「神様のポイントカード」というユニークな題名に目を引かれます。主人公の純真な願いがとても素敵でした。誰かを思いやる気持ちや感謝の気持ちが前提にないと、ポイントは貯まらないのかなぁと思いました。悪行が増えてしまったらダメですもんね。切ない前半の一方で、後半の展開には心温まります。良い出来事=特典と考えるとワクワクもする、魅力的な物語でした。
タイトルに惹かれました。へえ、神様もポイントカード制度導入したんだ。読み始めてみると、しっとりとしたヒューマンドラマ。後半へ来て、あ、そういえばこれ、ポイントカードのお話だった!読み終えたあとは……もしかしたら、あれも神様のポイントカードでもらえた特典だったのかな、なんて。心にしまったポイントカードをそっと確認したくなります。え、自分はもう結構ポイント貯まっているはずなのに、特典もらえない?ポイントカードっていうのは、ポイントを貯めるために利用していたら本末転倒だと思いますよ。
神頼みでも良いんです。救われたい、みんなそう。人事なんてとっくに尽くしてる。ちょっと物悲しい雰囲気で始まる本作、主人公もそんな一人です。気持ちの整理をつけにきた思い出の神社で、不思議な巫女さんに声をかけられます。どうも、神様にもいろいろ事情があるようで、ヤキモキしていたようです……。主人公は救われたのでしょうか?救われていて欲しい、そう思います。いつか自分も、ポイントを貯めて救われたいから。ごめんなさい、不純です。神様巫女様、お願いします。ちゃんと毎年、参拝します。できるだけ。
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