概要
これはヒーローのいない物語
「15秒先の未来が視える」
神崎深夜はそんなイマイチ役に立たない異能力を生まれ持つ、少しコミュ障気味の高校生
そんな彼はある日突然、『悪魔憑き』と呼ばれる存在が起こす事件に巻き込まれてしまう。
契約者に超常の異能を与え、その対価に人間から代償を奪う存在“悪魔”
古来より黒魔術師達によって語り継がれていた彼らは、人々の欲望を糧に現代にも息づいていた。
友達のため、家族のため、そしてなにより大切な人のため
深夜は悪魔達との命がけの戦いに身を投じることを決意する。
全ては平穏なこの現在《イマ》を守るために。
故に、これはヒーローのいない物語。
人と悪魔の願いが紡ぐ異能力ダークファンタジーがここに開幕する。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!闇色が見えるダークファンタジー
ちょっと言い方は悪いかもですが、中二病的な設定がベースで、片目に特殊な力があるとか、悪魔の存在だとか、悪魔祓いだとか、全体的に黒い色が似合うという世界観です。そういうのが苦手な人には向かないけど、好きな人には猛烈に刺さるかと。
とにかく時間の表現が猛烈にうまい。
15秒先が見えているのと、それを生かしての攻防が随所にあるのですが、未来の風景なのか現在の風景なのか、読者に混乱させない見事な表現力。しかも結構違うパターンで表現されるので、同じ能力の活用なのに単調さもないという。
そしてそれを活用した頭脳戦が随所にあって、緊張感があって読めるシーンが満載。同級生とのやり取りも秀逸で、キャ…続きを読む