檻の中の夢

作者

45

16人が評価しました

★で称える

レビューを書く

★★★ Excellent!!!

夢を追う人間は、いつだって自分を裂く。

「やりたいこと」と「やるべきこと」が一致している人間なんてほとんどいない。大概の人間がその狭間で葛藤を繰り返す。

「なりたい自分」と「なるべき自分」の分裂は、誰しもが体験する。しかし、その決着をつけられる、つまりはどちらかを諦められる人間はほんの一握りだ。

この小説が多くの人間に突き刺さるのはそんな誰しも抱える分裂を美しい言葉で表現するからだろう。

「私」は「わたし」を殺してあげることができるのだろうか。そんなことを考えるのは、今の自分が弱気だからだろうか。


名作だ。心して読んでほしい。

★★★ Excellent!!!

この作品のタグは

『檻』『夢』『虐待』『歌』

です。
タグを組み合わせるとこのレビュータイトルになります。

誰もが一度は将来の夢を見ます。
でも、誰もが叶えられるわけではない。
叶えた人たちがテレビに映っている。叶えられなかった人たちがそれを見ている。
なんて皮肉なのだろう。
でも、皮肉でもなんでも、見なければ死んでしまうから。傷付きながら、毎日を繰り返すのでしょう。
地獄のような平凡の中で、もがき苦しみながら冷えたオムライスを食べる。

優先順位だけは、ギリギリのところで間違えないでいるのが、生きている証拠だ。


——実はこの作品は、もともと別の短編集に収録されていたのですが、私が「この作品素敵なのでカクコンに出してください!」と無茶なお願いして取り出して頂いたものなんです。
こんな非常識なお願い、普通しません。作品は作者のものだから。わかってます。それでも私がお願いせずにはいられなかったんです。読めばわかります。
どうかこの作品が、日の当たる場所へ行きますようにと願っております。

★★★ Excellent!!!

夢を叶えたじぶん。夢に向かって進むじぶん。夢に破れたじぶん。自由を謳歌していても、机に向かっていても、あるいは檻の内に囚われていても。それは自分自身の魂であり、どんな形であっても殺してしまっていいようなものではないのだと教えてくれます。

貴方にも諦めないといけない夢があるのなら、殺してしまわずに檻の中で夢を見させておきましょう。それが悪夢であったとしても、檻から解き放たれるまでのあなたの生きる糧になるのですから。