見て!見て!!ただファンが主張してるのを見て!

 これはもっと読まれて、もっと評価されないとおかしい!ってイチ読者の私が憤慨してしまうくらいには面白い作品です。


 物語の中心人物となる三人組は、互いに謎が多いです。
 語り部になることが多い翔なんかは自分のことですら分かってないです。彼は常識はあるんですけど、過去の記憶の一部がすっぽり抜けてます。

 そんな翔が出会った二人は、記憶のない翔以上に変な奴らでした。
 殺し屋である立花に、何故か立花の事務所で生活している様子の子供、ミナ。ミナはペラペラと流暢な英語で喋ります。
 翔は二人を(なんだコイツ…。)と思いながら、一緒に生活していきます。

 ミナの台詞の英文を見て、苦手意識を覚える人も多いかもしれません。
 私も英語は得意ではないので、その気持ちはよく分かります。主人公っぽい立ち位置の翔でさえ聞き取れてなかったり、分かってなかったりします。
 でも大丈夫。
 立花が日本語に訳してくれるし、読み進めるうちに英文は減ってきます。

 だから途中で読み進めるのをどうかやめないで…!


 この作品の最も魅力的なところは立花・ミナ・翔の三人の、徐々にあきらかになってくる人間性と過去、そして変わってくる彼らの距離感です。
 その過程が丁寧に丁寧に、この作品では描かれています。
 加えて完結されているので、安心して最後まで読むことができますよ!

 ダークな世界観だからこそ、引き立つ深さ。そこに垣間見える三人の日常。

 是非たくさんの人に読んでもらいたい作品です!
 

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