物語を書いている人で、フィルムアート社を知らない者はいない
- ★★★ Excellent!!!
家やビルを建てるためには、必ず建築の技術を学ぶ必要がある。
同じように、漫画・アニメ・小説・映画に限らず、物語を創るためにはその基本の技術をまず学ぶ必要があります。
「自分の才能や感覚を頼りに書け」というのは、作家が自分の技術を他人に知られないようについた都合の良い嘘です。
つまり、物語を書くには何千年も前から研究されてきたシナリオ制作の技術を習得する必要があるわけで、このフィルムアート社はその技術を日本に輸入してくれる我々からしたら神様のような存在です。作家はみんなフィルムアート社の株を買わなければならないというのはこの世界の常識ですね。
なぜ輸入(つまり外国本翻訳)しなければならないのかというと、単純に日本はシナリオ理論について後進国だからです。東京工科大学などが構造理論として研究を進めてくれているだけで、ほとんどの日本人は「物語は感覚で書くもの」と信じて疑いません。だから日本の映画やドラマは世界的に見ると評価が低いのです。
建物を建てる時に、建築技術を学んだ者(ハリウッド)と、学んでない者(日本)の差は当たり前です。
物語先進国の研究を日本にいながら学べるのですから、本当にありがたいことだと思います。
物語の基礎を学ばずに物語を書くというのは、「設計図を引かずにビルや家を建てる」のと同じで、建てること自体はできるかもしれませんが、とても安心して購入できません。設計図をプロットに変えると理解しやすいでしょう。
人間の脳みそは皆同じように思考し、感じる。だからこそ、どう物語を作ればどう言う反応が起こせるかがわかるわけです。
1回目で語られている、物語には決まった形があるというのはそういうことで、これは物語という一定の形式に脳が反応して情報共有しやすいように人が進化したからです。つまり、生物学・脳科学の研究分野であり、日本人が思っているような芸術のうんちくではないわけです。
いいかげん日本は物語を芸術ではなく、「技術」と考え直して研究していかないと、どんどん外国の作品に負けてしまいます。アニメや漫画の脚本から、政治のプロパガンダまで応用可能な人類の基本的な技術です。先進国は昔からどこも研究しています。
それを無料公開というのは慈善事業もいいところだと思うので、ぜひご一読を。詳しい技術や根拠は実際に購入して学びましょう。