『蒼血の迷宮狂い』狂いです!

シリアス基調ながらもコメディがしっかりある(ありすぎる)、現代ダンジョン・異能バトルもののストーリー・ギャグ冒険譚。
主人公・藤堂月彦は重度のスリル中毒者。スリルを求めてダンジョンに潜ります。

覚悟完了系主人公が好きな方に特にお薦めです。覚悟完了という極まった言葉さえ生温く思えるほどの、箍の外れた藤堂くんではありますが、そこが魅力。そしてそこが物語の主軸でありましょう。

主人公だけではなく、多彩な人物たちとその関係性も魅力的です。ヒロインしかり。ライバルしかり。

「異能バトルもの」と述べましたが、その能力(のバランス、描き方)が素晴らしい。凄い!さらにはネーミング・センス、名付けの才が光りまくっています。何だよ『ナスカの絵描き』って!センスありすぎだろ!

導入が素晴らしく、各エピソードが「短い」ので、「ぐいぐい」読み進めてみて下さい。「短い」などと言いましたが、その短さの中で読んで「引っ掛かる」ものがある、読み応えがあるのがこの作品の素晴らしく、凄いところだと思います。(異論は当然あるでしょう。)


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以下はネタバレにあたりますので、ご注意下さい。あえてネタバレありにもしていませんので再度申し上げます。スクロールご注意下さい。
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レビュー・タイトルを「あま〜〜い!」にしようかと思ったほど、吐くほどに甘いラブコメディがこの作品の側面で、読みどころです。いや本筋なのかも?
それを各エピソードに対するコメントで気付かされることも度々。
藤堂くん、甲斐甲斐しいな。


タグどおり「いずれ主人公最強」ストーリーですが、TUEEEものではありません。(そう言い切るほどには自信がありませんが。)
主人公はスリルを求めているので、相容れないものなのでしょう。
「そこに飛び込む?!」という主人公の狂気っぷり、主人公だけではなく「人間やめてる」人物たちの絡み合い……どうなるのこれ?!


作品の世界観自体を壊しかねない、破壊力抜群の最強コメディ・リリーフが凄いです。ああ、もう語彙が崩壊して……


最後に!同作者の『鍍金の楽園』もとても面白い!かつ『蒼血の迷宮狂い』途中?から登場する面々の物語(と言って良いですよね?これはこれ、それはそれとか言いませんよね?作者さん!)ですので、こちらも読むと『蒼血の迷宮狂い』はより楽しめること間違いなしです!

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