うるう年の二月二十九日に結婚したおじいちゃんの結婚記念日にあったことが語られていきます。その後、主人公の事も語られるのですが……人生って人それぞれだなと感じました。どれが良くて、どれが悪いかなんてわからない。同じようにしてみても、同じにはならない。ちょっと切なくも感じますが、そんなの当たり前だなーと割り切れるような軽い語り口なのがとっても良かったです☆
古いアルバムでセピア色の写真をパラパラ眺めるような気分になる一作。クラシックな円満もあれば現代風の円満もある、両者の対比が面白い。
4年ごとのできごとを語るおじいさんがとても微笑ましかったです。人生を刻んでいく、その足音が聞こえる様で……。良いこともあれば、辛いこともあり、いつか誰しも人生に幕をおろす。最後の最後がまたよかったです。しみじみと考えさせられる作品でした!
おじいちゃんとおばあちゃんはうるう年の2月29日に結婚した。四年に一度しか結婚記念日がやってこなくてお祝いも四年に一度。そのかわり盛大にというはずが。人生いろいろあります。そして、孫の人生にも。それってもしかして、四年に一度のせいなの? と思いましたよ。
いや、実際そうなんですよ。2月29日が結婚記念日の、自分のおじいちゃんのお話です。4年に1回だから、豪華にやろうってお話。それを孫に「こんなことがあった」「あんなことがあった」って。孫=主人公=哲太さんは、それに憧れるようになるんですよね。そうして自分も結婚することになって、ここからが驚きでした。2月29日にそんな意味があったとは!びっくりしました。そして一つ賢くなりました。1500文字と短いですので、驚きの理由はご自分の目でお確かめください。
おじいちゃんたちは二月二十九日に結婚した。四年に一度のこの日、なんでこの日にしたのか?なるほど、と思わせてくれます。意外な展開もあります。ラストがよかったです。
約千五百文字の中に、物語が収められ、きちんと読ませてもらいました。ごくごく身近な情景、読後にほんわかした笑いが出る暖かな良品です。