生きるということ。

二十歳の時、あるきっかけで精神科のお世話になり、そこから十四年間病院からだされる多剤大量処方により社会と隔絶した生活を送った人の軌跡。

筆者、無雲さんの身におこった実話です。
彼女はどんどん追い詰められ死ぬことで頭がいっぱいになっていく。正直、読んでいてつらいです。去年友人の息子さんが自殺するという経験をした私には、胸が苦しくなるほどこのエッセイが真に迫ってきます。

でも、私たちは彼女が社会復帰して今ではやさしい旦那様と幸せに暮らしていると知っているから、読み進められるのです。

今現在、死を考えている方はぜひ読んでほしい。あなたを苦しめる闇はいつかは晴れるのです。

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