ゆっくりと進むふたりの時間

大学生の「師匠」と高校生の「僕」が向かい合い将棋を指すだけ。
そう書いてしまえば何でもない、物語にすらならないと思える。
穏やかなふたりの時間は、そこに流れ、留まらず、流れる。
互いに対する思いを、慈しみ、愛おしみ、育てる。
他愛ないお喋りと思考の交換が、どこに辿りつくのか、通り過ぎるのか。
和みや癒やしだけではない、優しくも芯をもった物語です。

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