一期一会ではなかった出会い。

旅先での出会いというのは「恥はかき捨て」なんて言葉もあるくらいで、二度と会いはしないものです。
ですが人生、長く生きていれば不思議なことは起こります。
数年前の旅で出会った人とまた旅先で会っちゃった、というのがこの話。

それでタイトルが『彼女に会うのは二度目』となるわけです。
この作品の中のあらゆるシチュエーションから「二度目」に焦点をあててタイトルに抽出しているところはとても素敵だと感じました。

偶然に二度目の出会いをした時。
どんな話をするのだろうか?
どういう感情を抱くのだろうか?
想像を膨らませながら読むことができます。
(これもタイトル等で過度に情報を出していないおかげなのかもですね)

もし三度目や四度目があればどうなるのだろう、何度までなら出会うことはあるだろう、と短編ながら奥行きが深い小説です。