「ユリって雑草だよね」

ネタバレを含めないとなると大変難しい話ですがとても良いお話にまとまっていました。
高砂百合については考察の余地のように思いますが、個人的には短編であれば高砂百合に込められたモノをもっとだしてもよかったのではないかなと思いました。
雰囲気があって面白かったです。
企画ご参加ありがとうございました

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（299文字）

友達以上恋人未満の二人の淡く切ない恋物語。
　ロードサイクリング部のオリエンテーションでたまたまペアを組んだアキトとユリ。そこから徐々に仲が良くなり、二人で買い物やサイクリングに行くようになる。
　物語は「ねぇ、百合って雑草だよね…？」というユリのセリフから始まる。その何気に会話からは、二人の気の置けない仲が窺える。そんな二人のサイクリングデート？がメインに語られていき……。
　後悔先に立たず、後回しにしてしまうような小さな一歩が未来を大きく変える事がある。そんな日々の決断を見直すきっかけになる作品です。

お時間は取らせません。少しの隙間時間が出来たなら、是非この作品を読んでください。そうすればきっと、昨日までとは何処か違う自分になっていると思います(^^)

切ない短編の恋物語です。

ユリの事を想っている…と気付いた主人公の恋。短編ですがしっとりと感動を与えてくれる名作だと思います。

言うならばホラーへの小さなアンチテーゼ。
幽霊や妖怪よりも、もっとどうしようもなく恐ろしいものが人生にはある…そんな教訓をこの物語は与えてくれます。仮にそいつの名は運命とでもしておきましょうか。
コンテストのテーマは「通学路、振り向けば奴がいる」なのですが、そのお題から都市伝説や自縛霊、サイコキラー等ではなく、このような物語を紡いだ方は恐らくオンリーワンなのではないかと。センスある結末には脱帽です。

大学のサイクリングで知り合った男女。
一緒にトレーニングで遠出したりはするけど、まだまだ恋人未満な関係。
未来には希望があふれ、小さな勇気と決断が二人の人生すら塗り替える…はずでした。
運命…続きを読む

それは間違いなく恋。
始まったばかりの恋だけど、淡くはかない恋だけど、いつまでも忘れない恋のお話。