選択式会話の神様が微笑んでいる

　成績優秀、容姿端麗、スポーツ万能と女の子にモテル要素を多く兼ね備えた香川拓実には切実な悩みが一つあった。女の子とうまく話せないこと。初恋の少女に告白出来ずに振られてしまった影響で幼なじみの光以外の女の子とは全く話せなくなってしまっていた。
　先輩の生徒会長、藤崎に淡い恋心を抱いていたが、女の子と全く会話出来ない香川は遠くから先輩の綺麗な足を眺めているだけでいい。自分にそう言い聞かせていたが、藤崎から生徒会の会議に出席してほしいという要望に決意はすぐ消え去ってしまう。会議中に藤崎から意見を求められたものの何も言う事が出来ずに酷く落ち込んでしまう。
　傷心の下校中。親友の小林から鹿ノ島神宮に悩み事を相談すれば解決するという話を聞く。その場では神頼みでは何も解決しないと口にしたが藁にもすがる想い…続きを読む