたをメチャクチャにしたいって思ってるって! あなただって絶対そうされたいんじゃないかなって!」
「違う! トロちゃん、違うんだ! 僕が本当に大事なのは君だけなんだよ!」
「本当に?」
「本当だよ。僕は君しか愛せない」
「本当……なの? 信じていいの?」
「本当だよ! 今日帰ったら君にめちゃくちゃにしてほしい。僕がトロけるまで激しく!! 綺麗にしておくから!!!」
「本当? 期待していいの?」
「これまで僕が約束を破ったことがあるかい?」
「ううん、ない。困らせてごめんなさい。その言葉が聞きたかっただけなの」
「じゃあ、一度家まで送ってあげるから。打ち合わせが終わったらすぐに戻ってくるからね」
「はーい♡」
作品タイトル:『僕の彼女は二刀流』
主人公:関川 二尋
ヒロイン:toloco
問⑤【この服を着ろと?】への応援コメント
♪♪♪ 一帆 ♪♪♪
やっと、書き上げました。相変わらず遅いm(__)m
「似合う! 似合うよ、すっごくすてきフタヒロくん!!」
ユキが絶対に似合うと言いながらボクに着せた服。
それは、ぴちっとしたレザーの短いタイトスカート、ライダースジャケット。脛の毛は綺麗に脱毛され、白いソックスをはかされた。髪にはウィッグなるものをつけられている。
https://kakuyomu.jp/works/16816452219764931995
「人工知能は恋をするのか」