エピローグ

「さぁ! いよいよ結果発表のお時間です!」


「終にやってきましたな」


「そうですねー。いやーほんま、一時は神々真っ二つの大戦争ハルマゲドンになるかと言われましたがいい感じに落ち着いて、無事! 全競技終了できました! 結果もこちらにございます!」


「ほな、早速言ってみましょうか? もーーいいんじゃないです? こんなところで焦らされてもつらいだけでしょう?」


「いやいや、そこはほら、番組的な尺稼ぎせな……もういい? やれ? ……わかったわ。ほな、発表、いくで!」


「どろろろろろろろろろろろろろろろろ、だん!」


「口でドラムロール、まぁえぇけど。それでは発表します! 今回勝利したのは! 賛成派! 百十二勝! 反対派が八千五百と三勝! 引き分けが三千三百八十! ただし! 最終戦特別ボーナスにより賛成派に一億千万追加により! 賛成派勝利! よって本法案は可決いたしました!」


「ほーー、今回の『異世界転生及び召喚者雇用自由化法案』通りましたか。で、どない変わるん?」


「それをこれからいうから、ちゃんと聞いてな? えーー、これまでの場合! なにかしらの目的で人間、またはその魂を異世界に転生、または召喚した場合、目的が達成したその後も、そいつが死ぬまでの間、一切の福利厚生、面倒を見ることが義務付けられてました。しかも神性秘密法案に引っ掛かるからそう簡単には元の世界に戻せないから、ハーレムなりスローライフなりよういせなあかんかったんやね」


「いわゆるー、その終身雇用よね? 死ぬまでだからほんまもんの終身雇用やん」


「ですが! 今回の法案が通ったことにより、この義務が一部ではありますが撤廃されます!」


「つまりなんですのん? いらなくなったら好きな時、好きなタイミングで転生切りできるつーことやねんな?」


「そのとうりでございます。これによって異世界間の流動性、招き入れる際の下準備、チート失敗からの暴走への対処、共通言語を含めた調整コスト、その他もろもろが一気に緩和され、さらには召喚に巻き込まれてしまったチート無しを正式に、産業廃棄物として処理することも可能となりました!」


「おー一気に変わるやん。便利やん」


「さらにさらに! これまでは義務であった目的達成時の成績云々で正天使昇格からの神へ至れる可能性、こちら、完全撤廃となりました! これにより第二次異世界ブームにより溢れてる人間どもをみなし天使雇用による無制限残業も合法となりました!」


「やっとか、やーっと自己責任通るようになったんか。長かったなー。てか逆になんで今までこれできんかったの?」


「そりゃあんた、神に向かって言うセリフやあらへんけど、一部の『人権派』が声高に叫んでたわけや」


「あー知っとる知っとる。ケモナーゆうやつやな」


「まーーそうやな。あのうっさいの。これで黙らせられますわ」


「邪魔な人間すてられるようなって、これで少しは、異世界もすっきりするやろな」


「そうやなー」

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