家蜘蛛イチロー

当方、蜘蛛に好かれる人間です。
こんなふうに助けてくれる蜘蛛なら良いんですけどね。

だんだん大きくなっていく蜘蛛を怖いと思いながらも、何だか可愛いなとも思って読みました。
私は蜘蛛苦手ですけど、イチローなら一緒にいてもいいかなと思えます。

面白いお話でした！
他の作品も読ませていただきます

なんでしょう、動作のひとつひとつが可愛く思えますね。
私もこんなペット飼いたいな……なんて
家に時折出てくる蜘蛛を見ては思いを馳せることにいたします。

ああ、可愛い…。

突っ込み不在のまま、一匹の蜘蛛と老人の織り成す傍から見ればあまりにも不気味なホラーです。
しかしながらあまりにも不気味なはずの蜘蛛をやたら可愛がる老人の姿に、読んでいると不思議と愛嬌がある気もしてきます。
まるで世にも奇妙な物語やウルトラQにでもありそうな、少し不思議なお話をぜひ体感してみてはいかがでしょうか。

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（139文字）

　この短編は、徐々に成長していく違和感を上手く使っているなぁと感じます。
　特に蜘蛛の目に関する描写。小生は蜘蛛好きなのですが、明らかに「知っている蜘蛛とは異なるぞ」と思わされる描写が続きます。
　次第にその違和感は恐怖へと変わっていき、気づけばその恐怖は蜘蛛ではなく別の存在に向かうこととなるのですが……。
　ぜひ手に取って、読んでいただきたいです。
　何が一番狂っているのか、きっとお分かりいただけるかと。

　これ、最後はどうなってしまうんだろう。
　本作を読めば、そんなハラハラ感を読者は必ず抱くことになります。

　一人暮らしをしている七十歳のフミオ。彼はある日、一匹の家蜘蛛を発見する。もともと小さな虫が大好きだったフミオは、家蜘蛛にイチローと名前をつけて可愛がる。

　しかし、イチローはとっても元気だった。家にいる害虫の類を捕食し続け、ぐんぐん『彼』はある変化を遂げていく。

　フミオは可愛がっている様子だし、作品雰囲気もどこかほのぼのとしている。でも、イチローの内面はどういうものなのかわからない。

　だから最終的に、この話がどこへ向かうのかと予想がつきません。果たして、この平和な雰囲気は…続きを読む