あとがき
こちらは物語の注釈みたいなものですので、読まずに閉じて頂いても結構です。
作者のひとり言のようなものなので、興味がある方のみ読んでくださいね。
冬野の拙い物語、本作を開いて頂きありがとうございました。
途中から展開が変わっていくのは予定通りだったとはいえ、だまし討ちみたいな語になってしまい申し訳ございません。にもかかわらず最後まで読んで頂いた皆様、レビュー頂いた皆様には厚く御礼申し上げます。
キャッチで狐の秘密と謳いましたが、現在に見られる狐は仏教の影響がすごぶる強く、結果的に言及したのは半分程度と考えています。
両部神道から端を発し、立川流(俗にいう立川流のこと)、加えて飯綱流修験の影響が大きいだろうと考えていますが、あまり知識もないことですし、本作には合わないのでそちらには踏み込みませんでした。
それでも狐=蛇、狐=茶枳尼天、狐=御饌津神、と見る従来の解釈は少し間違っているんじゃないの? という可能性は指摘できたのではないかと思います。
伏見稲荷と陰陽道に関しても、おバカな冬野が思い至ったことですから他にも指摘されている方はいるでしょう。個人的にはこれで正しいと考えていますが、伏見稲荷大社の秘密、蛇と狐の関係、いずれも私説であることだけご留意下さい。
登場する神名は古事記の表記を基本としていますが、展開上わかりにくい場合は日本書紀の表記だったりと、断りなく混合しています。
根幹にファンタジーを交えた胡散臭い物語ではありますが(冬野は本気ですけれど)、この手のお話は参考文献をあげた方が良いかと思いまして、特に今回参照した書籍をここに明記させていただきます。またカクヨム作家さんの作品からもインスピレーションのようなものを受けており、勝手に上げておきます。
以上、注釈のようなひとり言でした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
「新訂 古事記」(角川日本古典文庫)
「日本書紀」(岩波文庫)
「全現代語訳 日本書紀」宇治谷孟(講談社学術文庫)
「神社辞典」白井永二・土岐昌訓編(東京堂出版)
「陰陽五行と日本の民俗」吉野祐子(人文書院)
「蛇 日本の蛇信仰」吉野祐子(法政大学出版局)
「秘説 陰陽道」藤巻一保(戎光祥出版)
「日本呪術全書」豊国泰国(原書房)
「狐の日本史」中村禎里(戎光祥出版)
「古代諏訪とミシャグジ祭政体の研究」古部族研究会編(人間社文庫)
「サルタヒコの謎を解く」藤井耕一郎(河出書房)
「怪異の民俗学4 鬼」小松和彦責任編集(河出書房)
「妖怪の理 妖怪の檻」京極夏彦(怪BOOKS)
「奈良時代の奈良盆地とその周辺諸国の森林状態の変化」丸山岩三
順不同敬称略
東樹様「コンビニよりも多い神社の謎」
https://kakuyomu.jp/works/1177354054891982494
桐中いつり様「祈り 重なる」
https://kakuyomu.jp/works/1177354054894376741
狐の尻尾は黄金色 冬野いろは @tonoiroha
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