ショートホラー風のストーリーと縦軸にあたる主人公の変化に見ごたえあり。

いけすかない性格ながら、強力な能力を持つ主人公が、とある人物との出会いをきっかけにした心境の変化を描く。

アクションや主人公の個性的な言動も見どころだが、各エピソードの登場人物たちが、自らの過ちや行動の結果によって受けるショートホラーのような側面もあり、読む人を飽きさせない。

特に序盤の妖怪たちの陰にそっと現れるより不気味な影としての主人公の存在感が印象的。それに加えて、のちの展開や変化を含めると二度おいしい。

全体的な物語の雰囲気や要所要所の緊張感、不気味な場面も魅力の底上げに一役買っている。
読者に驚きと興奮を与える一作です。

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