概要
青い空を残すために 残された者ができること
今年で喜寿を迎える爺ちゃんは、ある日、自分の歌声を重ね合わせて合唱にしてほしいと頼んできた。その奇抜なお願いは、爺ちゃんにとって遠くて近い、八月のあの暑い日の想いに繋がっていた。歌声となって紡がれるものを確かめる中で、僕は爺ちゃんの心を垣間見ていく。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!方言バトル企画入賞レビュー「偽善と偽悪」
第二次世界大戦末期、長崎と広島に落とされた原爆。
その悲劇を繰り返さぬよう始まった反核運動の最中に生まれた歌。
それが『青い空は』なのです。
お爺ちゃんの戦争体験記に交えて流れ続ける名曲はどこまでも悲しく重いものでした。どこかユーモラスな長崎弁をもってしても……いやだからこそ余計に際立って、当時の悲劇とそれが日本に刻んだ爪痕がどれほどに深いものか生々しく伝わってきました。
どんなに祈った所で、世界から戦争はなくなったりしない。
だからといって諦めてはならない。かといって平和の為に暴力をふるってもならない。
偽物の正義と「決めつけられた悪」がはびこる現実に、果たして本当の平和…続きを読む