概要
風が止まった世界、二匹の空飛ぶ哺乳類。
ある日、世界中の風が止まりました。
以来、世界は少しずつ狂っていきました。
変わり果てた無風の世界で、コウモリの革命家ウィンディンベルクは羽ばたきます。
以来、世界は少しずつ狂っていきました。
変わり果てた無風の世界で、コウモリの革命家ウィンディンベルクは羽ばたきます。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!生き苦しい世界を変えた小さな一匹
コウモリが世界最速を叩き出したなんて知りませんでした。
風がやんだ世界の変容を興味深く読んでいたら、突然流れ変わったな、と。そこから先はまさしくディストピア。動物達の未来にどんどん目が離せなくなりました。
風がやんだ理由、彼らが知恵を持つ理由もきちんと物語の中で解き明かされていきます。
アントニオと仲良くなっていく過程が微笑ましい。
クライマックスまでハラハラと一気に駆け抜けることができました。
作者さんの書く作品はハズレなしなのですか?
読切『青と月夜の永遠譚』でもそうでしたが壮大な物語だけど終わりは長く尾を引きすぎず短く簡潔に、あっさりと終わらせてくれます。
でもだからこそすっきり…続きを読む - ★★★ Excellent!!!ラストシーンに涙
“動物たち”に会話をさせながら、メルヒェンの枠組みのみならず、ポスト・アポカリプスの世界観を描いた作品。演説調の文章に始まり、ファンタジーに着地しますが、個々のキャラクターの魅力のほか、小気味良く進む会話劇は大変読みやすく、ストーリーもまとまっていて、お金を払って一冊買いたいくらいでした。少々ヒューマニスティックな作品なので、好き嫌いが分かれるとしたらそこだとも思いましたが、自分にはドンピシャでした!
個人的には、幼少の頃に触れたナムコの『風のクロノア』やスクエニの『FFCCエコーズ』を思い出したけれど、このベタな展開には弱く、グッと来るものがあります。アントニオが好きすぎて…!