俺がみたこの世界は、温もりと優しさと愛しさが溢れまくってるのかにゃあ?

 この世界を見つめ、男言葉で物語を語るのは、温々と暖かいラジエーターの上で丸まっている……、猫。

 空を見上げては天気のことを……。窓の外を見下ろしては、飼い主そっくりに着飾らされたワン公……、イヤ、ワン公そっくりの髪をした飼い主だったり。
 部屋の中に視線を移しては、朝寝坊中の自分のご主人のことに、想いを馳せたり。

 冷めた口調で、ご主人にダメだしをするものの、そこには、たくさんの愛情が混じっている。

 この物語の主人公が、その瞳に映す世界は限りなく広く、そこになにを想うのか、興味は尽きないことだろう。

 ただ、現在の興味は、自称かわいげがない『俺』が、待ち受けにするために向けられた、ご主人のスマホにドヤ顔をすること……だろうか?
 実に、ほのぼのとしていて、皆さまもきっと癒されると思う。

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