塔の諸島の糸織り乙女 ~転生チートはないけど刺繍魔術でスローライフします!~

作者 ねずみ

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★★★ Excellent!!!

主人公のスサーナちゃんは異世界転生しちゃった22歳の記憶持ちの女の子。
すごく前向き、好奇心旺盛、世話焼きで、しっかりしてるつもりなのに鈍くて、抜けてて、本人は知らないだけで色々な秘密を抱えていそうなミステリアスな魅力もあり、子供らしい無邪気さと元大人の知識の織り成すアンバランスさ、子猫的な可愛さもありで、目が離せません。

そんな彼女ですが、割といろんな危機に晒されてますね。
本人が呑気なのと、周りに守られてたりで、深刻な感じは薄れてるのですが、さてさて、今後はどんな事件が待っているのでしょうか??

緩急、シリアスとコミカルのバランスが絶妙で、丁寧に描かれた世界が楽しめるオススメ作品です。

★★★ Excellent!!!

異世界転生物なのですが即座に無双せず(できない)、主人公が標準的な子供の育ち方をしていき、作中世界への理解を深めていく過程が丁寧です。この世界で暮らしてみたいと思うほどディテールが素敵です。
主人公の知識と作中世界の常識とのズレが時にチートにも、また逆に危機を招くのにも働くだけでなく、作中世界の小道具をよりイメージしやすくする描写に一役買っていて上手いなーと感心しています。
作中ヒロインがモノローグに出す「ゲド戦記」「ダウントン・アビー」の他にも「大草原の小さな家」「赤毛のアン」が好きな人にはオススメです。バリバリバトルしたり一攫千金の異世界もいいですが、スローライフならコレです。

★★★ Excellent!!!

世界観とキャラクターの描写が丁寧で読者を惹き込んで行く魅力があります。
我が道を行く作家さんは世の中多いと思いますが、やはり読者がいるという事を忘れてはいけないと再確認しました。
最初からキャラクターがガンガン進めていったり、何もかも明らかにしていくような作風ではなく、ゆっくりと丁寧に積み上げていく物語です。
わたしはこういうスロースタートな作風が好きなんですよね。

作品単体でなら転生チート主人公がガンガン薙ぎ払う爽快な作品も好きな物はありますが、作風としては最初からインパクト重視で攻めるわけでなく、この『塔の諸島の糸織り乙女』のように大切に積み上げていくものを応援したいです。

商業作品であれば最初から売れる作品が重視されるでしょうけれども、小説投稿サイトであれば積み上げたものの完成度の高さで評価されて欲しいと思います。

そんなわけで、もっと先が知りたい!完結まで応援しています♪

★★★ Excellent!!!

めっちゃ読みやすいです。文章がよみやすいということは文章構成が巧みで、描写を的確に絞っていて、いかに読者を作品世界に引き込もうか?と練られた文章です。序章にいくつもの読者を引き込むためのフックがあって、あれよあれよと作品世界へ誘われ、一話がすごく短いのですらすら読めていきます。

世界観もすごくこだわりを感じ、主人公の唯一のチートである刺繍が世界の秘部と密接に関わってきてこれからがすごく楽しみです

★★★ Excellent!!!

大人のために、大人の書き手が子供を書くと、子供がちょっと大人びるのはふつうのこと。

誰かが考える異世界は、今その人がいる場所を基点として構築されるのだから、現代日本が垣間見えるのは普通のこと。

それを避けられないならとをいっそ舞台設定として取り込んだ転生物ですが、それによってできるようになった横紙やぶりをしないために、かえって描かれる世界に重層感が生まれています。

夜の花の香や市場の食べ物、ただの子分ではない友人と家人。子供の視点から見えるものが、周到に張り巡らされた伏線に導かれながら躍動します。

伏線はいつか表に出るのでしょうか。水脈は地表に出ないからこそ持てる価値もある、としてこのまま進むのでしょうか。

先が気になりつつも、好きな散歩道に足が逸れるように、もう一度読み返してしまう、そんな小説です。

★★★ Excellent!!!

ちいさくて少し利口な女の子が色々な人と出会って自分のやりたいことを見つけていく、というかなり王道な物語です。
チートもスキルもモテモテも無いですが、スサーナから見える世界は、全てが輝いていて新鮮で、時々世知辛さを噛みしめながら両足で恐る恐る歩いていく様は、彼女と手を繋いでこの世界を歩いているようです。
所謂「異世界転生モノ」がもつサクサク感は皆無ですが、子供のうちは何をするにも大冒険であることを思い出させてくれる話です。

読んでください。