人を助けるとは。人に助けられるとは。異世界で行う社会実験的物語

「それでも俺は、人のために働きたい」
そう語って憚らない主人公が、事故とは言え、自身の及ばぬ結果となり、「やり直したい」と強く望む。

異世界転生の結果、主人公には代償としてレベル上げと敵を多く倒すことが求められる。
主人公は人を守れると解釈してそれに臨むが、「祓い屋」という力を付与されたことで、かつての人助けとは実は違うものになったと個人的に考えられる。
と言うのも、祓い屋という語からも分かるように、他者が負傷もしくは状態異常とも言うべき症状があるのを前提とする。

すなわち、お人好しであった彼は、相手の様子の如何を問わず、人を助けてきたが、転生によって「結界と浄化」という類似点はあれど、異なる文化圏において別なベクトルを得たのである。

多くの人を救う事で、彼の未練が解消されるのか、そしてその時、彼はどうなるのか。
上記の考察が全く的を射ていなくとも、興味深い展開が続くであろう事は、間違いないはずだ。

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